スターになるなら...中日・根尾に必要な「最後の打者」にならない粘り

スターになるなら...中日・根尾に必要な「最後の打者」にならない粘り

  • スポニチアネックス
  • 更新日:2021/06/11

8日の中日―楽天戦。中日・根尾が「最後の打者」となった。

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中日・根尾

5―2と楽天が3点リードで迎えた9回2死、代打で打席に立つも捕邪飛に打ち取られ、ゲームセット。

根尾が今季、最後の打者となったのは3月26日の広島戦、4月15日の巨人戦、同18日の広島戦に続き、これで4度目である。

仁村2軍監督からかつて「スターになる条件」を聞いた事がある。(1)チャンスで回ってくること、(2)最後の打者にならないこと――。選手、指導者、スカウトとして40年近くプロ野球の世界に身を置き、多くのスター選手を見てきただけに、その言葉は重い。

まず、1つめのチャンスで回ってくること。8日終了時点で根尾は今季145打席に立ち、得点圏で回ってきたのは46打席。つまり、32%の確率で好機での打席を迎えている。

中日の規定打席に達している5選手の得点圏での打席の確率を調べると、ビシエド28%、大島20%、高橋周31%、木下拓24%、阿部27%。根尾はいずれの選手よりも得点圏で回ってくる確率が高かった。

もちろん、打順が下位なことも影響しているが、今季は根尾の打席でチャンステーマが流れる印象は強い。

そしてもう1つの条件、最後の打者にならないこと。中日史上最多となる2480安打を放ったミスタードラゴンズ・立浪和義氏が最も嫌ったのが「最後の打者」だという。

「メークドラマ」として巨人が最大11・5ゲーム差をひっくり返し、大逆転で優勝を決めた1996年10月6日の試合、9回2死で三振に倒れたのが立浪氏だった。自身は凡退してベンチへ下がる一方で、ライバルたちはマウンドに駆けつけ、胴上げという歓喜を味わう。プロ野球選手として最も悔しい瞬間である。

「最後の打者」というのはサヨナラ勝ち、引き分けの場合もあるが、ほとんどが敗戦。自ら負けの決定打となり、スポーツニュースでも勝敗の結果として、そのシーンが切り取られることも多い。

交流戦に入り、打率が2割を切るなど不振に苦しむ根尾。誰もが将来的なスターとして成長を待ち望んでいる。それだけに負けの象徴でもある「最後の打者」にならないような粘りを見せて欲しい。(記者コラム・徳原 麗奈)

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