香川真司が日本代表で抱える2つの危機感。「もっと監督と話を...」

香川真司が日本代表で抱える2つの危機感。「もっと監督と話を...」

  • Sportiva
  • 更新日:2017/10/13

ニュージーランド戦とハイチ戦を終えて、香川真司にはいま、ふたつの危機感があるように見えた。ひとつは日本代表での自分の立場についての危機感。そしてふたつ目はチームとしてのパフォーマンスへの危機感だ。

チーム内での立場についての危機感は、選手であれば多かれ少なかれ感じるものだろう。それでも10番を背負う者であれば、本来はそんな感情から縁遠くなくてはいけないはずだ。チームのパフォーマンスに関しては、逆に、自分はこのチームの中心だという自覚があってこそ生まれた危機感と言っていいだろう。かつての香川からはなかなか感じられなかったものだが、最近、それをようやく言葉にして表現するようになった。

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ハイチ戦では59分から出場、同点ゴールを決めた香川真司

香川が自分自身の置かれた立場に危機感を抱くのは無理もない。6月のシリア戦で左肩を脱臼して退場したのを皮切りに、以後の最終予選3試合は出場なし。W杯出場を決めたオーストラリア戦ではベンチ入りしたものの出場はなく、アウェーのサウジアラビア戦ではメンバーから外れ、予定を早めてドルトムントに戻っている。

その頃、ドルトムントの試合では、負傷からの確実な復帰を目指すため「段階的に出場時間を増やすと監督から話をされている」と、香川が明かしていた。日本代表でも同様にある種の”温存”と解釈することもできた。そうぶつけてみると、本人は否定した。

「温存って、代表で? 温存とは捉えていないです。ただ出られなかっただけで、そこでチームは結果を出している。危機感はあります」

10番不在で日本は予選突破を決めた。しかも若手が台頭している。焦りが生まれないわけがない。ドルトムントでのポジション争いとは違って、日本代表でのそれについて香川の言葉数は少ない。危機感を悟られたくないのかもしれないが、表情は厳しい。

ニュージーランド戦では先発出場、60分までプレーしたが、試合開始9分にポストを叩くシュートを放った以外、これといったプレーは見せることができなかった。一方、大幅にメンバーを入れ替えたハイチ戦は59分からの途中出場。終了間際にチームの3点目を決めたからなのか、少し安堵感が漂っていた。

「あそこ(得点シーン)まで、効果的なチャンスが生まれてなかったです。あの場面が唯一、(原口)元気から車屋にいって、うまく攻撃のリズムがドンって乗った、速い攻撃ができた、連動性のある攻撃ができた場面だったのかなと。それ以外に関してはやはりリズムは生まれなかったと思いますね」

反省点を挙げながらも、その口調は滑らかだった。この2試合の間にも、指揮官ハリルホジッチからは「スターでもメンバーから外すことはできる」などと、暗に不調の香川の扱いを匂わせる発言があった。今後も香川は、チーム内外からのプレッシャーをはねのけるだけの結果を出し続けなければならないのは間違いない。

一方、今回はチーム全体を俯瞰して見るような発言も多く飛び出した。今季の開幕時にドルトムントで「チームを引っ張るつもりで。キャプテンマークを巻けと言われれば巻く」と話していたが、やはり経験や年齢的なこともあるのだろう。

例えばニュージーランド戦後には「最低限、勝ち切れたことはよかったですけれど、果たしてこれがW杯(への準備)という意味では、正直、何の意味のある試合なのか。評価しづらいゲームになりましたけれどね」と、試合の意義そのものに言及したことが大きく報道された。

4年前はコンフェデレーションズ杯に出場できて、さらに2度の欧州遠征も行なった。それが今回は……というのは素朴で真っ当な感想なのだが、それを臆せず口にすること自体、ちょっとした変化にも思える。また、今回はハリルホジッチと話をしたことも明かしている。

「チームが感じたことを、選手同士の話もそうですけど、監督ともっとわかり合っていかないといけない。そこらへんの温度差は、やはりもっと詰めていかないといけないのかなと感じます。ワールドカップですから、もちろんチームというのは監督のもとで信じてやるのは当たり前ですけど、でも選手自身が感じたこと、チームとして感じたことをもっと徹底してやっていかないと。”なあなあ”にしていると痛い目に遭うと思うので、危機感を持ってやっていきたいです」

結果を出すためには、監督任せにするのではなく、自分たちの戦いをする必要がある。そこには精神的な意味もさることながら、予選を勝ち抜いたのはいいが、場当たり的に戦ってきたことで、本来得意としていたポゼッションを取り戻さなくてはいけないのではないかという危機感も含まれるに違いない。

これまでの香川は、チーム内の年少者としてプレーすることが多かったこともあり、リーダーシップを発揮する選手という印象は薄い。性格的に他人を引っ張っていくタイプでもない。だが、長谷部誠、本田圭佑、岡崎慎司が不在のチームにあって、さすがにそうも言っていられなかったのだろう。

今回のニュージーランド戦、ハイチ戦は、香川にとってひとつの転機となるかもしれない。

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