
TSSテレビ新広島
メビウスの「とことんふるさと応援隊」です。今回は広島県福山市で耕作放棄地を新たな地域資源へと変えていく取り組みを取材しました。
(メビウス・マミ)「なんか畑みたいなのがあるけど」
(メビウス・ノリエ)「ほんとだ。え?何?色んな種類があるね」
(マミ)「あ、素敵な女性がいる。こんにちは!今何をされているんですか?」
(ハーバルスタイル・宮澤 知子さん)「今ハーブを収穫しているんです」
(マミ)「ハーブを収穫?へー」
メビウスの二人が訪れたのはたくさんのハーブが栽培される福山市沼隈町の素敵なハーブガーデンです。
(マミ)「ここに生えている草花はハーブなんですか?」
(宮澤さん)「そうですね。まだまだ今年は暖かいので色んなハーブが残っているんですけど」
(マミ)「かわいい」
(宮澤さん)「これがハイビスカスローゼル。花が咲いた後にこういう風に実になって種になるんですけど」
(ノリエ)「へー。じゃあ夏は綺麗に咲いてた?」
(宮澤さん)「すごい綺麗です」
(マミ)「色んなハーブが植えられていますけど何種類ぐらいのハーブがあるんですか?」(宮澤さん)「約60種類ぐらいはあります」
1年を通して多彩なハーブが栽培されるこちらの畑。実は…
(宮澤さん)「2020年に開墾したんですけど。元々、耕作放棄地という今まで使われていなかった休耕田を利用して開墾しています」
この畑以外にも、宮澤さんは地域に点在するいくつかの耕作放棄地に手を入れハーブを栽培しているんです。その理由をうかがってみると?
(宮澤さん)「イノシシの被害が多くて。山から降りてくるのにハーブが有効だという事でそこからこの開墾作業が始まった。あそこに今ペパーミントが出てきているんですけど匂いが嫌いで昆虫忌避作用とかもあるので来ないんですよ」
(マミ)「嫌いなんだ」
(宮澤さん)「はい、そうなんです」
耕作放棄地にハーブを植えることで限られた資源を守っていきたい。
『自然からの贈り物で地域をプロデュース』をテーマに宮澤さんはこのハーブ栽培を通じて様々な取り組みを行っています。
(宮澤さん)「2020年の開墾した年から地元の子供たちやお年寄りの力も借りながら収穫体験やワークショップを色々開催しています。とれたてのハーブを使ってハーブティーを作成したり」
(マミ)「そういったものはどこで購入できるんですか?」
(宮澤さん)「この近くに11月にショップがオープンしましたので」
今月、ハーブガーデンすぐそばに作業所を兼ねた新店舗がオープン。
真新しい店内を見せていただきました。
(マミ)「新しい匂いがする」
(宮澤さん)「ありがとうございます」
(マミ)「あー可愛い。素敵!」
(宮澤さん)「先ほど見ていただいたハイビスカスがこちらになります」
(マミ)「こんな色が出るんですね」
(宮澤さん)「そうなんです。各種スパイスとハイビスカスを煮込んで作ったものなんですけれども」
(マミ)「炭酸で割ったりとかヨーグルトと一緒に」
(宮澤さん)「そうですね」
(マミ)「美味しそうだなー」
(宮澤さん)「ヨーロッパでは普通のように健康飲料として家庭の味があって色んなハーブで作って飲まれているというのがあって。うちのハーバルスタイルオリジナルのレシピで作っていただいています」
そのほか、見た目も可愛いハーブティーやハーブクッキーなどを販売するほか2階は不定期で開催するカフェやワークショップのスペースとして活用しています。
そして…
(宮澤さん)「今、出荷用のハーブティーを梱包する作業をしていまして」
(マミ)「ここで作業されているんですね」
(宮澤さん)「はい」
店舗の奥には商品を作る作業場が。畑で栽培したハーブを一つ一つ丁寧に詰めていきます。
(マミ)「農薬とかも使わず?」
(宮澤さん)「農薬は全然使わずに、ほんとに野生に近い感じで育てています。なるべく私たちや次の世代の方たちが安心して取り入れられるものをと思って作っているので。やっぱりそこはこだわって作っています」
耕作放棄地に手を入れ始めて3年。ハーブで地域を盛り上げるため活動を続けている宮澤さん。この取り組みは、地元で暮らすシニア世代の雇用にもつながっています。
(宮澤さん)「女性雇用だったり、リタイア後の生き方をもう一回見つけるためにも女性たちと一緒に盛り上げていこうと始めたのがこの6次産業化のきっかけなんです」
(マミ)「みなさんはお友達か何かですか?」
(女性スタッフ)「そうです」
(マミ)「楽しいですか?」
(女性スタッフ)「楽しいですよ。癒やされますよ。空気もいいしね、土に触れるということは最高。摘むのも楽しい。切るのも楽しいですよね。みんなとワイワイ言いながらね…あんまりお喋りしたらいけんのじゃけど。私らもすごく嬉しいです」
この日、皆さんが収穫したハイビスカスローゼルは乾燥させる前に仕分け作業を行います。
せっかくなのでメビウスの二人もお手伝いさせていただきましたよ。
(女性スタッフ)「ガクを乾燥させないといけないんだけど、乾燥させるために中の種を抜きます」
(マミ)「この中の種を?」
(女性スタッフ)「おしりをがっつりストンと落とします」
(メビウス)「よいしょ!」
(女性スタッフ)「種が見えますね?」
(メビウス)「見えます。オクラみたい」
(女性スタッフ)「これを後ろから押し出します」
(マミ)「わー」
(女性スタッフ)「分けたガクを乾燥させて、これがハーブティーになります。種はこれを乾燥させて来年用の種をとります」
(ノリエ)「じゃあ大事なんですね、この種も」
(マミ)「食べたりはできないですか?」
(女性スタッフ)「食べたりはしないですね」
(マミ)「これをみんなお話ししながら?」
(女性スタッフ)「そうなんです。井戸端会議をしながら延々と続けます」
(マミ)「でも仲間とやると楽しいだろうな」
(ノリエ)「今日何があったとか話しながらね」
(宮澤さん)「こうやってハーブ一つを育てるにあたって色んな地域の方や色んな方たちと関わって。尚且つ植物って、生きる力を私たちに教えてくれるんですよね。今はまだまだこの地域だけなんですけども、もっともっと多くの地域で課題となっている所があると思うんですけれど、そういった所に出向いて、私たちと同じような活動がどんどん広まっていけばなと思っています。今はちょっと不定期で作業所とショップをオープンしているんですけど、定期的にカフェをオープンしてお年寄りや子供たちも集まれるような場所にしていきたいなと思っています」
♪ メビウス「まっとって」
(メビウス)「今日は本当にありがとうございました!また来るけん待っとって」