公的年金では足りない? 老後資金をiDeCoで備える人は217万人、どんな人が加入しているのか

公的年金では足りない? 老後資金をiDeCoで備える人は217万人、どんな人が加入しているのか

  • LIMO
  • 更新日:2021/11/25
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確定拠出年金の制度ができて20年。確定拠出型年金は、自分が拠出した掛金を自分で運用して資産を形成するもので、60歳になるまで掛金を拠出し、原則60歳以降に給付金を受け取ることができる仕組みです。

確定拠出型年金には企業型と個人型(iDeCo)の2種類があります。2021年9月末時点のiDeCoの加入者は約217万人で、2019年3月末の121万人から2年半で100万人近く増加。ただし、企業型の加入者数が約750万人(2021年3月末時点)であるのと比べると、iDeCoの加入者はまだまだ少ないのが現状です。

では、iDeCoにはどんな人が加入し、毎月どのくらいの掛金を拠出しているのでしょうか。国民年金基金連合会の「iDeCo(確定拠出型年金)の制度の概況」(令和3年3月末現在)から見てみましょう。

iDeCoにはどんな人が加入している?

まず、iDeCo加入者の男女別・加入者種別・年齢階層別のデータは、以下の通りです。

男女比は、おおよそ6:4

男性:115.3万人(59.5%)

女性:78.6万人(40.5%)

男女別では、男性加入者115.3万人に対して女性の加入者は78.6万人と、男性の加入者の方が多くなっています。

加入者の大半はサラリーマンや公務員

第1号加入者:21.7万人(11.2%)

第2号加入者:164.8万人(85.0%)

第3号加入者:7.5万人(3.8%)

加入者種別では、第2号加入者(サラリーマンや公務員など、厚生年金や共済組合に加入する人)が85.0%と大部分を占めており、第1号加入者(自営業者・農業者とその家族、学生、無職の人など第2号、第3号でない人)が1割強。

第3号加入者(厚生年金や共済組合に加入する第2号加入者に扶養されている配偶者)にいたっては3.8%と、圧倒的に第2号加入者の加入率が高くなっています。

加入者の平均年齢は44.5歳

年代別では40歳代と50歳代の加入率の高さが目立ちます。上記の第1号〜第3号までどの種別においても、40代は4割を超え、50代も3割~4割となっています。一方、30歳代は18〜25%程度、20歳では1%もありません。

加入者の平均年齢は、第1号加入者が46歳、第2号加入者と第3号加入者はともに44歳と、自分の老後を少しずつ現実的に考えるようになる年齢層の割合が多くなっています。

投資教育を受ける機会があるサラリーマン・公務員

ただし第2号加入者の場合は、第1号、第3号加入者と比べ、20歳代や30歳代の若年層の加入率が高くなっています。その一因として、勤務先に企業型確定拠出年金制度があることが考えられます。

企業型では、導入している企業に従業員向けの投資教育が義務付けられているため、第2号加入者は確定拠出型年金について勉強する機会があります。

そのため、投資教育を受ける機会がない第1号、第3号加入者(自営業・農業従事者やサラリーマンの妻など)と比べると、iDeCoに加入する心理的ハードルが高くないのでしょう。

iDeCoの加入資格別の平均掛金額、掛金額分布の図表を見る

毎月の掛金はいくらか?

掛金の拠出限度額

iDeCoの掛金は月々5,000以上1,000円単位で設定できますが、自身の加入資格によって上限額が決められています。各加入資格の拠出限度額は以下の通りです。

国民年金に加入している第1号加入者の上限額が月額6.8万円と最も高く、第2号加入者は勤務先の年金制度によって拠出限度額が月額1.2万円、2.0万円、2.3万円に分かれています。サラリーマンや公務員の配偶者である第3号加入者の上限は、月額2.3万円です(図表1参照)。

図表1:iDeCoの加入資格別 掛金の上限額(月額)

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注:DC:確定拠出年金、DB:確定給付年金、厚生年金基金、出所:「iDeCoの拠出限度額について」(iDeCo公式サイト)をもとに筆者作成

毎月の平均拠出額は15,725円

では、実際の加入者が毎月拠出している掛金の額はどのくらいなのでしょうか。

「iDeCo(確定拠出型年金)の制度の概況」によると、加入者全体の毎月の掛金額の平均は1万5725円。加入者種別では、第1号加入者が2万7529円、第2号加入者が1万4196円、第3号加入者が1万4952円という結果になっています(図表2参照)。

図表2:iDeCoの加入資格別の平均掛金額(月額)

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出所:「iDeCo(確定拠出型年金)の制度の概況」(国民年金基金連合会)をもとに筆者作成

加入者種別で掛金額の分布を見てみると、5000円~1万4000円の割合が第1号加入者44.6%、第2号加入者63.4%、第3号加入者48.1%と、約半数~6割ほどになっています。その一方、どの加入者種別においても上限額近辺の割合が高く、掛金の上限額で拠出している人が一定数いることがうかがえます(図表3参照)。

図表3:iDeCoの加入資格別 掛金の分布(月額)

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出所:「iDeCo(確定拠出型年金)の制度の概況」(国民年金基金連合会)をもとに筆者作成

おわりに

iDeCo加入者の大半は、サラリーマンや公務員などの第2号加入者。1階部分の国民年金に2階部分の厚生年金、さらに3階部分のiDeCoも上乗せすることで、将来の年金をしっかり準備しているようです。元々の公的年金がそれほど多くない自営業者や、サラリーマンや公務員の配偶者のiDeCo加入率が低いのとは、対照的な結果だといえます。

本稿では、iDeCoの特徴やメリット等をご紹介できませんでしたが、iDeCoの税制メリットは使わないともったいない特徴です。国民年金連合会が運営しているiDeCo公式サイトでは、iDeCoの内容が分かりやすく説明されています。まずはiDeCo公式サイトを見て、iDeCoの商品性を知るところから始めてみてもいいのではないでしょうか。

参考資料

iDeCo(個人型確定拠出年金)の制度の概況

(国民年金基金連合会)

iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入者数等について

(iDeCo公式サイト)

確定拠出年金の施行状況 令和3年3月31日現在

(厚生労働省)

中野 令子

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