39歳でコロナ禍出産。「子どもファースト」になりすぎない暮らしのコツ

39歳でコロナ禍出産。「子どもファースト」になりすぎない暮らしのコツ

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  • 更新日:2023/03/18

漫画家の大町テラスさんは、コロナ禍の2021年に39歳で出産を体験。初のコミックエッセイ『ハラがへっては育児はできぬ』(秋田書店)では、そんな妊娠・出産、コロナ禍中の子育て経験を、おいしそうな食事の描写とともに綴っています。

『ハラがへっては育児はできぬ』大町テラスさんインタビュー

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インタビュー前編では、おもにコロナ禍の妊娠出産について伺いました。この後編では、2歳になったお子さんとの暮らしや、家事や収納など、暮らしまわりのことを詳しく伺います。

【漫画】第2話はこちらから読めます

●大人が楽しくいるためにも、インテリアは我慢しないようにしています

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ワンオペ時のリアルな食卓

――2021年1月に出産されたお子さんも、今や2歳に。赤ちゃんの頃に比べると、動きも激しくなり、主張が出てくる年頃ですが、どうやって過ごされていますか?

大町さん(以下、大町):料理に関していえば、“最大の息抜きかつ趣味”なので、楽しみながらやっています。ただ子どもが、キッチンに興味津々で、どうしても調理中に側へやってくるんですよね。危なくないように「今はテレビ見ててー」と言っていますが、やっぱりちょこちょこ来る(笑)。
とにかく私がなにをしているのか気になるようなので、余裕があるときは一緒にピーラーで野菜の皮をむいたり、調理過程を見てもらうようにしています。子どもは食わず嫌いが激しい時期なのですが、どうやってつくっているのか見せることで、ごはんに興味をもってくれたらいいなと思っています。

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キッチンバサミを活用

また、素早く料理するために、キッチンバサミを多用するようになりました。子どもが食べやすいように食材を細かくできるし、包丁を使わずに野菜やお肉もカットできます。鍋の上で材料を切ってしまえばまな板も不要なので、とても便利です。外出時にも持ち歩いていて、外でご飯を食べるときにも、子どもサイズにカットできるので重宝しています。

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離乳食を始めたころ

――実際の食卓の写真を拝見すると、おいしそうな料理とともに、すてきな器に目がいきます。

大町:子どもが小さいうちは、プラスチック製のお皿のほうが壊れにくくていいのかもしれないですが、料理好き、器好きの自分のテンションをあげたいので、食器はあえて大人の趣味のものを使っています。離乳食を始めたときも、やる気を出すために、かわいい豆皿を買いそろえて。でも、子どもにダメにされることも多いです。うっかり置きっぱなしにしていた益子焼の器を、子どもにテーブルからバーンと落とされて割られたときはショックでしたけど(笑)、それも金継ぎして使ったり。親が納得していればいいのかなと思っています。

●「うちはうち」。家族3人が居心地よく暮らせる方法を模索中

――ご出産されるまでは、夫婦2人の生活が中心だったんですよね。インテリアなどに変化はありましたか?

大町:子どもが生まれた直後は、床にウレタンマットを敷いていたんですが、新生児の間は走り回るわけではないですし。隙間にホコリが入るし、掃除も大変だと気がついたので、うちではすぐに使うのをやめました。家具や収納用品も、出産前から使っていたものをそのまま使っています。その代わり、毎日掃除機をかけて、床をふいて。じつは、昔は酔っぱらって、地面で寝るようなこともあったのですが(笑)、出産後はすっかりきれい好きになりました。いわゆる“子ども仕様”の部屋ではないけど、リビングをより丁寧に掃除するようになり、結果的にこれでよかったと思っています。

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大町家のリビング

わが家は、“大人2人の家に、子どもがやってきた”と、捉えることにしています。安全面には気を配りつつ、危ないところはその都度、自分たちで伝えていくしかないなと。子どもにも、「大人のうちにアンタが来たんだよ。ひとつ、それでよろしく」と、言っています(笑)。だって、出産したからといって、それまでの大人たちの趣味をすべて封印して、100%子どもに合わせる生活だと私は楽しくない。なにもかも我慢して「あなたのため」と渋い顔して生活するよりも、親が好きなことをして楽しんでいる姿を見せるのが、結果的に子どもも楽しく暮らせるんじゃないかな、という考えでいます。

――いい意味で子どもファーストになりすぎない、バランスの取れた暮らし方は、「30代後半の出産だったから」というのも大きいのでしょうか。

大町:そうかもしれませんね。インテリアもですが『子どもをおいて、〇〇へ遊びに出かけたい!』みたいな感覚も、あまりないです。出産する前までにさんざんいろんなところへ行ったので、満足しきったのかもしれません。それよりも、今は3人の暮らしのなかで幸せを見つけることが楽しいですね。

最近、子どもが食べられるものが増えてきたので、居酒屋さんにも一緒に行ったりしているんです。YouTubeやオモチャがあれば、1時間はおとなしくしてくれるので。私にとって居酒屋はテーマパークなので(笑)、1時間でサクッとおいしいものを食べて飲むだけで、ものすごくリフレッシュになります。

家庭によって楽しむ方法はさまざまだと思いますが、“うちはうち”の精神で、親子3人が楽しく暮らせる暮らし方を探っていきたいし、私の漫画の中でも表現していければと思っています。

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ESSEonline編集部

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