初出場の京都国際、狭い球場で培った対応力が強み

初出場の京都国際、狭い球場で培った対応力が強み

  • 日刊スポーツ
  • 更新日:2021/02/23
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京都国際の狭いグラウンドに隣接する校舎(撮影・酒井俊作)

第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)の組み合わせ抽選会が今日23日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、大会史上初めてオンラインで開催される。甲子園初出場の京都国際は22日、京都市内の同校で練習。小牧憲継監督(37)は、試合も行えないほどの狭いグラウンドを逆手にとって内野守備を鍛えてきた。粘り強く戦い、甲子園初勝利を狙う。

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ハンディキャップは武器になる。そんなずぶとさを示すのは甲子園初出場の京都国際だ。昨夏、内野に黒土が入ったが、それまでは砂利も混じっていた。時には駐車場になる。荒れたフィールドでも気にも留めない。捕球に苦しむ選手に監督の小牧憲継は「世界中、もっと恵まれないところでやっている。河原でやってる。砂利の上でも反応せえよ」と言い続けてきた。

たくましく育てる。小牧は真顔で言う。「どう跳ねるか分からないのでイレギュラーバウンドに対する感覚が磨かれます」。グラウンドも狭い。中堅70メートル、左翼67メートルで右翼は60メートルだ。校舎が隣接し、フリー打撃はできず、練習試合はすべて他校に出向く。不便なのだが、小牧はさらりと「すべて初めてのグラウンドになる。対応力は他校より早い気がします」と受け流す。

まともに外野ノックもできない、厳しい環境を逆手に取る。小牧には自負がある。「特に私は二遊間にこだわりが強い。二遊間だけはどこにも負けたくないと思ってやってきました。このグラウンドだからこそ、内野をしっかり鍛えたい」。練習に限りがあるなか、内野守備は普通にできる。

だから、長時間をかけてじっくり鍛える。ノック、投内連係…。延々と守り続ける。4つの塁を結ぶボール回しはひときわユニークだ。わざとワンバウンドの球を投げては捕る動作を繰り返す。塁間の半分ほどの距離で素早い送球を繰り返す。挟殺プレーの確認も入念だ。NPB球団が参考にするため、視察したというほどの名物メニューだ。

2つのボール回しの目的は分かりやすい。二塁手だった小牧は「ショートバウンドで低い姿勢で股を割って捕る、捕球体勢です。落としてもすぐに捕る意識づけ」と言い「いまの子はショートスローが苦手。短い距離でピッと投げるのが」と明かす。日々、工夫して守備ミスの解消に明け暮れる。広島曽根海成や日本ハム上野響平ら好守で鳴らすOBを見れば鉄壁守備の基本は脈々と受け継がれる。

昨秋の近畿大会は4強に進出。準決勝の大阪桐蔭戦は、6回表までリードしたが四球や守備ミスから逆転コールド負けを喫した。監督は「1つのミスも許してもらえない」と振り返る。近畿3試合で7失策とほころびも出て、センバツに向けて内野守備陣を再整備中だ。

山口吟太主将(2年)も「焦ったエラー、四球とか嫌なミスが多かったのは精神的に弱い。落ち着いたプレーを甲子園でもしたい」と言い聞かせた。平野順大と森下瑠大の1年生投手コンビを軸に守り勝つスタイルだ。強打の司令塔、中川勇斗捕手(2年)は「全員がまとまって束になってかかれば強いチームでも倒せる力はある。全員が自信を持って戦えば全国制覇も夢じゃない」と気合十分。甲子園初勝利、そして頂点へ。したたかに地力をつける。(敬称略)【酒井俊作】

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