自賠責保険料の値上げ方針に怒りの声が噴出

自賠責保険料の値上げ方針に怒りの声が噴出

  • Manegy(マネジー)
  • 更新日:2022/06/23
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値上げラッシュが続いていますが、自動車損害賠償責任保険(自賠責)料も、交通事故の被害者支援を充実させるためという理由で、自賠責の仕組みを変更する改正法が可決・成立したことで、来年度から上がることになりそうです。
ところが、表向きの理由の裏にあるもう一つの理由を巡って、自動車所有者からは怒りの声が噴出しています。

目次【本記事の内容】

自賠責保険料値上げの理由とは?

積立金の運用益は年間30億円

クルマ1台の自賠責保険料を最大150円に値上げ

まとめ

自賠責保険料値上げの理由とは?

自賠責保険(共済)は、交通事故の被害者を救済するための共済保険で、自動車損害賠償保障法によって、原動機付自転車(原付)を含むすべての自動車に加入が義務付けられています。

自賠責保険は、交通事故が起きたときの最低限の賠償責任を担うもので、対象となるのは人身事故で、物損事故は対象とはなりません。そのため、自家用車所有者のほとんどは、民間の自動車保険に加入して、万が一の交通事故に備えているはずです。

この自賠責保険は、交通事故で重度後遺障害を負った人の支援にも使われていますが、その財源は自賠責保険料の運用益を積み立てた「自動車安全特別会計」を充てています。この運用益が枯渇する恐れがある、というのが自賠責保険料値上げの理由となっています。

積立金の運用益は年間30億円

ところが、それだけが理由ではありません。公共事業などに使う一般会計の補填として、1994年と1995年に財務省が自賠責保険の運用益から1兆1,000億円という多額の借金をしています。しかし、2003年までに返済されたのはそのうちの7,000億円です。

つまり、利息も含めるとざっと6,000億円が、財務省に貸し出されたままとなっているわけです。

自賠責保険の積立金は7,500億円ですから、被害者救済のために運用されているのは残り1,500億円で、その運用益は年間30億円ほどです。
被害者救済のための支出は年間150億円ですから、積立金を取り崩さなければ被害救済に充てられません。
財務省からの返済が滞ったままでは、自家用車所有者が積み立てた積立金が、やがて枯渇してしまうのは火を見るより明らかでしょう。

クルマ1台の自賠責保険料を最大150円に値上げ

交通事故が増えたことで自賠責保険料が上がるのであれば、自家用車所有者も納得できるでしょう。ところが、交通事故はAEB(衝突被害軽減ブレーキ)の普及などもあって、年々減少傾向にあります。

つまり、本来の保険の仕組みでは、交通事故件数の減少とともに、保険料も下がるはずです。ところが、下がらずに上がるのは、財務省の返済が滞っているという事情もあるようで、自家用車所有者からは怒りの声が噴出しているようです。

さらに、自家用車所有者が怒りのボルテージを上げているのは、この自賠責保険料の値上げが、昨年秋の臨時国会が閉幕したあとに、国会での審議を経ないまま、財務大臣と国土交通大臣の大臣折衝で大筋が決められたことです。

値上げの表向きの理由は、「交通事故の被害者支援を充実させるために安定的な財源を確保する」ことで、来年度からクルマ1台の自賠責保険料を、最大で150円に値上げする方針のようです。

まとめ

日本の自家用車所有者は、3年間で50万円以上の自動車関連税を支払っているとされています。そして、ガソリン価格の高騰も続いています。そのうえ、自賠責保険料も値上げとなれば、自家用車を所有者することによる経済的負担がますます重くなりそうです。

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Manegy[マネジー]

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