「ハイパーハードボイルドグルメリポート」上出遼平「事故みたいな番組との偶然の出会い」がテレビの優位性

「ハイパーハードボイルドグルメリポート」上出遼平「事故みたいな番組との偶然の出会い」がテレビの優位性

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  • 更新日:2023/11/28
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TOKYO FMの音声配信プラットフォームAuDee(オーディー)の番組「長野智子のテレビなラジオ」(隔週火曜・10時配信)。1985年のフジテレビ入社以降、テレビ業界で活躍してきたフリーアナウンサー・長野智子が、テレビを牽引する制作者・出演者をゲストに招き、テレビの過去・現在・未来を語ります。

11月14日(火)、11月28日(火)の配信では、元テレビ東京プロデューサー・ディレクターの上出遼平さんがゲストに登場。ここでは、11月14日の内容をお届けします。テレビに対する見方や、テレビ東京に入った経緯について語ってくれました。

▶▶【音声を聴く】「長野智子のテレビなラジオ」

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(左から)上出遼平さん、長野智子

1989年、東京生まれの上出遼平さん。早稲田大学を卒業後、2011年に株式会社テレビ東京に入社。「ありえへん∞世界」「世界ナゼそこに?日本人 〜知られざる波瀾万丈伝〜」「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」(テレビ東京)などの人気番組を担当します。企画・演出・撮影・編集など番組制作の全過程を1人で担った「ハイパーハードボイルドグルメリポート」でギャラクシー賞を受賞。2022年6月にはテレビ東京を退社し、以降はフリーランスとして活動中です。11月9日(木)には、初の書籍「歩山録」(講談社)を発売しました。

◆テレビの優位性を考える

長野:(上出さんのインタビュー記事など)いろいろな記事を読ませていただきました。テレビって観ている人の選択ではなく、「(視聴者に)異質なものを侵入させること」だと話されていたのがすごく好きです。

上出:テレビの優位性って、視聴者が意図せずに遭遇してしまうことぐらいしかない気がしています。みんな基本的にネットで自分の見たいものを検索して見る。僕の世代でもそれが当たり前だったので、「自分で観たいものを選べないテレビって最低じゃない?」が基本の感じ方だと思うんです。そこで事故みたいな番組との偶然の出会いで埋めるのがテレビだなと思っています。

長野:すごい。その考え方が上出さんの制作の軸になってきたんですね。いつからそういう風に感じていたんですか?

上出:自分に(テレビで)そういう衝突みたいな出会いがあるのかと言われると、意外とそうでもない気がしてきました。たぶん、頭でいろいろひねくり出して考えた、テレビのわずかな優位性だったんじゃないでしょうか。

長野:思わぬものに遭遇してしまう感覚。たしかに、「蓋」(テレビ東京)とかも、夜中に起きていてテレビをつけたら「ヤバいものを観てしまった」と感じる番組でした。あの感じですよね。

上出:「蓋」は3時とか4時とかの砂嵐が流れているような時間がもったいないっていうのが発端でした。そこに突然よくわからないドラマみたいなものが流れたらワクワクするんじゃないかなと思いましたし、観てはいけないような気持ちになるんじゃないかなと思ったのがきっかけですね。渋谷区を舞台にしていろんな監視カメラを使い、ほぼ生放送的に物語が進んでいく番組でした。

長野:思わぬものに遭遇してしまう感覚、テレビの優位性をほとんどの制作者はあまり共有していないんじゃないかなと思います。

上出:そんな気はしますね。

長野:作られてきた番組ってほかにはないものばかりですよね。

上出:僕がテレビっ子じゃないっていうのもある気がしますね。テレビを全然観ずに育ってきましたから。「テレビはこうだ」っていう感覚があまりないです。

長野:どちらかという本を読んでいた?

上出:そうですね。

長野:どういう本を読まれてきたんですか?

上出:何でも読んでいた思いますが、僕は読むのはすごく遅いので冊数としては少ないです。「トム・ソーヤーの冒険」やジュール・ヴェルヌ(フランスの小説家でSFの父)といった、ワクワクしてしょうがない冒険的な本が多かった気がします。

◆テレビ東京には“拾ってもらった”感覚がある

長野:早稲田大学は何学部でした?

上出:法学部でした。

長野:将来を漠然と考えるときに、こっち(テレビ側)のほうかなというのはあったんですか?

上出:ないです(笑)。学生時代に将来自分はこういう人間になると思える人ってどれぐらいいるんでしょうね。僕は何もなかったですよ。ただ必死に一生懸命生きて、そのときにやりたかったことは本気でやっていた感覚はあります。

長野:作り手のほうが向いているという感覚はあったんですか?

上出:文章ではありましたね。それこそ、小中高にあった感想文とかはいつも褒められていたので、みんなも喜ぶし好きだなとは感じていました。

長野:そこから、なぜテレビ局に?

上出:テレビ東京に拾っていただいたんですよね。

長野:受けたということは、選択肢にはあったということですよね?

上出:テレビ局の選考がとにかく早かったんですよね。

長野:私の時代からそうでしたね。

上出:日テレが一番先で、エントリーシートを出したらとんとん拍子で進んでいって、最終選考で汐留の日本テレビの最上階で役員面接をしました。

長野:すごいですね。

上出:役員面接までいくとほぼ受かる感じだったんですけど、落ちたんですよね。びっくりしました。それからテレ朝か何かを受けたら落ちて「まずいぞ」と思っていたらテレ東が拾ってくれました。

長野:ずっとテレビは観たことはありません、みたいな感じでいったんですか?

上出:観たことがないわけではなかったんですけど、好きな番組が「金曜ロードショー」にはなっていましたね。それってテレビじゃないって感じですけど、嘘はない感じでやっていました。よくこんなのを拾ってくれたなって感じはします。面白がってくれたんじゃないかなって気はしますね。

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▶▶「長野智子のテレビなラジオ」AuDee(オーディー)音声版
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<番組情報>
番組名:長野智子のテレビなラジオ
配信日時:隔週火曜・10時配信
パーソナリティ:長野智子

番組サイト:https://audee.jp/program/show/100000367

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