『フリースタイルティーチャー』最弱が最強になった!? 急成長の宮里ソルにどんどんイキってほしい

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2021/05/05

4月28日放送『フリースタイルティーチャー』(テレビ朝日系)で「男性アイドルラッパー育成SP」2ndバトル総当たり戦の2週目が行われた。

総当たり戦に参加するスチューデントにとって大事なのは、日々の修練とティーチャーとの相性である。センスももちろん大事だが、それ以上に指導によって彼らは大きくレベルアップする。だから、結果は最後まで本当にわからない。決して初期ステータスじゃ判断できない。それをこの日の放送で改めて思い知った。

鳴りを潜めた9太郎のポジティブさ

第1試合は、岡野海斗(Boom Trigger) & SAM VS 末吉9太郎(CUBERS) & 晋平太の一戦。

前回の横山統威(祭nine.)とのバトル後、9太郎&晋平太ペアは“B面”について確認し合っていた。A面は9太郎の明るい“陽”の面を指し、学生時代にイジメられていた過去など“陰”の面はB面になる。

9太郎 「(横山戦で)B面、ちゃんと出てました?」
晋平太 「出てた。出てたけど、これが回を重ねるごとにもっと出てくるようになるから」
9太郎 「七味(闘争心)を出せるようにしないとと思って」
晋平太 「そうだね。次は七味かもしれない。その部分が見たいかもしれない、そろそろね」

勢いづく9太郎だが、今回が2ndバトル初戦となる岡野のラップにまずは耳を奪われた。元から上手かったのに、キレが随分良くなっているのだ。リズム感もいいし、韻も上出来。そして、優しい性格の彼にとっては課題だった迫力もかなり増した感がある。ライミングもいいし、何よりアンサーが的確だ。

岡野  「さっきから『スパイス スパイス』言ってるけど
スパイスは辛いけど スタイルは甘いな」
9太郎 「言わないで 僕のスタイル 身長168cm とっても可愛いじゃんか
何でスタイルの事 言うのさ
そんな事 何か言われた事あるなと思ったら
中学校の時のイジメっ子に言われてたから
言われ慣れてて何にも効かない ぴょこん ぴょこん」
岡野  「イジメ イジメでそんな事 言ってる
惨めなアンタは ここにはいらない
強くなったアンタが見たい
そんなキャラで逃げてちゃダメじゃない?」

岡野のアンサーがストレートに響いた。「惨めなアンタはここにはいらない 強くなったアンタが見たい」、素晴らしいリリックだ。1stバトルでは見せられなかった熱さがようやく岡野に備わった。ここからが彼の本領発揮か? 結果、Round1は岡野が先取する。ティーチャーの晋平太が9太郎にアドバイスした。

晋平太 「みんな、今まで通りの9ちゃんにちょっと飽きてきちゃったかもしれない」
9太郎 「飽きないでほしい!」
晋平太 「ちょっと、それが如実に審査に出てるから変えていこう」

ギャラリーは勝手である。我々は飽きるのも早い。芸能界の諸行無常をそのまま表しているかのような熱の冷め方だ。だからこそ、晋平太は「変えていこう」と声を掛けた。B面をもっと前面に押し出ていく作戦である。

9太郎 「グループでの僕の立ち位置
インディーズ時代は右端 メジャーデビュー後は左端
端から端への無意味な移動
だけど 次の曲 僕がセンター」
岡野  「メンバーの中ではセンターかもしんねぇけど
フリースタイルティーチャー この場ではアンタは恥だ」

端を恥で返した岡野のアンサーが熱い。それに対して、9太郎のアンサーがどうも弱かった。というか、Round2の彼は言葉が少し詰まり気味になっていた。というわけでこのRoundも岡野が取り、2-0で岡野の勝利!

正直、1stバトルのときに見られた9太郎の持ち味が、今回は死んでしまった気がする。彼の強みであるポジティブさが、ここに来て影を潜めた。9太郎のポジティブなワードセンスは鎧のような役割を果たしていたし、何を言われても動じない世界観こそが彼の最大の長所だった。とは言え、飽きられているのも事実である。だから、新境地を出す必要がある。それが、つまりB面だった。でも、まだ9太郎の中で消化し切れていない。B面の吐露がうまくいかない。ちょっと混乱しているように見えたのだ。

それに比べて岡野は絶好調。即興性と押韻の数で9太郎を圧倒した。ビートに合わせ喋っているだけが常の9太郎だが、この試合における彼のラップはもうほとんどラップじゃなかった。岡野のリズム感と比べると両者のスタイルはあまりにも違い、聴いてるこっちがびっくりだ。

第2試合は、横山統威(祭nine.) & KEN THE 390 VS 宮里ソル(円神) & TKda黒ぶちの1戦。それにしても、バトル前から宮里がエンジンフルスロットルなのだ。

「前回(1stバトル)と全然、言葉の出方が違うなというか、頭の回転数がマジでF1レーサー並みに速くて」(宮里)

イキってる。いいじゃないか。謙虚なことばかり言うラッパーのバトルは大抵がつまらない。若いんだからこれくらい言うべきである。ラッパーのあるべき姿がわかっているからこそのビッグマウスだった。こういう人のバトルを見たいのだ。

いざ始まると、やはり宮里の成長が凄い。マジでどうしたのか!? 特に痺れたのはRound2。「スーパースターとは何か」をテーマに掲げ、リリックに即興でレジェンドの名前を入れ込んできた。

横山 「なぁ 俺はそう2歳の時から氣志團が好きだった
あの人たちは学ランを着てる 俺も今 学ランを着てる」
宮里 「お前は氣志團 俺はRun-D.M.C.だ
My superstar adidas 天下掲げるぜ」

Run-D.M.C.の名前と共にadidasというワードを持ち込み、それが見事にsuperstarと掛かっている。HIP HOPを学ぶ勤勉さが窺えたし、リリックそのものもカッコいい。ただ、横山も負けてなかった。以下の展開を見てほしい。

宮里 「確かにお前 緑を着ているな でも 俺ならばレッド
スーパースターって事だよ お前 分かるか?
アベンジャーズとか主人公 全員レッドだろ?
そういう事だ 全然 分からない
この格の差が全然 分かってない」
横山 「何だ 赤だからスーパースター? そんなん関係ねぇだろ
色 分かんない人にとって どうすんだ お前
色だから 立ち位置だから そんなん関係ねぇ
どんな立場でも輝くのが 本当のスーパースターじゃねぇのか?」

まず、「色分かんない人はどうすんだ」という返しが良過ぎる。凄く好きだ。これは横山の優しさでもあるし、ド正論でもある。これを咄嗟に出した即興性を買いたい。さらに、その後に「どんな立場でも輝くのが本当のスーパースターじゃねぇのか?」と突き付け返したのも素晴らしかった。

つまり、両者熱かったのだ。どんな熱さかと言うと、少年漫画のような熱さだ。

横山 「俺はスーパースターになって お前と共演がしてぇよ」
宮里 「『俺と共演がしたい』って 無理だ 俺がどんどん上に上がるから
お前が日本でスーパースターになったとしても
俺は世界で通用するような 有名なラッパーにでもなったろうか」
横山 「でも 俺もその感情 同じだって思ってんだぜ
俺とお前は敵なんかじゃない 俺たちは夢を追う同志
俺は統威 お前はソル 太陽と月 一緒に照らしていこうな」

往年の少年ジャンプのようである。内容的にはいい勝負だった。でも、急にメロディに乗せて歌い出したり、カメラ目線で「視聴者に言ってやるぜ こいつより俺の方がSTAR」と言い放ったり、宮里の多彩な武器とエンターテインメント性に惹きつけられた。印象に残ったのは圧倒的に宮里だ。このバトルは宮里の勝利!

ひょっとするとひょっとする。1stバトルでは最弱だった宮里が、この2ndバトルでは最強スチューデントに見えてきたのだ。波に乗っているし、何より「絶対勝つ!」という強い気持ちが伝わってくる。やはり、この番組で最も大事なのは日々の修練とティーチャーとの相性だ。指導次第でスチューデントは本当に化ける。

宮里の他に要注目なのは岡野だろう。スキルは間違いなく彼がナンバー1だ。でも、宮里ほどの気持ちはまだ伝わってこない。何にせよ、2ndバトルは最終的にこの2人の戦いになる気がする。2人ともティーチャーから教わったことをしっかり体現している。他の3人は彼らにどこまで追い付けるだろうか?

さて、どうやら次回は水野勝(BOYS AND MEN)2連戦のようだ。予告映像を見ると熱かった。てっきり戦闘モードは封印したかと思いきや、オラオラで相手を思いっきり潰しにかかっている水野。前回の宮里戦とは全然違う! だから、総当たり戦の行方はまだまだ予想が付かないのだ。今回は1stバトルの結果と全然違っていて、見ていて面白い。

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