グルメリポーターとして正反対の道を行く勝俣州和とミスターちん 「本音」と「忖度」視聴者が選ぶのは?

グルメリポーターとして正反対の道を行く勝俣州和とミスターちん 「本音」と「忖度」視聴者が選ぶのは?

  • 日刊サイゾー
  • 更新日:2018/01/11
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2017年の「流行語大賞」に「忖度」が選ばれた。この言葉には「他人の気持をおしはかる」という意味があり、決してネガティブな表現とは限らない。

昨年12月28日に放送された『出動! 偏見捜査官』(TBS系)は、世の中にはびこる“偏見”を密着取材で解き明かす特番。

“偏見”とは、なんぞや? 今回、番組は7つのそれを用意している。「見た目がイケてない男はドが過ぎたオシャレに走る」「インドに1人旅する人は絶対に人生に悩んでる」、「7度目の引退をした大仁田厚はどうせまた復帰する」などの“偏見”が番組内で紹介されたのだ。

中でも、とりわけ気になるのは「グルメ番組の食レポ、不味くても美味しいという」なるもの。これは果たして真実なのか、それともただの誤解なのか?

調査すべく、番組は腕に覚えのあるリポーターをキャスティング。最初に登場したのは、彦摩呂である。

■彦摩呂と鈴木あきえが見せた、リポーターとしての“大人力”

今回、“おとり調査”として、偽のグルメリポートが決行されている。ロケは名店として名高いラーメン店で行われた。まず、彦摩呂の元には不味いラーメンが運ばれてくる。リポーターは、このメニューを食してどう反応するだろう。偏見どおり、不味くても「美味しい」と言うのだろうか?

とにかく、彦摩呂のリアクションが気になる。まず、彼は市販の醤油をぬるま湯で薄めただけのスープと麺を口にした。すると、彦摩呂は「麺だけの味が味わえる」「味のお坊さんみたい」と、満足げな表情で躊躇なくリポートするのだ。これは、絶妙!

「不味い」とは言わないものの、それでいて決して嘘をついてない。美味しいのか否かはギリギリの線でボヤかしつつ、できるだけポジティブな表現で、彦摩呂は仕事を全うした。

続いての登場は、昨年『王様のブランチ』(TBS系)を卒業した鈴木あきえだ。リポート力に定評のある彼女も、彦摩呂が食べたものと同じラーメンの食リポに挑戦。例によって、まずは“超薄口スープ”を口にした。するとやはり、まるで動じない。「いい意味で裏切られました!」「実家を思い出す。寝起きでそのままいただける」「繊細だなぁ~」と、マイナスイメージの少ないワードで味を表現したのだ。

本音は明かさず、それでいて「美味しい」という言葉を絶対に使わない彼女。嘘をつかないまま、大人の態度で鈴木はリポートをやり遂げた。

■不味いラーメンにフリーズするミスターちんに、芸能人らが高評価

波乱を起こしたのは3人目に登場したリポーター、B21スペシャルのミスターちんである。

「食レポロケは久々」だと告白するちんであったが、久しぶりすぎて彼は対策法を忘れてしまったのかもしれない。何しろ、不味いラーメンを食べるや「何、これ!?」とバカ正直にフリーズしてしまうのだ。

ここからのちんは、忖度なし。まず、露骨に躊躇しながら麺をすすりにいく。食べたら食べたで「スープが持ち上がってこないんだよ(苦笑)」「何の味もしない」と、加減無しのリポートを貫き通してしまう。

しかし、悪いことばかり言っていたら番組が成立しない。さすがにちんも、いいことを言おうとするのだが「このラーメンは“食べる側”に経験値が必要」「ある意味、究極のラーメン」と、コメントがいちいち店舗のプラスになってない。甲斐甲斐しくはあるが、取り繕いきれないのだ。まったくもって、損な生き方ではないか。

恐らく、テレビ制作者にとって、ちんは使いにくいはずだ。彦摩呂や鈴木あきえの方が、使い勝手がいいに決まってる。ソツなくメニューの美味しさを表現し、店に損をさせず、それでいて決して嘘はつかない。欺瞞を回避しながら、同時に大人として忖度もする手練が彦摩呂と鈴木である。

だが、しかし。ちんのグルメリポートをスタジオで観ていた伊集院光は「好きだなあ、こういうの」と、好印象を持っている様子なのだ。フットボールアワー・後藤輝基は「逆に信用できる」、光浦靖子は「カッコいい」とコメントし、それぞれがちんの食リポに高評価を与えている。

恐らく、芸能人の秘めたる本音はこちらだろう。もしかしたら「ちんさん、よくやってくれました」と、カタルシスを覚えているかもしれない。

■何度も行ったお店で「うわぁ!」と、初めてのリアクションをとる勝俣州和

今回のこの番組では、食レポ関連の“偏見”がもう1つ取り上げられている。それは「TVリポーターのコメント、本心ではなく言わされている」というものである。

ここで呼び出されたのは、グルメ番組で長年活躍する勝俣州和であった。彼には、ちょっとしたウワサがあるらしい。それは「ロケで過去に行った店でも初めてのリアクションをする」という風評だ。……これって、視聴者を欺いていることにならないだろうか?

このウワサを確認すべく、勝俣を対象に“おとり捜査”が実施された。まず、「勝俣が初めてのお店で食レポをする」という趣旨の偽番組が企画される。しかし、勝俣が訪問するのは彼が過去に行ったことのあるお店ばかり。この状況の中、勝俣は“初めてのリアクション”をするのだろうか……?

結論から言うと、勝俣は行く先々で“初めてのリアクション”を取りまくった。過去に3度訪れた店舗では銀ダラを使ったラーメンを食し、「うまい! タラってこんなに旨味が出るんですね?」と感嘆する勝俣。

2店目は、もっとすごい。自身が出版したグルメ本で紹介した中華料理店にもかかわらず「うわぁ!」と新鮮なリアクションを連発し、“初めて”を装ったのだ。

しかし、この行いは勝俣が持つ信念ゆえである。彼の言い分はこうだ。

「視聴者に『このお店へ行きたい』と思わせるのが我々の仕事ですから。何回目とか、観る人には関係ないじゃないですか。『このお店にこういう美味しいものがあるんだ。じゃあ、行ってみよう!』っていうのが、テレビ番組です。視聴者は“初めて感”をそんなに求めてますかね?」

「100回来ても、“初めての感動”はできます」

なるほど。リポーターには、それぞれの信念があるということ。視聴者のためを思い、事実ばかりを最優先しないタイプ。番組制作者と取材店を慮り、できるだけポジティブな形で情報を提供しようとするタイプ。そして、まったく忖度できず、ありのままを伝えることしかできないタイプ。

個人的に、思うところはある。2017年は「忖度」という言葉が席巻した年であった。揺り戻しではないが、今年は忖度を知らないミスターちんのようなリポートをもっと見てみたい。
(文=寺西ジャジューカ)

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