“性”に目覚め“人肉食”に目覚めた美しき少女 「RAW~少女のめざめ~」を採点!――シネマチャート

“性”に目覚め“人肉食”に目覚めた美しき少女 「RAW~少女のめざめ~」を採点!――シネマチャート

  • 文春オンライン
  • 更新日:2018/02/13

〈あらすじ〉

16歳のジュスティーヌ(ギャランス・マリリエ)は、姉が通う獣医科大学に入学し、寮生活をスタートさせる。彼女を待ち受けていたのは、上級生によるいじめやしごきのような新入生歓迎の儀式だった。ベジタリアンなのにウサギの生の腎臓を無理やり食べさせられた彼女は、初の肉食で身体に変調が生じ、眠っていた本性が覚醒してしまう。学食で衝動的にハンバーグを万引きしようとしたジュスティーヌに、ルームメイトのアドリアンがケバブを勧めると、彼女は肉のおいしさに衝撃を受け、むさぼるように食べ尽くす。その夜から、彼女の食欲は増大し、生肉を求めるようになってしまう。

〈解説〉

少女から大人への過渡期にある主人公の心身の変化と、カニバリズムという題材を絡めたホラー。ジュリア・デュクルノーの長編監督デビュー作。98分。

中野翠(コラムニスト)

★★★☆☆変種の少女マンガ風、かつ70年代アングラ風。胃弱の身には辛いあざとさだが、ラストで笑わせる。この監督、次を見たい。

芝山幹郎(翻訳家)

★★★☆☆肉欲と食人の近接を示したいのはわかるが、記号論がやや煩わしい。血生臭さに対する耐性の強さが誇示されていないか。

斎藤綾子(作家)

★★★★★医者でなく獣医の設定がいい。性欲に食欲を重ねるえげつなさで美しい姉妹の魅力炸裂。父親の胸元に思わずうっとり。

森直人(映画評論家)

★★★☆☆ポスト・パンクのリバイバルにも似た先鋭の再生産。やや型通りの才気だが、有刺鉄線で武装したような攻撃性は本気だ。

洞口依子(女優)

★★★★☆女流監督と少女と血肉。ゴダールの詩的さ、クローネンバーグの遺伝子をも想起させ仏ジャンル映画に新たな光が。4.5星。

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©2016 Petit Film, Rouge International, FraKas Productions. ALL RIGHTS RESERVED.

INFORMATION

「RAW~少女のめざめ~」(仏、ベルギー)
TOHOシネマズ六本木ヒルズほかにて全国ロードショー
監督・脚本:ジュリア・デュクルノー
出演:ギャランス・マリリエ、エラ・ルンプフ、ラバ・ナイト・ウフェラ ほか
http://raw-movie.jp/

(「週刊文春」編集部)

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