GWコロナ医療体制強化で備え 東京都

GWコロナ医療体制強化で備え 東京都

  • 産経ニュース
  • 更新日:2021/05/03

東京都は年末年始に新規感染者数が急増した第3波で医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が深刻になった経験を踏まえ、病床確保だけでなく、大型連休を見据えた宿泊療養、自宅療養などの対策強化を進めてきた。だが感染力が強いとされるN501Y変異株が都内でも急速に増えており、都は急激な感染拡大を警戒している。

分岐点は「2600人」

「医療提供体制が逼迫する分岐点」。4月28日、都のモニタリング会議で専門家は第3波に関して入院調整が難航し、救急搬送時間が延び始めたときをこう表現し、「入院患者数が約2600人に達したときだった」と述べた。

第3波の感染拡大時に入院患者数がこの水準に達したのは、昨年12月31日の2594人。確保病床は同29日の3500床、今年1月6日の4000床と増えたが、当時、保健所が受け入れ先の病院を見つけられずに都の入院調整本部に連絡した件数は1日当たり数百件に上った。自宅療養者数も急増し、症状が悪化して死亡するケースもあった。

都は第4波に備えて病床確保を続け、4月末時点で5594床。さらに、第3波で回復しても他の持病やリハビリなどで入院が長期化したケースが多く生じたことを踏まえ、転院を受け入れる回復支援病院として約200病院、約1000床を確保した。

血中酸素測定器を増強

宿泊療養施設の体制強化にも取り組んだ。都関係者によると、年末年始では健康観察を担う看護師が集まりにくく、1日の受け入れ可能人数がおおむね200人超だったとされ、施設の利用が伸び悩む一因となった。

第4波は大型連休も重なるため、都は早めに看護師を集める準備を進め、1日の受け入れ可能人数は300人程度に増えたという。また宿泊療養が可能な状態か感染者本人に詳しく聞き取るなどの保健所業務を都が支援し、宿泊療養活用の環境整備を進めた。年末年始は約1100人がピークだった宿泊療養者数は今月1日時点で約1500人となった。

自宅療養者対策では健康状態の変化の早期把握に向け血中の酸素飽和度を測定する機器「パルスオキシメーター」の確保数を1月中旬ごろの3300台から、4万台に増やした。血中の酸素量の低下は症状悪化の兆候とされており、使用後の消毒などに時間を要するが約1万人には対応可能と想定。夜間休日に体調が悪化した場合に医師によるオンライン診療や往診などを実施する取り組みも4月20日から始めた。

読めぬ「変異株リスク」

都のモニタリング会議で示された最新の推計では4月下旬のペースで新規感染者数が増え続けた場合、5月中旬ごろに入院患者が2866人になるとした。仮にほぼすべての感染が従来株からN501Y変異株になった場合、4450人に増えるとしている。

こうした推計は増加のペースで変わり、都幹部は「変異株のリスクが読み切れない中では、自身や家族ら身近な人たちを守るために感染対策を徹底してもらいたい」と話す。

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1都3県テレビ会議を終えた小池百合子都知事=4月28日午前、都庁(酒巻俊介撮影)

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