乗車券だけで特急車両に乗れる超快適な常磐線のスーパー各停、651系普通列車

乗車券だけで特急車両に乗れる超快適な常磐線のスーパー各停、651系普通列車

  • @DIME
  • 更新日:2017/09/16
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651系は再び常磐線に新風を吹かせた。

JR東日本水戸支社では、2017年7月22日より常磐線いわき―竜田間の普通列車2往復をE531系一般形電車から、651系特急形電車に変更し、福島県に新しい風を吹かせている。普通乗車券のみで乗車できる“スーパー各停”をご紹介しよう。

■かつては常磐線のスーパースターだった651系

651系は1988年12月に登場した常磐線用の特急形電車で、基本編成の7両車と付属編成の4両車が用意され、輸送量に応じ途中駅で増解結する態勢をとった。

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特急〈スーパーひたち〉と〈フレッシュひたち〉

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1989年3月11日にエル特急(当時)〈スーパーひたち〉でデビュー。在来線初の最高速度130km/h運転、ハイグレードな車内など、「衝撃」と「斬新」が詰まったスゴイ車両だった。2002年12月1日から、特急〈フレッシュひたち〉の運用にも就いた(詳細はこちらを参照)。

現在、常磐線特急の座をE657系に譲り、列車愛称も〈スーパーひたち〉〈フレッシュひたち〉から〈ひたち〉〈ときわ〉に一新。651系の一部は1000番代に改造の上、高崎線特急に転用されたほか、廃車なども発生した。

引き続き常磐線で活躍するオリジナル車は、波動用として活躍しているが、ほとんどは7両車が充当されている。

今回4両車を若干整備の上、常磐線いわき―竜田間の普通列車2往復で新たな活路を拓くことになった。

■普通列車用グリーン車よりグレードの高い座席

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座席をあらかじめ向かい合わせにセットされるより、どの席も進行方向にセットされたほうが、快適であることは言うまでもない。

651系普通列車は遺憾なことに、一部の席を除き、座席を向かい合わせにした状態で営業運転に就いている。竜田の折り返し時間が約7分と短く、乗務員などが座席の向きを変える余裕がないこと、リクライニングを元に戻さず列車を降りるマナーの悪い乗客への対策が理由なのだろうか。

せっかく、特急形電車使用の普通列車なのだから、ひとり旅やふたり旅などで乗車する際は、進行方向の席に坐ろう。向きを変える場合、座席下のペダルを踏めばよい。

座席の背面にはテーブルが収納されており、それを引き出すと飲食に不自由しないほか、ノートパソコンを置いてデスクワークもできる。ただし、座席にコンセントはない。

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車窓から太平洋を眺める。いつまでも穏やかな海でありますように。

この場合、下り列車は奇数番号の席、上り列車は偶数番号の席(1号車の13番席、2号車の17番席を除く)に坐るのがオススメ。車窓からの眺めを心ゆくまで楽しめる。特にA・B席は、時折姿を現す太平洋を存分に眺められる。

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特急形車両の普通車では珍しい読書灯。

座席の上には読書灯があり、ボタンを押せば点灯する。読書のほか、ノートパソコンでのデスクワークにも重宝するだろう。

特急形電車の普通車としては、現在でもグレードが高く、現行の常磐線特急車E657系や普通列車用グリーン車より坐り心地がいい。

■災害発生時に備えて

各車両をのぞいてみると、1・3号車にトイレがあり、いずれも洋式(身障者対応ではない)と男子用の2種類。洗面台は石鹸を置いておらず、特急と普通列車の“格差”を表しているのだろうか。

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4号車の荷物室。

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4号車に荷物室があり、キャリーバッグや荷棚に載せられなかった荷物などを置くのに重宝する。

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2号車の荷物室には簡易トイレと非常用階段はしごを置き、安全対策に万全を期している。

特筆すべきは2号車で、荷物室に簡易トイレと非常用階段はしごが設置された。ご存知の通り、常磐線は東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)で津波の被害にあい、一部区間では内陸への移設を余儀なくされた。

先述した通り、常磐線は一部区間で太平洋を眺められる。地震により津波警報が発令された場合は、すぐに避難所へ駆け込めるよう、非常用階段はしごを設置したものと考えられる。また、鉄道車両は停電などが発生すると、車内のトイレが使えなくなる。簡易トイレを用意することで、非常時でも用を足せるのだ。

■この秋、竜田―富岡間が6年ぶりに運転再開

651系普通列車の下りいわき発は9時22分と14時42分、上り竜田発は10時03分と15時24分で、“午前便”と“午後便”に分けた格好だ。いわき―竜田間の所要時間は約34分である。

いずれも竜田で代行バスに一応接続しているが(遅延発生時は接続なし)、651系普通列車と代行バスの乗継で原ノ町駅方面へ向かうことができるのは、下り午前便のみ。ほかは隣の富岡駅までである。

なお、2017年10月14日にダイヤ改正を行ない、651系普通列車は2往復のままダイヤの見直しが行なわれる。特急〈ひたち〉2往復との乗り換え時間も上り1本を除き大幅に短縮されるほか、1週間後の10月21日から竜田―富岡間の運転再開に伴い、運転区間もいわき―富岡間となる。

併せて富岡―浪江・原ノ町間の代行バスも大増発され、いわき―仙台間は磐越東線経由の“遠回り”がほぼ解消される見込みだ。

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普通列車の運用でも、かつての活気を取り戻してほしい。

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651系普通列車は、常磐線の完全復旧に向けたシンボル的な存在といえる。しかし、長期の運用を想定していないのか、先頭車のLEDヘッドマークは尾灯を除き無表示、車内の旅客情報案内装置も肝心の次駅案内などを表示せず、車両自体に“活気”がない。福島県だけではなく、東北全体を盛り上げる意味でも、“元気な姿”で運行することを心より望みたい。

取材・文/岸田法眼

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