CS決勝は年間1位浦和が先勝。相手エース・金崎夢生を完封した槙野智章ら浦和守備陣

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  • 更新日:2016/11/30

年間勝ち点差は15。今季23勝5分6敗・勝ち点74のトップという好成績を残した浦和レッズにとって、年間3位の鹿島アントラーズとのJリーグチャンピオンシップ(CS)決勝は絶対に負けられない大舞台だ。

この大会を制して真のチャンピオンになると同時に、12月に開催されるFIFAクラブワールドカップ(FCWC)出場権を獲得するために、11月29日のアウェーでの第1戦の戦い方は極めて重要だ。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の出方を含め、選手たちの一挙手一投足が大きな注目点だった。

23日の準決勝で川崎を破った時のスタメンからファブリシオに代えて、中村充孝を左MFに入れてきた鹿島に対し、浦和は直前練習で試していた通りの主力組で挑んできた。右サイドは進境著しい駒井善成を先発起用。前線はかつて鹿島でプレーしていた興梠慎三が1トップに入り、その背後に武藤雄樹、李忠成が陣取る形だった。

アウェーゴールが重要な意味を持つだけに、浦和が積極的に仕掛ける展開が予想されたが、前半は両者ともに極めて慎重なゲーム運びを見せた。ほとんど攻撃チャンスを作れない鹿島同様、浦和も決定機らしい決定機を迎えらえない。前半最大のビッグチャンスと言えたのは、終了間際の44分に阿部勇樹からスルーパスを受けた武藤の右足シュート。しかし、これは鹿島のベテラン守護神・曽ケ端隼のファインセーブに遭い、得点には至らない。

結局、前半は0−0で折り返したが、両者のシュート数は鹿島が0本、浦和が2本。日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が「緊張していたのか、決定機もあまりなかった。お互いにリスペクトしすぎていたのかもしれない」とコメントしたというが、まさに見る者にとっては不完全燃焼感の色濃く残る45分間だったと言わざるを得ない。

後半に入ってもしばらくは膠着状態が続いたが、後半11分に柏木陽介の右からのクロスに反応した興梠がペナルティエリア内で西大伍に倒されPKをゲットする。この家本政明主審の判定は物議を醸したが、レフリーが一度下した判定が覆らないのがサッカーの厳しさ。これを浦和のキャプテン・阿部がしっかりとど真ん中に蹴り込み、年間1位の浦和が貴重なアウェーゴールを手に入れた。

そうなると、鹿島も反撃に出ないわけにはいかなくなる。石井正忠監督は負傷離脱を余儀なくされていた柴崎岳を中村に代えて投入。一気に攻めのスイッチを入れた。終盤は鹿島の怒涛の攻めが見られ、川崎戦で決勝点を叩き出した金崎夢生のドリブル突破、柴崎のCKからの金崎のヘッド、永木亮太のシュートなど果敢に1点を狙いに行くが、どうしても浦和守備陣を崩し切れない。最大のチャンスは後半47分の土居聖真のシュートシーン。柴崎の左からのクロスに土居は頭で巧みに反応したが、肝心のシュートは枠の上。こういう微妙なコントロールミスが生じるのが、CSのような大舞台。常勝軍団・鹿島の伝統をジュニアユース時代から脳裏に焼き付けてきた背番号8も一発を決めきることができなかった。

結局、初戦は浦和がアウェーゴールを奪う形で先勝。12月3日のホーム・埼玉スタジアムでの第2戦を優位な状況で迎えられることになった。この日の浦和はシュートわずか5本に終わり、今季見せた攻撃陣の迫力は影を潜めたが、守護神・西川周作、槙野智章ら最終ラインの意思統一された堅守が大いに光る形になった。

CSを迎える前から槙野や遠藤航は復活の兆しを見せた鹿島の点取屋・金崎への警戒心を隠さなかった。「金崎選手のクサビに対する動きにしっかりとついていくことと、スペースランニングへの対応を確実にして、最終的に点を取られないことを考えていきたい」と遠藤は強調していたが、相手に仕事らしい仕事をさせず、失点を防いだことで、金崎封じという大仕事をある程度、果たしたと言っていい。

ただ、真の勝負は第2戦という見方もできる。鹿島は第2戦で2点を取れば逆転勝利ができるだけに、今回の終盤以上に攻めを厚くしてくるだろう。柴崎が戻ってくるとなればリスタートの攻めの鋭さがより増してくる。その状況の鹿島を封じきれれば、浦和守備陣は達成感を得られるだろうし、FCWCに向けて弾みがつく。今季J1最小の28失点という数字を実証すべく、次戦ではより強固な守備を形成しなければならないはずだ。

もちろんCSという制度はリスペクトしなければならないが、年間勝ち点1位のチームが勝たなければ、J1リーグ戦の意味が薄れてしまう。そうならないためにも浦和は意地を見せる必要がある。ただ、追い込まれた時の鹿島はここ一番の強さを発揮する。その底力にも期待を寄せたいものだ。

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