一歩間違えれば命取り...「ソロキャンプ」で大ピンチに陥らないための危機管理術

一歩間違えれば命取り...「ソロキャンプ」で大ピンチに陥らないための危機管理術

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/05/04
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何があっても誰も助けてくれない

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「空前のキャンプブーム」と言われて久しい。コロナ禍で多くの業界が苦しむ中、オープンエアで感染リスクが比較的低いと考えられているキャンプはファミリーにも人気が高く、人気キャンプ場は予約ですぐに埋まり、かえって「密」な状態のところも見られるほど。

キャンプ場で、大人数でマスクもせずにバーベキューなどをすれば、それはリスキーなことになるのは間違いないのだが……。

そんなキャンプブームの中でより注目されているのが「ソロキャンプ」。芸人ヒロシのYouTube動画が話題となり、ブームに乗って各テレビ局もさまざまな番組を作るように。女子のソロキャンパーも増えているようだ。

すべて一人で完結することでしがらみもなく、他者との接触がなければ感染リスクもなく、どこにも出かけられずに家に引きこもっていた人にとっては、自然の中での開放感は病みつきになるのは間違いない。しかし実はそこには様々な落とし穴が待っているのである。

管理人常駐のキャンプ場であっても…

まず単独で野外で宿泊をするということは、何があっても誰も助けてくれないということ。自然の中である以上、急な天候の変化もあれば、動物の襲撃、盗難などの犯罪に巻き込まれることもありうる。それを全て一人で対処しなければならない。

全てが「自己責任」の上で行動しなければいけないため、体調不良や怪我などをしたときに備えて、常備薬や簡易的な応急処置の出来る医薬品は準備しておきたいところだ。

そういう意味では、管理人が常駐するキャンプ場ならリスクは少ないと言えるのだが、それでも単独だとトイレなどでテントから離れる時間があることは避けられない。そんな隙に高価な用具が無くなってしまったという話も少なくない。心配ならばオートキャンプなどの車中泊を選ぶほうが無難だろう。

不測の事態が起きたときに備え、周囲の電波状況などを事前に確認し、バッテリーが無くならないように予備電源なども必ず用意しておこう。

河原で草の生えていないエリアは危険

では、管理されたキャンプ場ではなく野営(もちろん許可されている場所に限る)の場合はどうだろう。まず最も大事なことは「場所選び」を慎重に行うことだ。

テントの設置場所は一歩間違えれば、命取りになる。斜面の近くなど落石の可能性があるところは避け、河原などでは急な増水の危険があることを考えて位置取りしなければいけない。

ちなみに筆者がよく通うキャンプ場では、指定外のエリアに張っていたテントに夜間に斜面からの落石があり、中で就寝していたキャンプ客がけがをして、大問題になったことがあった。絶対に真似してはいけない行為だ。

なにより重要なことは、天候の変化があると考えられるときは、躊躇なく撤退の判断をすべきである。過去に川の中州で大人数のキャンプをしていたグループが、増水からの避難が遅れ、10数名もの死者を出した痛ましい事故の例もある。

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草の生えていないエリアは増水時に川底に沈む可能性が高い/photo by iStock

河原でのキャンプは、特に知識と注意が必要になる。たとえその場所で雨が降っていなくても、上流の降雨によって急激に増水する可能性があるからだ。常に天候の変化に注意し、情報を収集しておかなければならない。

河原では基本、草の生えていないエリアは増水時に川底に沈むエリアと考えられる。中洲でキャンプをするなんてもちろん論外。増水時には一気に退路を断たれ、孤立してしまう可能性が高い。

食べ物を屋外に放置すると…

テント内で、ガスコンロやランタンなど燃焼系の器具を使うのは、一酸化炭素中毒の危険があり、絶対にしてはいけない行為。上級者によるテント内でのストーブ使用は、専用の煙突などの排気を十分に考えて使用しているのであり、安易に真似するのは厳禁である。

また常識ではあるが、焚き火をした場合には種火が残らないよう、完全に消火してから就寝するようにしたい。

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さらに食べ物の残りなど、臭いを発するものは屋外に放置しないこと。熊や猪などの生息エリアでは、思わぬ被害を受ける可能性が高まる。以前、あるキャンプ場で、筆者が屋外に出しておいたクーラーボックスに入れていた高級ステーキ用生肉が、翌朝こつ然と姿を消していた事件があった。

その時は動物がさすがに蓋を開けてまで持っていかないだろうと思っていたのだが……。肉だけを持ち去った犯人は未だに謎である。熊、猪の生息域ではあったが、きちんと蓋が閉まっていたことを思うと、二足歩行の動物(ヒト)が犯人の可能性も考えられる。

いずれにせよ他に全く被害がなかったのは幸いだった。これを反面教師にしていだだき、「朝食で食べるから」と放置せず、車の中などにしまうことを怠らないようにしていただきたい。

「ソログル」もおすすめ

前述の注意点を頭に入れつつ、コロナ感染対策を含む準備を十分にした上で、ソロキャンプにチャレンジしてみてほしい。まずは「野営」ではなく、きちんと管理された「キャンプ場」でのソロキャンプや車中泊などのオートキャンプから始めることをおすすめしたい。

自然の中では、予測外の事象に備え、様々な知識を駆使して安全を確保することが求められる。面倒な部分もあるが、そもそも屋外ではそんな不便さを楽しむもの。大自然の中、一人で過ごす時間は、とてつもなく魅力に溢れている。他者に煩わされることもなく、静寂の中、火を見つめて過ごす自由な時間は人間関係のストレスなど、嘘のように流してくれる。

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ちなみに自分は最近、ソロキャンプが出来る装備を持った仲間数人が同じ場所でシングルテントを張るという、現地集合の「ソログル」(ソログループキャンプ)と呼ばれるスタイルがお気に入りだ。

つかず離れず、それぞれ自分のペースでテントを張り、自分のペースで荷物を片付ける。基本的に共同作業は無く、各自で火を起こし、夕飯どきにちょっと集まって、それぞれに作った食材を分け合う程度にしておけば、様々なリスクは回避され、ソロキャンプの醍醐味と自由な時間も楽しむことが出来るからだ。

最初からソロキャンプは不安という方はベテランと一緒に「ソログル」を経験しておくと、とても学ぶことが多く、スムーズに「ソロキャンプ」の世界に入れるに違いない。

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