東大卒ママが伝授! 身近なものを使って子どもの自己肯定感を上げる方法とは?

東大卒ママが伝授! 身近なものを使って子どもの自己肯定感を上げる方法とは?

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  • 更新日:2021/02/21
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成長するにつれ、家の中を世界の主体にしていた頃と比べ、子ども自身が自分と誰かを比較する機会が増える。周りを見ては、自分は誰々よりここが劣っているとか、ここが優れているとか気になってしまうのだ

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2020年の7月から10月、いわゆるコロナ第2波間での子ども(20歳以下)の自殺率を調査したところ、なんと前年より47%もの上昇が確認されました(東京都健康長寿医療センター調べ)。これは看過できない、ただならぬ数値です。

そこで今回は、親ができる子どもの自己肯定感の上げ方と、ポイントについて書いてみたいと思います。

■結果ばかり褒められた子どもは、チャレンジしない子になっていく

まず、自己肯定感を上げるためにとにかく注意しなくてはならないのは、「決して自分の子どもとほかの子どもとを比較して評価してはいけない」ということです。他人を基準にして比べてしまうと、テストがよくできたとか、運動で順位が良かったなど、どうしても「過程」ではなく「結果」ばかりに焦点をあててしまうからです。

がんばった、努力したという行為ではなく、結果ばかりを褒められた子どもは、じょじょにチャレンジしない子になっていきます。「決して失敗しない唯一の方法は挑戦しないこと」という有名な言葉の通り、なにかに挑戦したとき、悪い結果を出して親に失望されるのが怖くなるからです。

そして、何かにチャレンジした結果がダメだったとき、たった一回の結果だけで、「自分はダメな人間だ」と思い込み、自己肯定感は一気に下がってしまいます。

対して、努力したという「行為」を褒められた子は、次々といろんなことに立ち向かい努力している姿を見せて、褒めてもらおうと考えます。そのため、何度失敗しようと、改善点を探して試行錯誤しようとする、強い心が育ちます。

もし誰かと比較して褒めるのならば、「過去の自分」と比べるべきです。どれくらい成長したかについては他人を関与させず、その子自身だけで完結させるやり方をとりましょう。また、漠然と褒めるのではなく、具体的な箇所をあげることもポイントです。人は、自分の長所は自分ではわかりにくいもの。

そこで長所を自覚するため、他人に指摘してもらう「他己分析」というワザがあるくらいです。親が子どもの素晴らしい点を見つけ、認めてあげることにより、子どもは自分では気づけなかった長所に目を向けることもできます。そして、そこを心の軸にして、ぐんと自己肯定感をアップさせられるのです。

■身近にある「写真」を使って、比べてみる

今の子どもと過去の子どもを比べるために、とっても便利なアイテムがあります。それは、「写真」です。

昔の姿を思い出そうとしても、細かい点まではなかなか鮮明には浮かんでこないでしょう。しかし写真があれば、かんたんに場所や出来事、表情からその時の気持ちさえも、はっきりと可視化して思い出すことができるのです。

しかし最近では、携帯で写真を撮り、そのままハード内のファイルに保存しておくだけの人が多く、「プリントアウトする」という面倒な手順を踏む人が少なくなっています。それゆえ、たまに親同士で子どもの姿を見せ合うことはあるけれど、子どもと一緒に写真を見て話す機会は昔より激的に減っているでしょう。

そこで私が活用しているのは、かつて「mixi」を運営していた会社の社員が作成したアプリ、「ノハナ」です。

■実家や義両親にも、同時にフォトブックが送れる

ノハナは1カ月につき1冊、無料でフォトブックを作製することができます。送料が275円(2冊目からは137円)かかりますが、携帯からクレジットカードを介して払えるので、家まで郵送で届けてもらえます(実家や義両親にも同時にフォトブックを送ることができるため、とても喜ばれていろいろとありがたいシステムです)。

さらにノハナの素晴らしいところは、写真を編集するとき、表紙に最初から「〇月のフォトブック」という仮タイトルが入れられている点です。このおかげで、写真がいつごろのものなのかが非常に分かりやすいのです。私の場合、「〇月のフォトブック」という情報に加え、「年齢+何カ月」という情報も書き添えています。

しかも、初期設定のままなら写真一枚一枚に既に日付が入っていますし、コメントを書く箇所もあります。七五三や誕生日などの大きなイベントでは、スタジオマリオやスタジオアリスに代表される写真館で写真を残すことはありますが、それだけでは日常の事細かなできごとまではなかなか思い出せないものです。その点でもノハナは、痒(かゆ)いところに手が届く、非常に優秀な「自己肯定感アップアイテム」と言わざるを得ません。

■成長するにつれて、誰かと比較する機会が増える

子どもは小学校に上がると、幼稚園にいた時よりもずっと外の世界に目を向け始めます。ぴったり親にくっついていた時期が過ぎ、学校の中で友人や先生たちとの関わりが増え、少しずつ親から離れていきます(親としては少し寂しく感じますが……)。

そしてこれは当然の流れですが、他者を意識し始めると、家の中を世界の主体にしていた頃と比べ、子ども自身が自分と誰かを比較する機会が増えてしまいます。周りを見ては、自分は誰々よりここが劣っているとか、ここが優れているとか気になってしまうのです。

人は、良い情報より悪い情報を印象深くとらえてしまう性質があるため、ダメなところが気になりだすとコンプレックスになり、極度に自信をなくしてしまう心配があります。さらに以前より親との距離ができたことにより、自分の気持ちを話さなくなり、マイナスな感情を自身の中にため込むようにもなっていきます。

しかし、まさにそんな不安定な時期にこそ、親の手助けが必要なのです。どんなに外で苦痛を感じても、家だけは無条件に安心できる居心地がいいと思える場所にできれば、子どものストレスはかなり緩和されるでしょう。

そこで私は、話のきっかけをあえて作るように仕掛けています。ノハナで作ったフォトアルバムを、時々リビングのテーブルにさりげなく置いておくのです。そして息子に、「これ、懐かしいね」「こんなことあったね」なんて言いながら、一緒にフォトブックを眺めます。

■写真を使って、成長した点を褒めまくる

身長を例に挙げると分かりやすいのですが、毎日ほんの少しずつ伸びているものに関しては子ども本人も、いつも近くにいる親もなかなか気づきにくいものです。

ですから写真を使って、明らかに変化が分かる姿を息子に見せつつ、体重でも身長でも筋肉量でも力がついたでも字がたくさん読めるようになったでもいいので、成長した点を褒めまくるのです。

ちなみに、過去の子どもの画像と今の子どもの状態を比較すると、ほぼ成長したところしか見つからないので、他人と比較するよりも褒める点が山ほど発見できます。

小さな成長の積み重ねを、たまにはゆっくり振り返って再確認させることは、子どもの自己肯定感をあげて気持ちを安定させるためにも必要な時間でしょう。そしてそれにより、子どもは漠然としていた自分の長所をしっかり意識することもできます。失いかけた自信を取り戻すキッカケにもなるのです。

また、イベントでも日常の姿でも、親がたくさん自分の写真を残しているのだと伝えることで、子どもは、「自分のことをちゃんと見てくれていたのだ」と認識することができます。自己肯定感の揺れを支えていくためにも、携帯にしまわれたままの写真を取り出してどんどん子どもに公開していきましょう。

杉山奈津子

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