
「調味液」や「調理のもと」もうまく活用したい(イメージ)
食費節約のために自炊をする人も多いだろう。少しでも安く自炊するためにはどうすればいいのだろうか。
自炊する時は食材にかかる費用だけでなく、光熱費も気になるところ。昨今の光熱水費の値上げを考えると、少しでも節約したい気持ちになるが、実はさほど気にしなくていいという。節約アドバイザーでファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんが解説する。
「電気・ガスの見直しサイト『エネチェンジ』によると、ガスを1時間使い続けた場合の料金は、強火で約31円、中火で約18円、弱火で約4円とごくわずか。電子レンジなら1分0.6円というレベルなので、自炊をして電気やガスをたくさん使ったからといって、驚くほど光熱費がかさむわけではありません。
ただ、全般的にガス調理より電子レンジの方が短時間で加熱できるのは間違いないので、たとえば煮込みに使うじゃがいもはレンジで下処理しておくなどすれば時短かつ節約になります」(丸山さん)
「調理のもと」は自炊かレトルトか
自炊をしたほうがいいのか、総菜やレトルトを買ってきたほうがいいのか……何がお得かを考えていると、「どこまでが自炊か」「どこからが自炊か」という疑問にぶつかる人もいるかもしれない。
買ってきた総菜をチンして食べるだけならもちろん自炊とはいえないだろうが、総菜のとんカツをカツ丼にアレンジする、はたまた鍋のもとや中華調味料を使う、というのは自炊なのか。節約に詳しく、3人姉妹の母でもあるライターの三木ちなさんが回答する。
「野菜などの素材だけがあれば完成する『○○のもと』のようなものはよく使います。特に麻婆豆腐などの中華系や、ベトナムやタイなどアジア料理を作るときには、わざわざいろいろな調味料を揃えるよりもお得です。めったに使わない調味料を買っても、使い切れないことも多いですしね。
もとを使ったとしても、野菜や肉は買っているし、フライパンや包丁も使っているので私の中では自炊です(笑い)」(三木さん)
いまこうした調味液や、調味のもとの市場は急拡大し、一言で麻婆豆腐のもとといっても、甘口、中辛、四川風、広東風などバリエーションも豊富。料理のジャンルを問わずさまざまな商品が売り出されており、市場を牽引する食品メーカー大手「味の素」は2022年に最高益を記録するなど、売り上げも好調だ。丸山さんもこう重ねる。
「カルディや業務スーパーに行くと、ベトナムやタイなど多国籍な調味液が置いてあります。パスタソースの種類も豊富で味のレベルも高く、自分で作ろうと思ったら材料を揃えるだけで大変だしお金がかかる。買った方がお得です」
調味液や総菜をうまく取り入れながら自炊する場合、主食となるご飯は自宅で炊く方がいいという。
「特にお米は、一度にたくさん炊いて1食分ずつに分けて冷凍保存するのがおすすめです。最近は無洗米も普通のお米と同じくらいの値段で買えるので手間もほとんどかかりませんし、パックご飯を買うよりもずっと安くすみます」(丸山さん)
※女性セブン2023年9月28日号
マネーポストWEB