米国で人気のバーボン樽で熟成させたワイン、ロバート・モンダヴィ「バーボン・バレルエイジド」の愉しみ方

米国で人気のバーボン樽で熟成させたワイン、ロバート・モンダヴィ「バーボン・バレルエイジド」の愉しみ方

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  • 更新日:2019/05/17
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■連載/阿部純子のトレンド探検隊

アメリカにおけるブティックワイナリーの先駆者「ロバート・モンダヴィ」

世界第4位のワイン生産国・アメリカで、総生産の約90%を占めるカリフォルニアワイン。

南北600マイル、東西135マイルに広がるワイン産地であり、地中海性気候で雨が少ないこと、カリフォルニア海流という寒流が北から南に流れており、気温は高くても冷涼な地域で日較差(1日の寒暖差)が激しい場所であることが、ブドウ作りには非常に良い条件となっている。土壌も2800を超え、多種多様なワインをつくることができ、5200軒を超えるワイナリー、139のAVA(原産地呼称制度)がある。

アメリカでは1960年代に入りカリフォルニアで多くのワイナリーが登場。この時代は甘口のスタイルが主流だったが、1966年にロバート・モンダヴィが、1933年の禁酒法廃止以来、初めての本格的ワイナリーをナパ・ヴァレーに設立。当時のワインは品種で選ぶということがなく、モンダヴィ登場のころからブドウ品種をラベルに明記する“ヴァラエタルワイン”が普及する。モンダヴィ以来、甘口から辛口に、ブティックワイナリーと呼ばれる高品質ワインの生産者が登場した。

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「ロバート・モンダヴィはカリフォルニアワインの父とも呼ばれる。イタリア移民の両親のもとに生まれ、ワインが常に食卓にあり、父親もワイン産業に携わっていてワインが身近にあった。53歳の1966年にナパ・ヴァレーに本格的なワイナリーを設立。禁酒法が解禁されモンダヴィのワイナリーができるまで本格的なワインはアメリカでは作られていなかった。

彼は伝統国フランスでワイン造りを学んだ際にソーヴィニョン・ブランに着目。設立から2年後の1968年に甘口のソーヴィニョン・ブランを樽熟成という手法を用いて辛口にした『フュメ・ブラン』を世に出す。単一品種で辛口でクオリティの高いものを出したのはモンダヴィが初めてで、単一品種のワインをリリースする先駆けになった。ヨーロッパ視察で学んだ低温発酵、ステンレスタンク、フレンチオーク樽などファインワイン造りの技術をカリフォルニアに導入した」(ロバート・モンダヴィ アンバサダー 加藤勝也さん)

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1976年にパリのブラインド・テイスティングで、カリフォルニアワインが白、赤共にトップに選ばれたことが、カリフォルニアワインの国際的な認識を変えた。この「パリの審判」によって高級ブランドを確立しつつあったカリフォルニアワインをさらに発展させるべく、モンダヴィはヨーロッパの名門ワイナリーとのコラボレーションに挑戦。1979年にボルドーの一級シャトー「シャトー・ムートン・ロートシルト」と共同で創設したのが「オーパス・ワン」で、ワインの世界のジョイントベンチャーの先駆けになった。1995年にはイタリア・トスカーナの名門フレスコバルディ家とのジョイントベンチャー「ルーチェ」を設立する。

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ワイナリーツアーや料理イベントなどを開催して、アメリカにワインと食の文化を根付かせる活動も行ったモンダヴィ。1980年代にはナパ・ヴァレー地域のAVA導入に尽力、80年代後半には当時勢力が増していた反アルコール・キャンペーンに対して「ミッション・プログラム」で適度なワインの摂取を説いた。この活動が後にCBSテレビ「60ミニッツ」で放送された“フレンチ・パラドックス”のきっかけとなり、アメリカ人のワインに対する認識を大きく変えた。そして2010年にはアメリカが世界一のワイン消費国となった。

「プライベート・セレクション」の新商品「バーボン・バレルエイジド」

ロバート・モンダヴィ ブランドはナパ・ヴァレーのワイナリーによる「ロバート・モンダヴィ・ワイナリー」、モンダヴィの入口となるデイリーワイン「ロバート・モンダヴィ ウッドブリッジ」、プレミアムワインの「ロバート・モンダヴィ プライベート・セレクション」の3つのレンジがある。1994年に誕生したのが「プライベート・セレクション」で、手の届きやすい価格でプレミアムワインが楽しめる。使用するブドウはカリフォルニアのセントラル・コーストが主産地。

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「世界のワインのトレンドのひとつに『クール・クライメイト(冷涼気候)』がある。味わいをもたらす冷涼気候で作られたワインは、酸味は豊かに表現されエレガントなスタイルのワインになる。『プライベート・セレクション』はクール・クライメイトであるセントラル・コーストで造られたワイン。酸味が豊富で、冷涼でありながら温暖な地域でもあるので、果実味も同居している。最大の特徴が酸味と果実味の共存。世界の産地でもこの共存が成し得るスタイルはあまりない」(加藤さん)

「プライベート・セレクション」の新商品「バーボン・バレルエイジド」(赤・白/各オープン価格、参考小売価格税抜2640円)。バーボン樽で熟成したワインで、異なるジャンルでバーボン樽を使うのはクラフトビール、ジンなどでも行われているが、ワインでは画期的であり、ロバート・モンダヴィのイノベーション精神が引き継がれている。バーボン・バレルエイジドはアメリカでトレンドになりつつある注目のワインで、このカテゴリーで全米ナンバー1の売上を誇るのがロバート・モンダヴィだ。

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〇バーボン・バレルエイジド カベルネ・ソーヴィニョン 2017

モントレー産のカベルネ・ソーヴィニョンが主体。ワイン樽で熟成させたワインと、バーボン樽で熟成させたワインをブレンド。コーヒー、キャラメルのようなローストした香りがあり、エレガントな酸味が下支えすることで、すっきりとしながら、飲んだ後にバーボン樽由来のスモーキーな風味が追い風のように来る。

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〇バーボン・バレルエイジド シャルドネ 2017

モントレー産のシャルドネ100%。こちらもワイン樽熟成とバーボン樽熟成をブレンド。甘い香りとトロピカルな果実味、酸が際立つような後味になっている。さらにフレーバーとしてスパイスや燻したオークのニュアンスがある。

【AJの読み】ワインの中にバーボン独特の焦がしたオーク樽香がしっかり感じられる

話では聞いたことがあったが、初めてバーボンバレルのワインを味わった。まず白から試飲。バナナのようなパイナップルのようなトロピカルフルーツの香りで、酸のバランスが良くすっきりとした飲み口で、最後にふわりとバーボン独特の焦がしたオーク樽香がくる。ローストしたチキンなど白身系の肉料理などに。

赤はブラウンシュガー、チョコレート、コーヒーといった風味を感じながら、スモーキーなオーク樽香が広がり、バーボンの香りは赤の方がより強い。ソフトなタンニンと香ばしいオークの味わいが続き、ステーキや炭火焼、焼肉などの赤身の肉料理に相性が良い。

もともとウイスキーはバーボンしか飲まないバーボン派だが、ワインなのにしっかりと感じられるオーク樽のチャーリング(焦がし)の香りに驚く。バーボンではがっつりとしたフードペアリングは難しいが、ワインなら肉料理と一緒に楽しめるので、スモーキーなバーボン香ワインとのフードペアリングを体験して欲しい。

文/阿部 純子

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