菅義偉首相“死に体”も自民党内で倒閣の声が上がらない理由と「命綱」二階、麻生、安倍の動き

菅義偉首相“死に体”も自民党内で倒閣の声が上がらない理由と「命綱」二階、麻生、安倍の動き

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2021/07/22
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菅義偉内閣がついに「危険水域」に突入した。

時事通信が7月9~12日に実施した世論調査で、前月比3.8ポイント減の29.3%に。他社の世論調査でも軒並み「過去最低」を記録している。

「内閣は支持率が30%を割ると『危険水域』と呼ばれ、とりわけ選挙を前にすると自民党内の倒閣運動が始まり、内閣が倒れると言われています。また永田町には“参院のドン”と呼ばれた青木幹雄元官房長官が唱えた『青木率』と呼ばれる計算があり、それは内閣支持率と与党第1党支持率の合計が50%を割ると内閣は倒れるというもの。時事通信調査では50・7%で、どの数値を取っても危機的状況なのです」(政治部デスク)

ところが今のところ、倒閣運動は皆無だ。その理由を自民党関係者が解説する。

「菅人事の”妙”ですよ。まず二階俊博幹事長がにらみを利かせる。『次の総理』一番手にあがる河野太郎行革担当相は、ワクチン政策の最前線で集中砲火を浴びている。小泉進次郎も閣内にいるため動けない。冷や飯を食っている石破茂元幹事長にしても、石破派の田村憲久厚労相がコロナ対策にかかりきりなので、政権批判はできない。つまり声をあげる人がいないわけです」

それを良い事に、菅首相はパラリンピック閉幕直後、9月上旬解散を目論んでいた。

「菅氏は『五輪が始まれば盛り上がる』と漏らしていました。テレビは五輪一色となり、日本人選手が金メダルをとれば盛り上がる。コロナ対応の不備など忘れ去られ、お祭り騒ぎの状態で選挙になだれ打とうとの算段だったのですが…」(前出・デスク)

誤算だったのは感染者数の爆発的増加、さらにバッハIOC会長の空気を読めない言動だ。

「東京都の専門家会議は、8月、つまり五輪真っ只中で2000人を超え、年始の第3波を上回ると予測しています。そんな中、バッハ会長は広島を訪問したり、迎賓館での歓迎会に出席したりと貴族気分。来日した海外の選手からも陽性者が出ており『都民と選手のどちらを優先するのか』の批判が起こるのは自明で、菅内閣支持率が下がるのは五輪でも止められないでしょう」(同前)

菅首相にとってのネックは9月末の自民党総裁選。衆院選の任期は10月までだが、菅氏は常々、自身の任期中、つまり9月までに解散を打つことを公言していた。

その目算が狂って解散が打てなくなれば、総裁選が衆院選より先に行われることになる。

「所詮、総裁任期は自民党の党則でしかないので、コロナ対応など適当な理由をつけて総選挙後にすることも可能です。その場合、菅首相の下、”バンザイ突撃”することになり自民党の議席は減らし、いずれにせよ菅氏の責任問題が問われます。下手をすれば政権交代となり取り返しのつかないことに。菅氏にとって行くも地獄退くも地獄の、レームダックになっているのです」(同前)

総裁選は混戦模様となりそうだ。菅氏のほか、石破氏、岸田文雄元政調会長、野田聖子元総務大臣、はたまた河野氏、小泉氏の名が上がるが、菅氏は再選できるのか。

(改ページ)結局は安倍・麻生・二階の意向次第…。

前出の自民党関係者の見立てはこうだ。

「すべては二階氏、麻生氏、そして未だ保守層に人気のある安倍晋三・前総理の意向で決まります。菅氏は派閥をもたないため、彼らがハシゴを外せばあっさりチェンジです。この3人の石破嫌いは有名なので、言うことを聞きそうな岸田氏、または女性ということで野田氏に乗る可能性もあります。河野氏は麻生派なので麻生氏次第ですが、言うことを聞かないでしょうから、そう簡単になれそうにない」

一方でこの関係者は自民党の行く末を危惧する。

「二階氏は82歳、麻生氏は80歳で、務められてもせいぜいもう1期でしょう。こうした”重し”がいなくなり、『魔の3回生』と呼ばれる”風”だけで当選回数を重ねた若手が跋扈するようになれば、政権交代は現実味を帯びていきます。だから両氏には、総裁選で妙な権力闘争をせず、しっかり後輩を育ててほしいのですが、そうもいかないでしょうね」

五輪が終わったと同時に、自民党崩壊へのカウントダウンが始まるのかもしれない。

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