海抜マイナス170メートル!? 「日本一低い標高地点」が、どんどん更新されていく理由

海抜マイナス170メートル!? 「日本一低い標高地点」が、どんどん更新されていく理由

  • 現代ビジネス
  • 更新日:2020/10/18
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いちばん高いところ、はわかるけど

富士山の麓と5合目を結ぶ「富士山登山鉄道」が架けられるかどうか、今話題になっている。山梨県などが推し進めるこの構想は、「富士スバルライン」上に鉄道を敷設し、より多くの観光客を呼び込む施策だ。

だが、世界遺産にも認定される富士山だけに、慎重論は多い。工事に取り掛かるどころか、具体的な計画が出るまでまだまだ時間がかかりそうな雰囲気はある。

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今年はコロナで周辺産業に大きなダメージが/photo by gettyimages

ちなみに本稿のテーマとは関係ないが、この富士山鉄道構想の検討会会長は経団連名誉会長の御手洗冨士夫氏、顧問にフジサンケイグループの日枝久代表など、そうそうたる顔ぶれがを連ねている。

標高3776メートル、まごうことなき「日本でいちばん標高が高い場所」である富士山。なにかと一年中話題が尽きることのない景勝地だが、逆に「日本でいちばん標高が低い」場所はどこなのか、考えたことがあるだろうか。

公に認められている、日本の最低標高地点は秋田県・八郎潟の海抜マイナス4メートルである。ご存知のとおり、八郎潟は大部分が干拓によって陸地化され、その広大な土地の大半は海抜マイナス3-4メートルと、海よりも低い位置に存在している事になる。

1995年、大潟村に「日本一低い山」大潟富士が人工的に造成された。およそ4メートルくらいの高さで、地図にもしっかり記載されている。これにより、「海抜0メートルの山頂」が日本に誕生したという、ある意味大潟村でしかできない所業だ。

だが、本当に「日本で一番低い陸地」は、ここ八郎潟ではないとされている。しかもその標高は、日々更新されているという。どういうことか。

とんでもない地下の奥底で

その場所は、青森県八戸市の「八戸石灰鉱山」にある。東西1000メートル、南北1800メートルにもおよぶ広大な鉱山で、石灰岩がここから掘り出されている。

その最深部は、現在およそマイナス170メートルにも及ぶ。この鉱山はまだ操業中で、まだまだ最低標高を更新していく可能性が高い。

地元では「八戸キャニオン」と呼ばれている、この鉱山。とても人間が生活できるような場所ではないと思われるが、「日本一低い場所」はどんな光景が広がっているのか、気になるところだ。

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広大な土地が掘り進められている八戸石灰鉱山/ウィキメディアコモンズより

では、なぜこのマイナス170メートルではなく、八郎潟が認定されているかというと、「人工的に作られたり削ったりされたものではない」というルールがあるため。

逆に言えば、仮に4000メートルのタワーマンションができたとしても、富士山から「日本一標高の高い地点」の座を奪うことはない。

世界で見てみると、ロシアのコラ半島で、旧ソ連が地球の地殻深部を調べるために掘った掘削坑が、地球上でもっとも深い「人工地点」と見られる。その深さは、なんと地上1万2262メートル。直径わずか23センチメートルの掘削坑は、現在溶接されて封鎖されている。

掘削の研究グループは解散し、廃墟と化したコラ半島の一角にポツンと残されている、12262メートルの穴。ちょっとロマンを感じてしまう人も、多いのではないだろうか。

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