平均売却額500万円...個人も参入する小規模M&A活発化の裏側

平均売却額500万円...個人も参入する小規模M&A活発化の裏側

  • 幻冬舎ゴールドオンライン
  • 更新日:2022/08/06
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M&Aというと、資金力のある大企業が行うものと考えられてきましたが、大きく変化しています。経営者が高齢化しても後継者が見つからず、会社を手放さざるを得ない中小企業が急増していて、資産形成や脱サラなどを目的に、個人が会社や店舗を買収するケースが増えています。株式会社M&Aナビ社長の瀧田雄介氏が著書『中小企業向け 会社を守る事業承継』(アルク)で解説します。

小規模M&Aは短期間でクロージング

■M&Aプラットフォームは小規模M&Aをサポート

M&Aプラットフォームは、譲渡したい会社や事業を匿名で掲載し、買い手候補を募ることができるサービスです。その際は、買い手候補とのマッチングだけではありません。秘密保持契約書の差入れや質疑応答など、M&Aを行ううえで必要な作業のほとんどがオンラインで完結するのが、大きな特徴です。

一般的なM&Aの進め方のようにきめ細やかなサービスはありませんが、サービスにアクセスして登録を行い、気になる案件があれば手軽に交渉を進めることができます。成約までに要する時間も短くなるのが強みで、3~4か月でクロージングするケースもあるほどです。

専門家がサポートするM&A仲介会社では1年ほどかかりますから、これも圧倒的な優位性といえるでしょう。

いずれにしても、M&Aプラットフォームが意識しているのは、売買価格2億円未満である中規模以下のM&A案件と言えるでしょう。当然ながら、大手企業が利用することもできますが、基本的に大規模案件はフルサービスを提供する事業に任せておき、事業承継の相手探しに困っている中小企業の支援をメインに行いたいというスタンスです。

当社「M&Aナビ」がこれまで掲載した案件も、対象会社の売上規模は5000万円未満が過半数を占めていて、3割近くの売上規模は1000万円以下でした。このように、小規模案件を扱うことができるのも、M&Aプラットフォームの強みです。

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瀧田雄介著『中小企業向け 会社を守る事業承継』(アルク)より。

個人がM&Aで会社を買う時代

■一つの案件に複数の買い手候補

M&Aプラットフォームでは幅広い業種・業界の案件を扱っていますが、当初はインターネットを使ったサービスということもあり、IT・ソフトウェア関連の会社が目立っていました。

しかし今後は、買い手会員の増加や事業承継問題という社会的背景から、製造業など他業種の伸びが見込まれ、業種・業界の分布も変化してくると予測しています。

なお、買い手として登録しているのは東証一部上場企業から中堅、中小零細までの企業、もしくは起業を志しているものの一から立ち上げるのではなく、M&Aで既存のビジネスを買って始めたい個人です。多様な買い手がいるのでマッチングの可能性が高くなります。

■複数の買い手候補からオファーがあり迅速なクロージングに向かいやすい

M&Aプラットフォームに譲渡したい会社・事業を匿名で掲載すると、複数の買い手候補が名乗りをあげることが多く、売り手からするとマッチングの相手を選ぶことができるのもメリットでしょう。オンラインを活用するので、オファーから短期間でクロージングに至るのも特長です。

「M&Aナビ」の場合はサービス公開後(手数料完全無料化前)、債務超過案件を除くマッチング案件の平均売却額は約500万円でした。ここからも、中小規模のM&Aが行われていることがわかります。

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瀧田雄介著『中小企業向け 会社を守る事業承継』(アルク)より。

瀧田雄介
株式会社M&Aナビ 代表取締役社長

瀧田 雄介

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