「アニメ業界に働く人たちの描写が胸を熱くさせてくれる!」(吉岡里帆さん)

「アニメ業界に働く人たちの描写が胸を熱くさせてくれる!」(吉岡里帆さん)

  • MERY
  • 更新日:2022/05/14

映画『ハケンアニメ!』で共演!吉岡里帆さん×中村倫也さんにインタビュー【前編】

5月20日に公開される映画『ハケンアニメ!』で共演中の吉岡里帆さんと中村倫也さん。吉岡さん演じる新人アニメ監督・斎藤瞳が、中村さん演じる天才ライバル監督・王子千晴を相手に、熱い想いをぶつけ合いながら"ハケン=覇権"を争う戦いを繰り広げる胸熱ストーリーです。おふたりには、撮影で印象に残っているエピソードや、プライベートで夢中になっていることについてなど、たくさんお話を聞いてきました♪本記事はその前編です。

『ハケンアニメ!』の出演オファーを受けた際の感想を聞かせてください。

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吉岡「まず脚本がすごくおもしろくて、“絶対いい映画になるぞ!”って予感がしました。辻村(深月)先生の原作も最高で、アニメ業界に働く人たちの細かい描写が胸を熱くさせてくれて、こんないい作品に出られるなんて幸せだなと思いました」

中村「昨年、『水曜日が消えた』という作品で、吉野監督とご一緒したんですけど、それを撮り終わった後にすぐこのお話しをいただいて、監督には、“中村さんの素に近いキャラでオファーしました”というようなことを言われました。『ハケンアニメ!』の原作を読むと、“なんかいい役というか、いろんな意味でかっこいいやつがオレにぴったりなんだ”と思って、あらぁーと思いました(笑)」

自分の役柄をどういった人物像をイメージしながら、現場に臨まれましたか?

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吉岡「私が原作と脚本を読んで感じた斎藤瞳は、優秀で基本的には自分で自分のことをすべてやる、人に頼るのが下手な人というのが一番始めの印象です。作品を作る上で芯の強さみたいなものがあって、そこが魅力的なんですけど、周りの人たちには熱量が少し伝わりにくい人なのかなという印象がありました」

中村「王子は、わがままな子供のようでありながら、実は繊細なところも、ナイーブなところもあるし、周りを見ているところもある。そういうことをひっくるめてアニメ監督という立ち位置なので、意図的に傍若無人みたいな感じにしているというところもあるかなと思いながら、何となくそういう感じで入りました」

一つ一つの仕事に丁寧に取り組んでいるところを監督に評価していただけたのかな。(中村さん)

中村さんにお聞きします。監督に王子役が素に近いと言われたとのことですが、ご自身ではどのように受け止められましたか?

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中村「自分の持っている、割とぶっきらぼうというか、ズバズバ言いたいことを言っちゃうみたいなところがあるので、そういうところとか。あとは王子のように、実は周りのことを、みんなの人生を考えて、一つ一つの仕事に丁寧に取り組んでいるところを評価して頂けたのかなと。ふふふ(笑)。ただ一つ、原作ではすごく見た目も王子っぽいと書いてあるんですけど、王子系ではないと思っていて(笑)。どうしようかな……とも思いました」

今回、アニメーション監督という役柄で、実際に手を動かすシーンがあり、中村さんご自身もイラストを描かれたりしていますが、絵で表現する楽しみというのは、どのように感じていますか?

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中村「僕が自分で描く絵はふざけているものばかりですからね。吉野監督は本当に絵が上手い。すごいなと思いますけど、でもそれをやるには練習しなくちゃいけないじゃないですか。練習したくないので(笑)。 何とか自分の下手上手な絵で遊ぶみたいなことはやりますが、アニメは、それが実際の動きになっているからすごいですよね。今は、違うのかもしれませんが、昔はアナログだから、一個一個コマで変えるじゃないですか。ちょっと想像もつかないですよね」

瞳の年相応の悩みや立ち位置にはすごく共感しました。(吉岡さん)

吉岡さんにお聞きします。瞳は、同じ20代の働く女性ということで、ご自身の体験、重なる部分、“この気持ち分かる!”みたいなところはありましたか?

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吉岡「同年代なので、すごくありました。子供じゃないし、でもベテランではなくて。自分のやりたいことを言うことはできるんだけど、社会に出て、ちゃんとした結果を残していくというプレッシャーみたいなのにはまだ慣れてなくて、その感覚は分かるなと思いました。実際、まだまだ自信満々で現場にいられるかというとそうではなくて。

自分が持っている能力はすべて全力を出さなきゃいけないし、甘えちゃいけないんだけど、ちゃんと周りと連携を取って、助けられてやっと立てている感じというか、そういう年相応の悩み、立ち位置みたいなのはすごく共感しました」

吉岡さんも劇中で絵コンテを描くなど、具体的に手を動かすシーンがありましたが、そういう作業を教えてもらったり、自分でやってみることで、何か感じたことはありましたか?

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吉岡「“ペンタブすごい!”と、感動しました。はじめは、紙で描くのかなと思ったんですけど、“最近はペンタブで描くのが主流です”と伺いまして。指導してくださった鎌谷悠監督もペンダブで書かれていたんですけど、線の質感とか色の幅もそうですし、手描きっぽさもありつつ、作業がどんどん早く進んでいくのも“こんなに進化しているんだ”とびっくりしました。
あと、原画と動画の本物を見せてもらった時は感動しました。“たった1秒で、こんなに枚数がいるんだ”とか、“こんなに滑らかに動くんだ”とか。絵そのものを見れたことは大きかったと思います」

アニメって夢がありますよね。(中村さん)

改めて知ったアニメのことだったり、アニメに対する想いの変化はありますか?

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吉岡「前からアニメを作ることが本当に大変なことだとは知っていたんですけど、想像していたよりもっと大変というのは撮影をしていて知りましたし、とにかくありがたみが増しました。普通にテレビでアニメを観させてもらえるなんて贅沢だなーって、裏側を知るとより一層思いますね。私たちもドラマや映画を撮影していて、一瞬のシーンに一日かけることもあるので、そこはリンクして、同じではないけど、同じような大変さがあるなって思いました」

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中村「同じように、一つ一つの作業だったり、各セクションの人の多さなど、いろんなことを詳しくは知りませんでした。色をつけたり、背景がレイヤー化されるとか、実際、アニメの中の人を動かすためにものすごくたくさんの枚数を描くんです。自分だったら気が狂いそうだなって思いました。

あと、劇中で、“世界を生み出す”みたいなセリフもありましたけど、夢がありますよね。この世界観っていうものを構築して作り出せれば、間口が広いというか……。自分の仕事との比較になっちゃうんですけど、実写だと、CGを作るのにどれだけの予算がかかるんだって話で、実現できないこともいっぱいある。それにCGと一緒にやることで説得力が損なわれたりすることもあるじゃないですか。だけど、アニメの中の彼ら彼女らは、ロボットをあやつったりとか、バイクで原色の世界を駆け回ったりとかできるわけです。そういう世界観の受け皿というのは、限りなく広いジャンルなんじゃないかなとすごく感じました」

僕らで映画に燦然と輝く名シーンを作っちゃった!(中村さん)

撮影で印象に残ってるエピソードは?

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中村「王子と瞳の対談シーン。撮影のとき、泣いてたよね」

吉岡「もう感極まっちゃって。なんでかわかんないんですけど……。そのシーンが中村さんとはじめましてで、私の頭の中では、中村さんはもう王子だったんですよ。なので、“瞳の人生を変えてくれた作品を作った神様”みたいに想い描いて、原作も台本を読んでも、すべて中村倫也さんの顔で再生してるから。心臓が壊れそうっていうか、その人のおかげで、“(瞳が)自分の人生が肯定出来たんだ”と思ったら、その作品に出会わせてくれてありがとうの気持ちと、アニメを作って同じクールで発表できる喜びと恐怖みたいな感情で震えました。あと、王子の長いセリフが印象的ですよね」

中村「よくしゃべってたよね〜(笑)」

吉岡「いや、王子ってすごくやばい人だなと思いました(笑)。メディアに、あの感じの出方をしたら、相当すごい。“何者だ?”って思われるはず」

中村「あのシーンはプレッシャーがありましたね。あの出方でやっても、結果“カリスマ”として、称賛されていないと、成立させないといけないなってすごく思ってました。現場でも、“泣いてる……”って言ったんだけど、王子と話したらそうなると思ってなかったみたいなことを吉岡さん自身も思っていて、僕もそうなると思っていないから、台本で読んでイメージしてたより、台本に描かれている情報量より、あの日生まれた、あのシーンは、素敵なものになったんじゃないかな。僕らで、日本映画に燦然と輝く名シーンを作っちゃったなって思いました(笑)」

インタビュー後編へ!

映画『ハケンアニメ!』2022年5月20日に公開♪

好きを、つらぬけ。目指すは頂点――【覇権アニメ】

連続アニメ『サウンドバック 奏の石』で夢の監督デビューが決定した斎藤瞳(吉岡)。だが、大抜擢してくれたはずのプロデューサー・行城理(柄本)は、ビジネス最優先で、瞳にとって最大のストレスメーカー。だけど日本中に最高のアニメを届けたいと、大奮闘中。最大のライバルは『運命戦線リデルライト』。瞳も憧れる天才・王子千晴監督(中村)の復帰作だ。王子の復活に懸けるのはその才能に惚れ抜いたプロデューサーの有科香屋子(尾野)。しかし、彼女も王子の超ワガママ、気まぐれに振り回され、大大悪戦苦闘中だった。瞳は一筋縄じゃいかないスタッフや声優たちも巻き込んで、熱い“想い”をぶつけ合いながら “ハケン=覇権” を争う戦いを繰り広げる!

■出演:吉岡里帆 中村倫也 工藤阿須加 小野花梨 高野麻里佳 六角精児 柄本 佑 尾野真千子
■原作:辻村深月「ハケンアニメ!」(マガジンハウス刊)
■配給:東映
©️2022 映画「ハケンアニメ!」製作委員会

*Staff*
Photo:Tomohiko Tagawa
Interview & Text:Natsuki Miyahira

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