『グーニーズ』ダントツ人気キー・ホイ・クァン、大人になっても裏切らない「らしさ」

『グーニーズ』ダントツ人気キー・ホイ・クァン、大人になっても裏切らない「らしさ」

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2021/06/11
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1980年代の名作をどんどん上映している金曜ロードショー。2020年にはリクエスト1位の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を3週連続で放映という粋なことをしれくれたし、2021年5月も『スタンド・バイ・ミー』を皮切りにどんどん放映される予定だ。
1985年に封切となった『グーニーズ』もその一つ。『グーニーズ』は主人公の少年4人組が、兄や兄のガールフレンドたちと結束し、ひとり家庭の立ち退き危機を救うために海賊の宝を探しにいく迫力満点のエンターテインメントだ。

日本では子役4人とも注目されたが、中でももっとも人気を集めたのが、中国人・リッキー・ワン(データ)役のキー・ホイ・クァンだった。彼の今を見てみると、当時の人気を裏切らないキャラクターが見えてくる。写真と共に振り返ってみよう。

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『グーニーズ』の1シーン。左からチャンク、マイキー、マイク、データ Photo by Getty Images

インディ・ジョーンズで人気爆発

キー・ホイ・クァン(以下、キー・ホイ)が一気に日本で人気を集めたのは1984年の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』。いわずとしれたインディ・ジョーンズシリーズの2本目だ。この映画を見ていない人でも東京ディズニーシーのトロッコに乗ったことがあるという人はいるだろうし、「ネプリーグ」のトロッコを見て「インディ・ジョーンズ」を思い浮かべている人も多いことだろう。

キー・ホイが演じたのは、インディ・ジョーンズの相棒・ショート・ラウンド(ショーティ)。彼は戦争で両親を失い、映画館に忍び込んで英語を覚え、ガイドとスリをして生計を立てていた中国人少年。インディ・ジョーンズの財布をすってインディに捕まえられるのが二人の出会いだった。しかしインディは彼のことをかって、様々なことを教えた。こうしてショーティは素晴らしい相棒になるのだ。その活躍はまた『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をぜひ見直していただきたい。「インディ、大好きだよ」のシーンに思わず胸がきゅんとした人も多いはずだ。

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インディの心を癒す相棒がショーティなのだ Photo by Getty Images

そしてその翌年85年に『グーニーズ』が公開され、映画雑誌のランキングでジャッキー・チェン、マイケル・J ・フォックスと人気ランキング1位を争う存在にまでなったキー・ホイ。日本にはファンクラブもでき、1987年には本田美奈子さん主演の映画『パッセンジャー 過ぎ去りし日々』にも出演したことでも、日本での人気がうかがえるだろう。

賢くていたずらっこでチャーミング

念のため、簡単に『グーニーズ』のストーリーの入り口だけ紹介しよう。『グーニーズ』の主人公4人組「グーニーズ(グーン・ドッグに暮らす間抜けな連中、つまりは落ちこぼれ)」は喘息持ちで気弱なマイキー(ショーン・アスティン)、大人びて生意気なマウス(コリー・フェルドマン) 大食いで大ウソつきのチャンク(ジェフ・B・コーエン)、そして役に立たない発明ばかりしているデータ(キー・ホイ・クァン)。マイキーの兄のブランド(ジョシュ・ブローリン)とともにマイキーの家の屋根裏で「宝の地図」を見つけるところから冒険は始まる。借金のかたに立ち退きを迫られていたマイキーの家を守るべく、その地図の宝物を見つける決意をする4人。その「地図」の近くには脱獄した極悪人ファミリーがいた。ブランドに、ブランドのガールフレンドのアンディ(ケリー・グリーン)、その友人のステファニー(マーサ・プリンプトン)も加わり……。

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『グーニーズ』の1シーン Photo by Getty Images

詳しくはぜひ映画をご覧になっていただきたいが、キー・ホイ演じる『インディ・ジョーンズ』のショーティと『グーニーズ』のデータ役と通じるのは「いたずらっ子でありながら賢い」ということだろう。ショーティは孤児でありながら映画から英語を学ぶし、データも科学技術の知識は大人顔負けで、家族とは中国語で会話をするバイリンガルだ。しかしその頭脳を偉ぶることは一切なく、きちんと子どもらしい、キュートなガキんちょなのである。

これはキー・ホイ本人のキャラクターにも近いのではないだろうか。キー・ホイ自身は、サイゴン(現在のホーチミン)に中国系のベトナム人として生まれた。ベトナム戦争を機に一家でアメリカに移住。ベトナム語、広東語、マンダリン、そして英語を操る。苦労をしながらも自然体で生き、頭脳明晰ながら偉ぶらずに謙虚。それでいて、笑顔がチャーミングなのだ。『インディ・ジョーンズ』はジョージ・ルーカス原案でスティーブン・スピルバーグ監督によるもの。『グーニーズ』はスティーブン・スピルバーグ総指揮でリチャード・ドナー監督によるもの。キー・ホイがスピルバーグの目に留まり、ショート・ラウンド役に抜擢されたのも、本人そのもののキャラクターが役と重なっていたこともあるのだろう。

キー・ホイ・クァン1984年から最近までの写真をまとめて見る

地に足の着いた生き方

さて、日本でもハリウッドでも大人気となったキー・ホイだが、子役で成功した俳優の将来はなかなか切ないものが多い。大金を手に入れてドラッグに溺れてしまったマコーレー・カルキンがそのいい例だ。

しかし、キー・ホイ・クァンは期待を裏切らない。子役として名をはせたのち、彼が進んだのは南カリフォルニア大学(USC)。卒業生には「インディ・ジョーンズ」製作のジョージ・ルーカスもいる名門校で、カリフォルニア州ではカリフォルニア工科大学・スタンフォード大学に続く州3位の大学だ。中でも映画学においては「THE HOLLYWOD REPORTER」が毎年発表しているランキングでは2020年のランキングでデヴィッド・リンチなどを輩出したアメリカン・フィルム・インスティチュートに続く2位となったものの、例年全米1位を誇ってきた。

つまりキー・ホイはスターになりながら改めて映画学を学びなおし、今度は制作の立場でも映画に関わっているのである。現在はジョナサン・キー・クァンという名前で、映画製作側の仕事を主とし、『X-MEN』や『2046』などに携わっているのだ。

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2013年、LAの映画イベントに登場したジョナサン・キー・クァンことキー・ホイ・クァン Photo by Getty Images

もちろん映画の中の役と、演じた人はまったくの別人だ。全く異なる役を演じることだって当然ながらある。しかし特に子役を経て、演じる立場よりも制作の立場に行っているのならなおのこと、本人を「大きくなったショーティ」「大きくなったデータ」のように重ねてみてしまう。

そういう意味では、地道に学び、それでいて映画の世界を愛している現在のキー・ホイ・クァンの姿には、ショーティのファンも、データのファンも、なんだかホッとするのではないだろうか。

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2010年、『グーニーズ』25周年アニバーサリーにて。チャンク役のジェフ・B・コーエン(写真一番左)マウス役のコリー・フェルドマン(同左から3人目)も同席。一番右がキー・ホイ Photo by Getty Image

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1984年、ロンドン・ヒースロー空港にて Photo by Getty Image

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こんなおちゃめなポーズも Photo by Getty Image

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『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』より Photo by Getty Image

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1984年、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』プロモーションでロンドンに Photo by Getty Image

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左から『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』原案のジョージ・ルーカス、ヒロインウィリー役のケイト・キャプショー、キー・ホイ・クァン、そしてスティーブン・スピルバーグ監督 Photo by Getty Image

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『グーニーズ』より Photo by Getty Image

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『グーニーズ』より Photo by Getty Image

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1986年、『グーニーズ』の翌年のポートレート Photo by Getty Image

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1990年に出演したドラマ「The Quiet Kids」。見るからに賢そう… Photo by Getty Image

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データが成長したらこんな感じなのでは…Photo by Getty Image

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