
6回、オリックスのレアンドロ・セデーニョに適時打を浴びマウンドを降りるロッテ・小島和哉(中央)=京セラドーム大阪(撮影・斉藤友也)
(パ・リーグ、オリックス3―2ロッテ、21回戦、オリックス13勝6敗2分、19日、京セラ)連敗ならオリックスのパ・リーグ3連覇が決まる敵地、京セラドームでの2連戦。初戦の先発を託されたロッテ・小島和哉投手(27)は「1イニングでも1人でも多く投げられるように頑張ります」と臨んだが、5回1/3を8安打3失点と粘り切れなかった。
立ち上がりから苦戦した。一回1死から安打と四球でランナーをためると、4番・中川圭に右前打を浴びて満塁のピンチを背負った。5番・ゴンザレスの三ゴロの間に先制点を許し、なお2死一、三塁。続く杉本に甘く入った変化球を左翼線への適時二塁打とされ、この回に2点を失った。
二~五回は走者を背負っても、要所を締めて無失点に抑えたが、六回は1死二、三塁から代打のセデーニョに中前適時打を浴びて失点。六回途中での交代となった。
5年目左腕にはチームの中心を担う自覚がある。8月29日の日本ハム戦では八回までに122球を投げていたが、続投を志願。黒木投手コーチに交代を告げられても首を横に振り、強い意志を示した。結局、8回無失点で降板となったが、その心意気は周囲にも伝わっている。
現役時代に闘志を前面に出したプレースタイルから「魂のエース」と称された〝ジョニー〟こと黒木コーチは「あそこで食い下がって『投げさせてくれ』というのは僕は大好き」と笑い、「気負い過ぎる部分がある。できることに集中した結果、長いイニングを投げることにつながればいい」と目を細める。
重要な一戦。高ぶる闘志を胸に左腕を振ったが力尽きた。9勝目ならず5敗目。20日の2戦目は、目の前でのオリックスの胴上げを阻止するべく、助っ人右腕カスティーヨが先発する。