
リードを広げ、歓喜に沸く横浜の面々とは対照的に、OGを犯した常本(奥)はうずくまった。(C)SOCCER DIGEST
[J1第5節] 横浜F・マリノス2-1鹿島アントラーズ/3月18日/日産スタジアム
先輩DFが意気消沈する後輩に発破をかけた。
先制点を奪われた直後の62分。横浜の喜田拓也のクロスに反応した鹿島の常本佳吾は、クリアを試みるも、右足で当てたボールは自陣ゴールに吸い込まれていった。痛恨のオウンゴールに、がっくりと肩を落とした右SB。その横には何やら声を掛けるCBの姿があった。植田直通だ。
試合後、植田はこの場面を振り返り、「こんなこと気にするなと。こんなもんで落ち込んでいるようじゃ上には行けないぞと。自分もそういう経験をしてきていますし、そういうミスをした後だからこそ重要。もっともっと、こういう経験をしたからこそ、良い経験だと思うし、次に繋げてもらえれば」と語った。
【動画】常本が痛恨のオウンゴール…植田は守護神の早川と共に駆け寄り…また、同じく日本代表と海外経験があるCB昌子源も「あのオウンゴールについては僕らがどうこう言うことはない。別に責めるつもりも全くない。彼の中で消化して、彼の中で今後に生かしていくだろう」と伝えた。
伝統の一戦で味わった悔しさを糧に、後輩がより逞しくなるよう期待を寄せている。
取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)
【PHOTO】鹿島の出場16選手&監督の採点・寸評。俄然チームを活気づかせた優磨。退場のピトゥカは厳しく評価