「伝統はしっかりと継承しつつ時代の流れに対応して」およそ60年ぶりに女性の紙漉き職人が誕生 伝統的工芸品を守るために抱くその思いとは

「伝統はしっかりと継承しつつ時代の流れに対応して」およそ60年ぶりに女性の紙漉き職人が誕生 伝統的工芸品を守るために抱くその思いとは

  • UTYテレビ山梨
  • 更新日:2022/09/23

山梨県身延町の伝統的工芸品西嶋和紙についてお伝えします。

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紙漉き職人が年々減少する中、2020年、およそ60年ぶりに女性の職人が誕生しました。

手漉き和紙に抱く夢とは?

山梨県身延町西嶋にある山十製紙。

西嶋におよそ60年ぶりに誕生した女性の紙漉き職人遠藤さく子さん(52)です。

山梨県市川三郷町で育ち、幼いころから伝統工芸に興味があった遠藤さん。
福祉関係の仕事をしていましたが、2020年8月に紙漉き職人になりました。

遠藤さく子さん:
モノ作りは幼いころからとにかく大好きで、西嶋和紙の職人の求人を見まして、私がやりたいのはこれだこの仕事に携わりたいと思いました。

遠藤さんが作っているのは縦70cm、横2.5mの書道用の和紙。

この和紙の材料は、薬剤で特殊な処理をした古い紙を水に溶かして混ぜたもの。

専用のすのこで漉きます。

すのこの重さは最大15kg。

作業は1日8時間で書道用の和紙をおよそ500枚分漉きます。

遠藤さく子さん:
想像以上に肉体労働、重労働なので、大変なことは大変ですね。腕がやはりパンパンになりますし。

西嶋和紙は独特の滲みが特徴。

およそ450年前から始まったとされ、ここ西嶋地区では一時、100軒以上の家で和紙が作られていました。

しかし、需要が減少。

西嶋地区の和紙業者は現在はわずか7軒となり、紙漉き職人は遠藤さんを含めて5人しかいません。

山十製紙の社長で、以前は自身も職人だった笠井伸二さん。

前に雇っていた社内唯一の紙漉き職人が辞めることになり、求人を出したといいます。

しかし当初は遠藤さんの応募に不安を抱えていました。

山十製紙 笠井伸二 社長:
西嶋の紙は大きくて、そしてすごい力仕事なんです。最初のころは1か月続くかなっていうようなつもりでいたんです。

山十製紙 笠井伸二 社長:
和紙をやりたい、そういう人も何人かいまして。やはり紙を漉いてみると大変さが分かって、自分から辞めていくような人が、やっぱりできませんっていう人が何人もいましたので。

しかし、真摯に取り組む姿勢から今では大きな信頼を寄せています。

山十製紙 笠井伸二 社長:
とにかく仕事に対しての姿勢がまじめで、どんな紙の注文が来ても受けられるような、そういう紙漉き職人になってもらえれば、西嶋和紙の発展にもつながると思う。

上達するにつれ、名刺やポストカードコーヒーフィルターなども手がけるように。

今後、和紙で実現したいという新しい夢も生まれました。

遠藤さく子さん:
伝統はしっかりと継承しつつ時代の流れに対応したような、人々の生活を豊かにできるような、環境にやさしいモノづくり、アクセサリーなんかも和紙で作ってみたいなと思っています。

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