何が透明性確保か。理事を集めて1本化するについて、カメラをシャットアウトし根回しして、橋本聖子を選出した顛末は、従来の密室選考と何ら変わりがない。しかも、最後に政治家にお伺いを立てて、OKとなってから発表したのは、要するに官邸に忖度しているということである。橋本聖子、その後の大臣・丸川珠代と女続きのわざとらしい人事は、分かり易過ぎて笑ってしまう。その上、彼女たちが失言王・森の子分だということはあまねく知られている。
人材払底の恥晒しである。決まるまで「あーだ、こーだ」と派手に憶測していたテレビメディアも、橋本の会見以来ひっそりしてしまい、申し訳程度に橋本聖子のかつてのセクハラ疑惑をおずおずと伝えているだけである。まことに情けない日本のジャーナリズム。
TBSに出ていたスポーツ社会学者の溝口紀子が、「スポーツ界は△のヒエラルキーになっていて、下の方は上を批判できない」と真っ赤な唇で吠えていたが、それならば、自分たちで破壊するなり、別組織を作るなり、改変を努力するべきである。先走ってみっともなかった川淵三郎も、色気がありそうだった山下泰裕も、要は物欲しそうな連中ばかりで、剛毅なリーダーシップを持って命を投げ出す大人物は見当たらない。躓きまくる東京オリンピック・パラリンピック。ケチばかりついて前に進まない。島根県知事の丸山達也知事いじめも超セコい。東京オリンピック2020は中止した方がいい。(放送2021年2月18日)
(黄蘭)
J-CASTニュース