コロナ禍でHACCP導入停滞も 事業者の負担増との認識なお根強く

コロナ禍でHACCP導入停滞も 事業者の負担増との認識なお根強く

  • 日本食糧新聞電子版
  • 更新日:2020/09/16

食品業界は来年6月までに食品衛生管理の国際基準HACCP(ハサップ)制度化に対応せざるを得ないが、新型コロナウイルス感染症の影響もあってやや停滞気味だ。改正食品衛生法でHACCPの制度化は今年6月から実施。猶予期間は1年間で、食品業界は対応を迫られている。

だが、農林水産省が毎年6月に公表しているHACCPなどの導入状況は今年1~2月の調査で「HACCP導入済み」の事業者は22.5%、「導入途中」を加えると40.5%、「導入を検討している」が21.0%、「導入未定」は18.9%で、「HACCPに沿った衛生管理をよく知らない」事業者は19.7%だった。周辺の動きを追った。

年間売上げの規模別で見ると、100億円以上で「導入済み」が90%であるのに対し、売上げ規模が小さくなるほど割合は下がり、売上げ規模5000万から1億円未満と5000万円未満の事業者では1割程度と下がっている。

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HACCPに沿った衛生管理の導入に当たっての問題点・導入が未定の理由

「HACCPの導入については未定」の回答者における導入が未定の理由では「施設・設備の整備に係る資金」が62.3%で最も多く、次いで「HACCP導入までに係る費用(コンサルタントや認証手数料など金銭的問題)」が47.0%でHACCPには施設・設備の整備など金銭的負担が必要だという認識がなお根強い。

厚生労働省はHACCP制度導入について「新たな設備投資を必要とするものではない」と説明しており、従業員50人以下などの食品製造業ではいわば簡易型のHACCPも認められている。設備投資など費用以外では、導入に当たっての人的資源の問題もある(グラフ)。HACCPの制度化は人的資源を有効に活用するかが鍵なのだ。

厚生労働省の説明会などは新型コロナウイルスの問題で滞っているが、地方の業界団体などの研修会は進んでいるという。

また、日本発の食品安全マネジメントシステム、JFSはオランダのFSSC22000などと異なる仕組みがある。FSSC22000などは欧州の小売業が求める項目を網羅しているが、簡易型といったものはない。JFSはFSSC22000と同等のJFS-C規格もあるが、食品衛生法が求めるHACCPに近いJFS-Bがある。昨年12月時点でのJFS-Bの認証件数は563だが、9月3日時点で946と急激に増えている。

審査機関が開くセミナーで、小規模の事業者から「なぜHACCPか」という質問もあるという。普及に残された時間は少ない。

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