亡くした子ども、心にいつも 阪神大震災の遺族、小学校で講演

亡くした子ども、心にいつも 阪神大震災の遺族、小学校で講演

  • 毎日新聞
  • 更新日:2022/01/15
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震災で亡くなった長男漢之さんの遺品で、次男凜さんも使ったランドセルを手に児童に話す米津勝之さん=兵庫県芦屋市立打出浜小学校で2022年1月14日午後0時7分、亀田早苗撮影

阪神大震災から27年を前に、子ども2人を亡くした米津勝之(かつし)さん(61)が14日、兵庫県芦屋市立打出浜小学校で6年生に体験を語った。「話を聞いてみんなが何を考え、どう向き合うかが大切」と呼びかけた。

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米津さんは震災当時に住んだ同市津知町のアパートが倒壊。同じ部屋で寝ていた長男漢之(くにゆき)さん(当時7歳)と長女深理(みり)さん(同5歳)が亡くなった。

米津さんは当時の写真を示し、喪失感、無力感にとらわれたと明かした。奮起させたのは、漢之さんが通った市立精道小6年生の作文。漢之さんらの死を経験し「死んでしまうこと それは輝く人生を終え、他の人の心の中で永遠に生きていくこと」とつづっていた。

精道幼稚園(現市立精道こども園)の石碑の写真を見せた。深理さんらの名とともに「わすれない あなたのことを わすれない あのひのことを」と刻まれている。「あなたは誰で、あの日はいつ?」と問いかけた。子どもたちが「震災で亡くなった人」「1月17日」と答えると、「『あなた』は亡くなった一人一人。『あの日』は亡くなった人と一緒に過ごした日。目に入るものの向こう側にあるものに想像を巡らせて」と説明した。

漢之さんが亡くなる前日にカレーを作り「あした、たべるのがたのしみです」と書いた「あのね帳」やランドセルなども見せた。次男凜さん(19)がそのランドセルを使ったことも紹介し「何が詰まっているでしょう」と子どもたちと考えた。

米津さんは市内の学校などでも講演してきた。「震災を全く知らない今の子にどう近づいてもらうか」がテーマだ。子どもの言葉に学ぶことも多い。この日「米津さんのゴールは何ですか」と質問が出た。「次の世代に話し、何かを受け取ってほしい。聞いた人はだれかにつないでほしい」と答えた。【亀田早苗】

毎日新聞

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