“宮司”を目指す女子大生たち その動機は...

“宮司”を目指す女子大生たち その動機は...

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  • 更新日:2018/01/12
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「人とのつながりを大切にし、地域に根差した神職になりたい」と、和田さん(左)と川元さん (撮影/加藤夏子)

「男の仕事」のイメージが強い神職の世界で女性が増えている──。そう聞いて訪れたのが、国学院大学(東京都渋谷区)の渋谷キャンパス。神社本庁が制定した神職資格を取得できる神道文化学部があることで知られる。同学部3年の和田美咲さん(20)は、笑顔で話す。

「小さいころから神社で遊び、地域の方々と関わっていくうちに、神社を継ぐのは必然的かなって思いました」

実家は1500年近い歴史を持つ、群馬県安中市にある咲前(さきさき)神社。父親(53)が宮司で、身近な神社は心のふるさとでもあった。神職になろう──。小学校のころから何となく決め、大学で伝統文化の大切さを学ぶうちに神職への道は確固たるものに。卒業後は、実家の神社に奉職し、ゆくゆくは跡を継ごうと決めている。

国学院大学によると、2017年度の神道文化学部における女性の比率は32%と、10年前より4ポイント増えた。中でも最近は、神道を学びたいという一般家庭の学生が増えているのが特徴だという。

同学部4年の川元日菜子さん(22)も、そんな一人。

両親が共働きの一般家庭に育った。神職を目指すことになった大きなきっかけは中学3年の時。家族で京都の伏見稲荷大社を訪れたが、そこで多くの人がお祈りをしている姿を見て心を打たれた。

「神道が伝統の中に脈々と受け継がれていると感じ、伝統や文化を受け継ぎ伝えていく仕事をしたいなと思いました」

大学では雅楽のサークルに入り、管楽器の笙(しょう)を担当。就職は神職一本に絞り、神奈川県内の神社への奉職が決まった。

とは言え、神職の仕事は力仕事なども多くて大変だ。女性神職は地鎮祭などの安全祈願では「女なんかに」と敬遠され、神事の中には女性が関われないものもある。だが一方で、女性神職ならではのよさもある。神道学者で、国学院大学の茂木貞純(もてぎさだすみ)教授(神道学)は言う。

「古来、女性は神聖な神役を担い、何より心配りが細やか。初宮参り、七五三のお祝いなどでは『場が和やかになる』と喜ばれ、女性神職が好感を持たれることも少なくありません」

女性のさらなる活躍に期待したい。(編集部・野村昌二)

※AERA 2018年1月15日号より抜粋

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