アニメ「宝石の国」あれは少年なのか少女なのか、たたたたまりせん、思春期は脆く砕ける

アニメ「宝石の国」あれは少年なのか少女なのか、たたたたまりせん、思春期は脆く砕ける

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  • 更新日:2017/10/21

宝石たちが戦う『宝石の国』が二話まで放送された。今晩三話放送。
dアニメストアAmazonビデオYouTubeなどでも見られます。

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少年少女のような姿をした、宝石たちのキラキラと煌く様子に、Twitterやpixivではファンが大盛り上がり。
3DCGで描いた宝石たちの硬質さ、ともに過ごすギムナジウムのような空気感。
きらびやかさと儚さを詰め込み、思春期的な心身のゆらぎを見事に表現している。

少年でも少女でもないもの

キャラクターは、ダイヤモンドのようなメジャーなものから、マイナーなものまでズラリ。
主人公はフォスフォフィライト(以降フォス)という、まず見かける機会のない宝石。
日本語では燐葉石。モース硬度では三から三度半(人の爪が二度半、十円玉が三度半、釘が四度半)と、とても脆い。ぶつけようものなら簡単に砕ける。だから美しい色なのに、装飾品に向かないそうだ。
なお宝石の国×TASAKIコラボジュエリーでは、324万円で売られていてびっくり。

見ていて真っ先に気になるのは、フォスたち宝石が少年なのか少女なのか、という部分。
一応「ぼく」とか「彼」と作中で言うキャラもいる。実際は、どちらでもあり、どちらでもないようだ。
原作者いわく、上半身は少年、下半身は少女を意識しているとのこと。
スラリとしつつ凛々しい胴体。細く艶めかしいむき出しの脚。双方のなめらかな色っぽさを兼ね備えていながらも、肉感が削がれているので性を感じさせないデザインになっている。
上は少年、下は少女。性別のない宝石たちは「色っぽい」! 『宝石の国』市川春子

そもそも、宝石たちは人型だが、生物ではない。だから呼吸をしない。
走っても息切れをしていない。戦闘シーンでもハアハア言わない。
(逆に加熱すると亜硫酸ガスを出すと言われる鉱石・シンシャが、激しく息をしているのは面白いところ)
その他にも細かい部分で呼吸の音が削られており、ところどころ人間ではない違和感をうまく感じさせている。
TVアニメ『宝石の国』は“生き生き”と“圧倒される”出来に! 黒沢ともよさん、小松未可子さんらが登壇の先行上映会レポート

ギムナジウムものの血筋

ケストナーの『飛ぶ教室』、竹宮恵子の『風と木の詩』や萩尾望都の『ポーの一族』『トーマの心臓』、それを元にした映画『1999年の夏休み』(少女たちが少年を演じている異色作)など、少年たちが同じ場所で暮らし学ぶ、寄宿舎ものの空気が色濃く見られる。
細い体で制服のタイをつけているあたり、ビジュアルもばっちり血を受け継いでいる。

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若く美しい宝石たちが集まるのは学校のような場所。
宝石たちと先生しか存在しない。外からくる月人は、宝石たちの美しさを盗みに来る敵。
とてもクローズドな世界だ。

宝石たちは、お互いを大切だと言う。愛している、と言う。
身体を崩すほどに惹かれ合う宝石たちの感情は、鉱石とは思えないほどウェットだ(ただし泣くことはできない)。

極めて硬いダイヤモンドは、敵の攻撃を体そのもので受け止められる。だが硬度十でも、靭性は二級。度重なる衝撃には弱く、割れてしまう。
一方で硬度十でも靭性が特級のボルツは、なめらかで、硬くて、柔らかい。
二話でダイヤはボルツを愛しながも嫉妬し、無茶な戦いをつづけ、体を割ってしまう。愛と憎悪に満ちた、育ちかけの子供の心情が見える。
いつ砕けてもおかしくない、危うい宝石たちの姿は、思春期の心そのものだ。

宝石たちは死ねない。集めさえすれば、粉になろうともくっついて復活できる。
幼形成熟した宝石たちは永遠に子供の姿とメンタル。ゆえに悩み続けなければいけない。
自分の性質が嫌いなフォスやシンシャは、変化できない不便な我が身を呪う。

宝石には記憶が刻み込まれている、という設定。なので体を失うほどに、記憶も失っていく。
一話ではさっそくフォスの身体が削れている。思い出も一緒に欠けていると考えると、視聴者側としてはハラハラさせられる。
だが宝石たちはあっけらかんとしていて、はしゃぎながら簡単に割れる。時々ぞっとするほど無謀でドライだ。

このあたりのキャラの感性のゆらぎが、原作でのテーマの一つ。
特にフォスは(色んな意味で)唯一変化していくキャラクターになる。不安定で性格がつかみづらい、難しいキャラなので、柔軟に描かれることを期待。
一・二話の行動やセリフは、マンガでは伏線になっている部分も多々あるので、すでに見た人も再チェックしておくのをオススメします。
三話からは、フォスの生き方も、この世界の謎の解明も、一気に描かれそう。

(たまごまご)

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