学ぶ場提供「自主夜間中学」 鹿沼台で 元教員ら講師に〈相模原市中央区〉

学ぶ場提供「自主夜間中学」 鹿沼台で 元教員ら講師に〈相模原市中央区〉

  • タウンニュース
  • 更新日:2022/06/23

「さまざまな事情で小中学校に通えなかったので学び直したい」「毎日は無理だが週1回なら勉強したい」といった人が、年齢や国籍を問わず無料で学ぶことができる相模原自主夜間中学(以下、自主夜中)が毎週金曜日、鹿沼台にあるさがみはら国際交流ラウンジで開かれている。市民団体「相模原の夜間中学を考える会」(吉田惠一代表)が今年4月に立ち上げ、元教員などの有志がボランティアで講師を務めている。

「夜間中学」は、義務教育未修了や外国籍の人らの学び直しの場として公立中学に付設される学級。授業は週5日あり、課程を修了すれば卒業証書が授与される。市内では今年4月23日、県立神奈川総合産業高校(南区文京)の校舎内に、市立大野南中学校分校として、公立夜間中学が開校している。

一方「自主夜間中学」はボランティアなどにより運営される民間の夜間学級で、中学の卒業資格を得ることはできないが学び直しなどを求める人々を幅広く受け入れる場となっている。近隣市の厚木や海老名などにはあるがこれまで相模原にはなく、公立夜間中学の設置を市に働き続けてきた同会では、その活動と並行して自主夜中開設も模索していた。市立夜間中学が開設する少し前の4月1日、大野北公民館の一室に同会による自主夜中が誕生した。

10代から70代まで

現在は同施設の1階で金曜日の午後6時から8時に授業が行われている。講師は6月17日現在4人で、かつて小中学校や高校で教鞭をとった人たち。生徒の年齢や国籍は不問で学びたい人が学びたいことを自分のペースで学習する。年代は中学生から年配者までさまざまだ。

中央区に住む70代の女性は新聞で自主夜中の記事を読んで参加した。幼少期に親や教員から言葉の暴力を受け、心的ストレスから長い間、睡眠時の無呼吸症状に悩まされてきたという。医師から「文章を書くことで症状の緩和が期待できる」と聞き、「書くことを教わりたい」と訪れた。「子どもの頃は抑圧されていたけれど、ここでは先生と普通に話をしてもいいんだという安心感があり、好きに物を書くことができる」と語る。

同会代表の吉田さんは「市立の夜間中学ができて良かったが、週5日は通えないという人やなんらかの事情を抱えている人など、学びたいのに希望が叶わないという人がいる。自主夜中がそういう人たちの受け皿になれたら」と話す。市立夜間中学に準ずる形で運営し、市との連携も図っていく考えだ。「厚木の自主夜中に参加していた人が2人、海老名が1人、相模原の市立夜間中学に先日入学した。自主夜中が公立の支えの一つになっていると感じる」と吉田さん。今後は学習の習慣付けや情報共有など市立夜間中学入学のための支援も行っていく。

課題は夜間中学の周知だ。同会では市が夏に実施予定の入学説明会にあわせ夜間中学を描いたドキュメンタリー映画「こんばんはII」の上映会を7月2日(土)に開催する。「全ての学びたい人が市立夜間中学に通い、安心して勉強できるようになれば。本音はそれが理想」と吉田さんは話す。上映会はプロミティふちのべビル2階で午後1時30分から4時30分まで。詳しくは吉田さん【携帯電話】090・3049・7515へ問い合わせを。自主夜中のボランティア講師も募集中。

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生徒に勉強を教える講師の角田憲司さん(右)=6月17日、さがみはら国際交流ラウンジ

タウンニュースさがみはら中央区版

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