「女が男を見極める3つの基準」を宮台真司&二村ヒトシが指南

「女が男を見極める3つの基準」を宮台真司&二村ヒトシが指南

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  • 更新日:2017/11/14

男同士なら20代30代のころは下ネタばかり話していたなんて記憶がある人もいるだろう。しかし、40代も過ぎて家庭を持ち出すと、すっかり下ネタなんて話す余裕がなくなったという男性は多い。一方、女性同士ならどうだろう?「女の子同士で自分の性体験や欲求についての直裁な話をしあう機会が、あまりないようですね」とAV監督の二村ヒトシ氏は言う。その理由を宮台真司氏に尋ねると意外な答えが返ってきた。いま話題の性愛書『どうすれば愛しあえるの』を上梓したばかりの2人が処方箋を話し合った。

なぜ下ネタは話されなくなったのか

二村 女の子同士で自分の性体験や欲求についての直截な話をしあう機会が、あまりないようですね。

宮台 2010年ごろからなくなりました。その前の2005年ごろから大学生男子が飲み会で下ネタを避けるようになりました。それでも当時の女子は下ネタを続けていたけど、2010年ぐらいから同じようになりました。理由は双方同じで「誰もが乗れる話題ではないから」。

二村 聞きたくない話を聞かない権利は守られるべきでしょう。しかし教育だけじゃなくフランクな情報が共有されないことからも〝見えざる〞性経験の格差が生じるのかもしれない。

宮台 2005年ごろまでは男女混成の飲み会で下ネタが普通に展開していたから、今はそれができなくなったぶん、男が女を理解する機会も、女が男を理解する機会もなくなりました。加えて、90年代半ばまでは、男女混成の飲み会で、女がいろんな性愛の経験を話しました。

今は、軽いSMプレイや複数プレイなんかを経験済みの女が多く、「歳の差恋愛中」の女もさして減っていませんが、2010年ごろまでと違って、女同士の飲み会ですら―特に「肉食系飲み会」と称しない限りは―情報としてシェアすることがなくなってしまいました。

そのくらいだから、プレイ云々を横に置いても、恋愛の経験的知恵もシェアされにくい。だから、容姿だけじゃなくオツムも悪くないのに、女を粗末にする―〈物格化〉する―クズのような男に引っかかる女が大勢いて、失敗が続くから恋愛はコリゴリとなってしまう。
前回対談も必読!いまそこにある「日本人の性的退却」の危機とは?

女が男を見極める3つの基準

二村 女性同士で自分の身を守るためのセックスの知識や、こういうのが楽しいセックスで、こういう相手が望ましい相手だという情報が共有されていないとしたら……。

宮台 女から女への同性間の伝承がないせいで、まともなセックスやまともな恋愛をしてくれる男を見分けることができなくなりました。失われた伝承線を埋め合わせるために、僕は自分が行っていた性愛ワークショップでは、女たちに3つの基準を挙げています。

第一に、女が過去の性体験を喋ったときに耳を塞(ふさ)ぐ男は「同感能力を欠く」ので除外せよ。10人のうち7人の男を切り捨てられる。

第二に、「君にはその髪型は似合わない」「君に似合いの服はこれだ」と言ってくる男は「女を似合いのアクセサリーとして見る男」だから除外せよ。

第三に、「そろそろ母親に会わせたいと言う男」や「母親役をさせたがる男」は「母親の価値観を無自覚に内面化したマザコン」だから切り捨てよ。この3基準で残るのは10人のうち1人です。ちなみにこうした知恵は少し前まで女性の間で伝承され、シェアされてきたものです。

でも、それがシェアされなくなったので、とても残念なことに若い女のセンスも頭も悪くなり、学習の土台がないので学習できずに失敗を繰り返し、程なく女子会で「性愛ってコストばかりがかかって無駄」とか「あの子はビッチだね」などとほざくクズ女になり果てます。

それで仕事や資格取得や習い事などに逃避するようになった女たちに、一生独身を通すつもりなのかを尋ねると、「30歳になったら結婚します」などと答えます。バカ丸出しで呆れます。そんな無能力者の結婚は続きません。ほどなく家庭内離婚に移行することが確実です。

社会は、法など言葉のプログラムで成り立つけど、性は、言葉を超えた匂いや体温や触感に支えられたオーラや雰囲気がコアです。象徴界(言語プログラム)に媒介された想像界(世界体験)が織り成す社会に対し、象徴界未然の想像界が大きな機能を果たすのが性愛なのです。

だから、他の人が相手ならキャッチできない何かを「動物的に」摑めるかどうか、他の人が相手ならキャッチしてくれない何かを「動物的に」摑んでくれるどうかが、性愛の入口です。なのに今は若い男も女も言葉を頼り過ぎ。「相手がそれを嫌だというからやらない」とか。

その点、子供に好かれる男はこうした条件をクリアしているから、女にモテます。でも逆が成り立たないのは、こうした条件をクリアせずに口がウマイだけというクズ男に、以前よりずっと多くの女が引っ掛かるからです。言葉を頼り過ぎる間は、彼女らは失敗から学べません。

女から聞いた実話ですが、男が「これ使ったことある」とバイブを出してきて、女が「うん、もっと大きなやつ」と答えたら、衝撃を受けた男がバイブを封印した(笑)。露出プレイや複数プレイについても似た話を聞きました。そんなことで衝撃を受ける男の気が知れない。

◯◯プレイを体験したかどうかじゃなく、◯◯プレイを通じて何を体験したかだけがポイントです。昨今の女は相手の男が喜ぶから◯◯プレイをするだけで、自分がしたいからするケースが少ないと言いましたが、女が「したことある」と答えたときがむしろチャンスなのです。

これも、女の心に映ったものを自分の心に映し出さず、言葉にだけ反応するから生じる愚昧(ぐまい)です。「ゆきずりの人々と複数プレイした」といった言葉に過剰反応して拒否の身振りを示す男はダメです。女から何も聞き出せないだけじゃなく、女の心を自分の心に映し出せません。

目の前にいる人を相手にできてない

二村 男も傷つくことを恐れ過ぎており、さらには享楽への欲望より嫉妬の感情のほうが強くなってしまった。男も女も、いま目の前にいる人のリアルを相手にできておらず、言葉だけが行き交っている。

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イラスト:たなかみさき

宮台 そうです。大切なのは、バイブで「何を」体験したか、複数プレイで「何を」体験したか、ゆきずりで「何を」体験したかです。その点、セックス歴40年で「人数を稼いだ男」に言わせれば、昨今ではいろんなプレイをしてきた女ほど「経験値が低い」のですね。

実際、気絶したり前後不覚の眩暈を経験したりという女は殆どいない。昔との違いです。男に合わせているだけ。女が密かに抱いてきた妄想の現実化じゃない。だからハマれないで、やり過ごしちゃってる。なのに、クズ男が「憧れの女と◯◯プレイしたぜ」と達成感に浸る。

そうしたクズ男ほど、自分がしたことのないプレイを相手があれこれしてきたと聞くと、「◯◯をしたことがある/ない」という言葉の二値的な割振りに振り回されて萎縮しちゃう。そのことについては、僕はAVが歴史的に果たしてきた悪い役割もあるように思います。

『どうすれば愛しあえるの』より構成)

宮台真司 みやだい・しんじ
社会学者。映書批評家。首都大学東京教授。1959年宮城県生まれ。東京大学大学院人文科學研究科博士課程修了。社会学博士。権力論、国家論、宗教論、性愛論、犯罪論、教育論、外交論、文化論などで多くの著書を持ち、独自の映書評論でも注目を集める。著書に『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(幻冬舎文庫)、『いま、幸福について語ろう 宮台真司「幸福学」対談集』(コアマガジン)、『社会という荒野を生きる。』(KKベストセラーズ)、『正義から享楽へ 映書は近代の幻を暴く』(blueprint)、『反グローバリゼーションとポピュリズム』(共著、光文社)など。

二村ヒトシ にむら・ひとし
アダルトビデオ監督。1964年東京都生まれ。慶應義塾幼稚舎卒、慶応義塾大学文学部中退。監督作品として「美しい痴女の接吻とセックス」「ふたなりレズビアン」「女装美少年」など、ジェンダーを超える演出を数多く創案。現在は、複数のAVレーベルを主宰するほか、ソフト・オン・デマンド若手監督のエロ教育顧問も務める。著書に『すべてはモテるためである』『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』(ともにイースト・プレス)、『淑女のはらわた』(洋泉社)、『僕たちは愛されることを教わってきたはずだったのに』(KADOKAWA)など。

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