セカンドキャリアも見据えたメジャーの「進学・復学支援制度」

セカンドキャリアも見据えたメジャーの「進学・復学支援制度」

  • ベースボールキング
  • 更新日:2016/10/20
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様々な思惑が交錯するMLBのドラフト

◆ あす開催!NPBのドラフト会議

いよいよ明日、プロ野球のドラフト会議が開催。

大学・社会人では田中正義(創価大)という目玉候補を筆頭に、柳裕也(明治大)や山岡泰輔(東京ガス)ら即戦力投手に大きな注目が集まっており、野手でも吉川尚輝(中京学院大)や京田陽太(日本大)といった即戦力の呼び声高い選手が揃う。

高校生に目を向けてみても、夏の甲子園優勝投手の今井達也(作新学院高)に寺島成輝(履正社高)、藤平尚真(横浜高)、高橋昂也(花咲徳栄高)とこちらも逸材がずらりと並ぶ。注目度は例年以上だと言っていいだろう。

◆ いまプロを目指すのか、もう少し腕を磨くのか...?

ところで、高校生や大学生がドラフトでの指名を希望する際には、「プロ志望届」というものを提出しなければ指名を受けることができないという決まりがある。

かつての高校生たちは、指名を受ける際に退部届を提出すればそれで良かったのだが、その方法には問題点も多く、2004年度よりプロ志望届が制度化された。その後、2007年度より大学生にもプロ志望届の提出が義務付けられるようになり、現在に至っている。

そのため、「どの選手がプロ志望届を提出するのか」という点にも注目が集まるようになった昨今であるが、逆に高校生や大学生で即プロ入りできるほどの能力があるにも関わらず、大学進学や社会人入りのためにプロ志望届を提出しない選手もいる。

その多くがプロでやれる自信がまだないという選手や、大学卒業をひとつの人生設計にしている選手、または家庭の事情で社会人入りを選択せざるを得ない選手たちだ。

人生の選択は人それぞれだが、「進学せずに高卒でプロに入っていたら...」と思われる事例や、逆に「大学や社会人でもう少し腕を磨いてからの方が...」という事例があるのも事実。

つまり、プロに入ったら簡単に後戻りはできない。選手たちは人生における非常に大きな決断を迫られているのだ。

◆ プロ入りした選手の進学・復学を支援する制度

では、アメリカのアマチュア選手たちはどうなのだろうか。

メジャーのドラフト会議は、毎年6月に行われる。NBAやNFLといった他のプロスポーツと比べ、MLBは高校生の指名が多いのが特徴的。なんと毎年1000人前後もの選手が指名され、その多くが高校生である。

ドラフト下位で指名された高校生のなかには、少額の契約金でプロ入りするよりも、大学に進学して数年後に上位で指名される機会を待つという選手も数多く存在している。

大学に進学してからプロ入りを目指せば、たとえメジャーリーガーになれなかったとしても、セカンドキャリアを考えたときに有利になるという考えもあるようだ。

以前は日本でも入団を拒否する選手は珍しくなかったが、最近では1年にひとりいるかいないかということを考えれば、日米のドラフトで大きなちがいがある。

その一方で、MLBには高卒や大学を中退してプロ入りした選手の大学進学や復学を支援する制度も存在している。

高卒や大学中退でプロとして初めてマイナー契約を結んだ選手が、大学進学や復学を希望したとき、球団側が授業料を負担するように契約条件に盛り込むことができるという制度だ。

原則として引退後2年以内まで申請することができ、現役選手としてシーズンオフに通学する場合に適用することも可能だ。金額も初のマイナー契約時に決めておく。セカンドキャリアのことを考えれば、有益な制度であることは間違いない。

近年は日本でも選手のセカンドキャリアが話題になることが多いが、このような制度があればアマチュア選手たちの選択も少しは広がるのではないだろうか。

文=京都純典(みやこ・すみのり)

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