
土ドラ「僕の大好きな妻!」より / (C)東海テレビ
【写真】主治医の中田喜子“宮野森”先生の話を真剣に聞く百田夏菜子“知花”
6月25日(土)に第4話が放送される土ドラ「僕の大好きな妻!」(夜11:40-0:35、フジテレビ系)で主演を務める百田夏菜子(ももいろクローバーZ)と原作コミック「僕の妻は発達障害」の作者、ナナトエリ・亀山聡夫妻の座談会が行われ、ドラマになった感想や視聴者へ向けてのメッセージなどを語った。
同ドラマはアパレルショップで働く北山知花(百田)は、新婚生活を送る中で違和感を覚え、検査を受けると「発達障害」と診断される。その結果を聞いた知花と夫・悟(落合モトキ)が、周囲の人々に見守られながら過ごす日常を描くラブストーリー。
第4話あらすじ
知花(百田)は発達障害を抱える人たちが集う「発達カフェ」で、マスター・温田(水橋研二)から温かい言葉を掛けられる。悟(落合)と漫画工房の同僚・ゆみ(結城モエ)は、知花が初めての場所に溶け込んでいる姿を見て安心する。しかし、悟は、客で配達員の桐島(窪塚俊介)から、知花と悟は別れた方がいいと言われて戸惑う。
――という物語が描かれる。
まだまだ発達障害に対する認知度は低いと感じています(亀山)
――ドラマ化が決まったときの感想は?
ナナト:細々と続けている私たちの連載を見つけて、ドラマ化してくださるというのがまずうれしかったですね。また発達障害という難しいテーマに取り組んでくださったことにも、うれしいと同時に驚いています。今日は、撮影の様子も拝見しましたが、夫婦二人で行っている漫画制作に対して、ドラマ撮影にはこんなにも多くの方が関わっているのかと、そこも驚きでした。
亀山:彼女は発達障害の当事者だし、僕も当事者だと思っていますが、まだまだ発達障害に対する認知度は低いと感じています。だから今回のようにドラマで取り上げていただくのは、とてもありがたいですよね。ただ、発達障害を演じるのは難しいだろうなと思ったので、百田さんがよく引き受けてくださったなと。そこに百田さんの「男気」を感じました(笑)
百田:今日お二人が現場に来られると聞いていたのですが、通りの向こうから二人で歩いてくる時の雰囲気が、まさに「知花と悟」そのものだったんです。遠くからでもお二人が醸し出す空気感が伝わってきて…。「私が演じたいのは、この雰囲気なんだ!」って思いましたね。それと、最初に漫画を読ませていただいたとき、(知花が前髪を上げるシーンに)「デコッぱちだなー」って書いてあって。私の自己紹介が「ハチハチハチハチ、デコッパチ」なので、何だかうれしくなりました。
ナナト:私も子供の頃に“デコッパチ”と言われていたんですが、最近、百田さんのファンの方がその自己紹介のことをSNSで教えてくださって、ちょっとビックリしました。
百田:嬉しいです。まさかの共通点…。
夫婦で意見が異なるときは、話し合いに半日かけることも!(ナナト)
――百田さんからお二人に聞きたいことは?
百田:どんな質問でもいいですか?じゃあ、演じる際の参考にさせていただきたいので、お互いの好きなところを。
ナナト:苦手な質問が来た…(笑)
亀山:僕から見ると、彼女は常に面白くて、一緒にいても飽きないですよね。それと、本音を言い合える関係をきちんと築けているところかな。
ナナト:踏み込みすぎない夫婦もあると思いますが、うちは私が「グレーではなく白か黒」というタイプだし、意外と彼もそのタイプ。だから意見が異なるときは、半日かけてでも徹底的に話し合いますね。
百田:えっ!?半日も!?
亀山:この話をすると皆さん驚かれるんだけど、基本は相手のことを尊重しているし、しっかり話し合ったあとは後腐れもなし。そもそも多くの場合、言葉の理解の違いや勘違いなど「認知の違い」が原因なので、とことん話し合わないと原因にたどり着かないんですよね。
百田:確かに「喧嘩をして話さない期間が二、三日続く」って話はよく聞くので、そう考えるとむしろ効率がいいのかも…。
亀山:でもそんな言い合いも、結婚当初の2年間くらいのこと。最近は喧嘩も少ないですよ。
ナナト:もう十分に言い合って、お互いにすり合わせが終わったってことなのかもしれない(笑)
百田:喧嘩が終わった後に笑い合える…。私もそんな夫婦になりたい!お二人のどんなエピソードを伺っても、結局最後はそこに行き着くんですけど…。
この素敵な世界が伝わるよう、知花を演じきりたい(百田)
――漫画の読者、そしてドラマの視聴者に向けてのメッセージをお願いします!
百田:私はこの素敵な世界がたくさんの人に伝わるように、最後まで知花を演じきりたいと思っているので、ぜひぜひ楽しみにしていてください!
ナナト:最初は短期連載から始まって、2年くらい連載をさせていただいて…。漫画を読んでくださった皆さん、ありがとうございます。遂にドラマになりました!えーと、あと何を言えばいいんだろう(笑)
亀山:漫画とは異なる展開もあるので、そこも楽しみにしていただければと思います。それともう一つは、この漫画がドラマになること自体が凄いことだというのを感じていただければ。
百田:今日は本当にありがとうございました。嬉しかったです、お会いできて。もしよかったらライブにもお二人で遊びに来てください。あ、でも大きな音はダメか…。
ナナト:大きい音、事前に覚悟や準備をしていたら、私は大丈夫ですよ。布袋寅泰さんのライブとかも行くし。
百田:エーッ!?
座談会を終えて…
ナナト:百田さんが、第1話の「これが悟の見える世界、これが私の見える世界。違うのは当たり前だけど、見えないところでもっと違っていた。でもそれが分かったからホッとしたの」という台詞にグッときたとおっしゃってくださって。それは、まさに私と彼の身長差から生まれた台詞なんですね。ドラマでもそんな風に演じてくださっているので、これからの展開を私たちも楽しみにしています。
亀山:発達障害にはさまざまな特性があり、たとえば社会と接点を持ちやすい人もいれば、そうでない人もいます。中には社会に上手くなじめず、日々苦しい思いをされている人も。そうした部分を漫画というエンタテインメントに落とし込むのは難しいなと、以前から感じていました。今週放送の第4話では発達障害の人が集まるカフェを舞台に、社会への適合に悩む人についても描かれています。そうした部分にチャレンジしていただいたところがすごいなと思いますね。