『SLAM DUNK』井上雄彦、圧巻の表現 バスケ初心者・花道の「神がかったダンクシーン」3選 奇跡の裏側にあるものとは?

『SLAM DUNK』井上雄彦、圧巻の表現 バスケ初心者・花道の「神がかったダンクシーン」3選 奇跡の裏側にあるものとは?

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  • 更新日:2022/05/14
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『SLAM DUNK 完全版』第24巻・書影より

1990年から96年まで『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されていた井上雄彦氏の『SLAM DUNK(スラムダンク)』。平成から令和に入った今も、私たちの心を熱くさせてくれる名作中の名作だ。

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同作は、不良少年だった桜木花道がバスケ部に入り、わずか4か月の短期間で真のバスケットマンへと成長していくストーリー。花道は自分のことを「天才・桜木」と豪語していたが、実際のところは“初心者”。とはいえ、抜群の潜在能力を持ち、運も味方につけながら、たびたびスーパープレーを披露する花道の勇姿に惹きつけられてしまう。

今回はそんな初心者・桜木花道が魅せた珠玉のプレーの中から、作品タイトルにもなっている豪快かつ華麗なダンクシーンをお届けしたい。

■超高校級ビッグプレーヤーの上からダンク!

インターハイ出場をかけた大事な一戦。桜木花道のいる湘北高校は、昨年インターハイ出場を果たした強豪・翔陽と激突する。序盤から翔陽に苦戦を強いられる湘北だったが、元中学MVPプレーヤー・三井寿の執念の連続3ポイントや、スーパールーキー・流川楓の大活躍などで、後半残り2分30秒、ついに同点に追いついた。

そんな重要な局面ながらファウル4つで、これ以上のファウルが許されない花道は、持ち前の積極プレーができないでいた。しかし、ライバル流川から「なに縮こまってやがる」「らしくねーんじゃねーのか」と指摘され、花道は悔しさをバネに奮起。「オレは天才だから大丈夫のハズだ!!」と果敢にリバウンドを取りにいき、湘北の逆転に貢献する。

ファウルを恐れない花道は、その後もナイスディフェンスを披露。自らチャンスを作り、木暮からパスをもらうと速攻でゴールに向かっていった。

そこに立ちはだかるのは翔陽が誇る屈指のビッグプレーヤー、197センチの花形透と、191センチの永野満。「ファウルしろ花形!!」「フリースローならそいつは入らない!!」と言う藤真健司の声が響く中、花道は翔陽の2人を蹴散らし、豪快なスラムダンクを決めた。

残念ながら、このダンクはオフェンスチャージングを取られて花道は退場となってしまったが、彼の気迫のこもったプレーで湘北のメンバーは奮起。観衆の大声援も味方につけて、湘北は2点の僅差を守り切ったのである。

この場面で一番見入ってしまうのが、花道がダンクを決めた瞬間に、皆が目を丸くして驚いた表情。まるで時が止まったかのような一瞬を、数ページにわたって切り取った井上雄彦氏の画力と表現力が光る。そして時を再開させる審判の「ピイイッ」という笛の音が本当に聞こえてきそうなほど臨場感のある印象的なシーンだった。

■インターハイ出場を決めた名勝負の最後を飾るダンク!

インターハイへの残り1つの椅子をかけた陵南と湘北の戦い。安西先生が不在の中、湘北のメンバーは一丸となって陵南に挑む。

湘北は、一時15点もリードしながら、魚住純や仙道彰のスーパープレイ、かさむファウルトラブル、脳貧血で三井寿が途中交代するといったさまざまな要因が重なり、わずか1点差というところまで追い詰められた。

残り時間1分を切り、次の得点が勝敗の行方を左右するという状況で、途中出場した木暮公延の3ポイントが炸裂し、リードを4点に広げる。しかし諦めない陵南は、残り38秒の時点で2点差に詰め寄り、勝敗はもはやどちらに転んでもおかしくない状況に。

残り10秒、赤木と魚住のマッチアップ。フェイントをかけて魚住を抜いた赤木のシュートを福田が阻み、陵南ベンチは最後に訪れたチャンスに沸く。

だがそのとき、どこからともなく現れた花道がルーズボールをそのままダンクで押しこみ、値千金の2点を加点。これがこの試合最後の得点となり、湘北は悲願のインターハイ出場を決めたのである。

そして見逃せないポイントが、ダンクを決めたばかりの花道が「戻れっ!!」「センドーが狙ってくるぞ!!」と仲間に注意を促し、猛ダッシュで自陣に戻ったところ。過去の陵南との練習試合で逆転のシュートを決めながら油断した花道は、残り2秒で仙道に逆転された苦い経験を持つ。この土壇場で、そのことを覚えていた花道に当の仙道も驚いたような表情を浮かべており、花道の確かな成長がうかがえるシーンでもあった。

■絶対王者・山王工業に見舞った「奇襲のアリウープ」

『SLAM DUNK』の最大の山場インターハイ2回戦で、全国的には無名の湘北は、絶対王者「山王工業」に挑むことになる。

試合開始前、安西先生は湘北のメンバーに「攻撃的に」「絶対に受け身にならない」「常に先手をとる」という指示を出す。さらに安西先生は、宮城リョータと桜木花道の肩をガシッとつかむと「君達による奇襲だ」と告げていた。

試合開始後、すぐに山王の深津一成にハイプレッシャーなディフェンスをされ、奇襲は難しいと判断した宮城。一本をキッチリ取ろうとするも、一之倉聡にドリブルをカットをされてしまう。すかさず猛スピードで追ってボールを取り返すと、宮城は山王工業の陣形が乱れた瞬間を見逃さなかった。

持ち前のスピードで河田雅史を抜き去ると、宮城は花道に“表情”でサインを送り、通常のパスではなく、山王ゴールに向けて高いボールを放つ。

これをカットしようと山王の野辺将広がジャンプするが、高さで勝った花道が片手でボールをつかみ、そのままダンク。これぞ“奇襲”といえる、豪快なアリウープを決めた。

残念ながらこのプレーだけでは百戦錬磨の山王を動揺させることは叶わなかったが、桜木花道&宮城リョータの華のあるコンビプレーは観客のド肝を抜くことに成功する。

それにしても、宮城と花道のコンビはいつ見ても良い。「いっ」という表情でなぜか伝わるおちゃめなサイン。アリウープが決まってから、当人たちが信じられないかのように大口を開けて驚く顔など、本当に息ぴったり。

さらに二人で手を取り「オレたちって……」「天才?」と言うシーンなどはまさに似た者同士で、そんな名コンビだからこそ生まれた、奇跡のスーパープレーだったのかもしれない。

バスケ初心者だからこそ失敗もあるが、そんなミスを帳消しにする信じられないスーパープレーを時々見せてくれるのが桜木花道という男の魅力だ。2022年秋には『SLAM DUNK』の映画化が決定しているので、躍動感あふれる花道のダンクシーンをぜひ劇場で見てみたい。

■【動画】監督・脚本は井上雄彦氏! 今秋公開の映画『SLAM DUNK』告知映像■

孔井嘉乃

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