スプリント導入のMotoGP、スタッフの負担は限界に? テック3代表は”エキサイト”期待も同時に懸念

スプリント導入のMotoGP、スタッフの負担は限界に? テック3代表は”エキサイト”期待も同時に懸念

  • motorsport.com 日本版
  • 更新日:2022/11/25
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MotoGPに参戦するテック3代表のエルベ・ポンシャラルは、2023年シーズンからスプリントレースが導入されることで、シリーズへの注目が高まることを期待しつつも、経済的にもスタッフの負担的にも限界に達するだろうと語った。

今年8月、MotoGPは2023年から新たに、最高峰クラスで土曜日にスプリントレースを実施すると発表。これにより2023年シーズンは全21戦42レースと過去最大の規模で争われることになった。

スプリントレースはすでにMotoGPを運営するドルナ・スポーツが同じく管轄するスーパーバイク世界選手権でも実際されており、2021年からは四輪最高峰であるF1でも導入が行なわれている。

MotoGPクラスにスプリントレースを導入するにあたって、レースフォーマットは大きく変更される。MotoGPクラスのFP4が廃止され、Moto2/Moto3クラスの決勝日朝のウォームアップセッションも廃止となった。

スプリントレースの導入はドルナ、MSMA(モーターサイクルスポーツ製造者協会)、IRTA(国際ロードレースチーム協会)、FIMの合意のもとで行なわれた。テック3代表のポンシャラルはIRTAの会長も務めているが、彼はスプリントレース導入が「スペクタクルの面で新フォーマットの導入はポジティブだ」と語っていた。

「サーキットに来場するファン、そしてTVで観戦するファンにとって素晴らしいものだ」と、彼はMotoGP.comに語っている。

「メディアにとっても素晴らしいものだ。彼らはバトルを求めているし、ショーを見たいと思っていて、コース上でのアクションを見たがっている。フリー走行はエキサイティングではないが、レースにはそれがある。これが私がこの案を支持する理由だ。我々は42レースを行なうことになるが、とてもエキサイティングかつ面白いものになるだろう」

しかし同時に、プライベートチームを率いる身としては財政的にも「限界に達している」と言い、「スプリントレースを行なうためにふたつのチームを設置する予算はない」と警告も発している。

「今シーズンの終盤でも非常に疲れ果てていたんだ。長時間のフライトに時差ボケ、ピットの用意に片付け、疲労、暑さと寒さ……全てが関係してくる。チームは今でも週末に向けて、朝から晩まで働いているんだ」

またポンシャラルはマシンを整備するスタッフも安全性を担保する存在であり、彼らへの負担の懸念も示唆している。

「我々は人間の肉体には限界があるということを理解しなくてはならない。ヒトは疲れれば、怪我もしやすくなる。バイクの整備を行なっているスタッフは、間接的にライダー達の安全も負っているんだ」

ただポンシャラルはスプリントレースの導入によって、シリーズをよりエキサイティングなものにすることの重要性も強調しており、スタッフ達の健康を守りつつ対処していく方法を見つける必要があると語った。

「また違ったダイナミックさが生まれるだろう。言うまでもなく、みんながもっとレースとエンターテインメントを、そしてより多くの物語を求めている。そして、(スプリントレース導入で)より劇的な逆転が起こる可能性だって増えることになる。ペッコ(フランチェスコ・バニャイヤ/2023年王者)はドイツGPでは91ポイントのビハインドだったが、最終戦で世界チャンピオンになっただろう」

「我々は、このスポーツをエキサイティングなものにし続けることが必要だし、スプリントレースを加えることで、うまくいくはずだ。もちろん、我々としてもスタッフの健康を維持するための方法を見つけなくてはならないだろう」

Antón Quintiá

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