猫ブームの裏側で多頭飼育問題が頻発 福井の犬猫救うNPO「保護限界、不妊去勢理解を」

猫ブームの裏側で多頭飼育問題が頻発 福井の犬猫救うNPO「保護限界、不妊去勢理解を」

  • 福井新聞ONLINE
  • 更新日:2022/01/15
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自宅で一時預かりしている保護猫を世話する藤永隆一代表の妻=1月7日、福井県福井市内

福井県福井市のNPO法人「福井犬・猫を救う会」は、毎年100匹を超える猫を保護し、譲渡会など小さな命を守る活動を進めている。近年の猫ブームの裏側で、不妊・去勢手術への理解不足などから多頭飼育問題は福井県内各地でも頻発、保護が必要な猫の数は一向に減る気配がないという。同会は「保護できる数にも今後の譲渡先にも限りがあり、このままではいつかパンクする。手術や地域の理解が必要不可欠」と訴える。

同会は2008年に発足。会員宅での保護犬や猫の一時預かり、原則月1回開く譲渡会の運営をはじめ、不妊・去勢手術のための野良猫捕獲支援、県動物愛護センターと連携した多頭飼育トラブルへの対応などをボランティア約30人で担っている。

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環境省の試算では、猫は1匹のメスが1年後には20匹以上、3年後には2千匹以上に増えるほど繁殖力が強い動物。そのため、手術を行わないまま野良猫や飼い猫に餌やりをしてしまうことによる多頭飼育トラブルは県内でも相次いでおり、同会は昨年数件に対応した。

トラブルの現場では、一気に数が増えたため見捨てられ、衰弱した子猫たちも多く、人に慣れていない猫の捕獲は困難を極める。多くの野良猫に餌やりしているような場合は、助成を使っても1匹当たり少なくとも数千円の負担になる手術費用もネックになるという。

もらい手が見つからず飼い猫として12匹を世話する同会の藤永隆一代表は「愛護動物である猫に餌をあげること自体が悪いのではない。早め早めの手術が、不幸な猫を増やさないための一歩になる」と強調する。

野良猫に不妊手術を行い地域に戻して適正な飼育管理を行う活動は、捕獲や戻すなどの英単語の頭文字から「TNR」と呼ばれ全国的に広がっている。しかし手術費用の補助は県内では5市町のみで、地域猫に対する県内理解は進んでいないのが現状だ。

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藤永代表は「県動物愛護センターでは殺処分ゼロが続いているが、我々が見ている現場は悲惨なまま。センターや愛護団体だけでは限界で、地域全体で命を支える意識を持ってほしい」と呼び掛ける。

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