“関西の注目アタッカー”泉柊椰&木村勇大はなぜ大学3年でプロ入りを決めたのか? 練習参加が両者の心を動かす

“関西の注目アタッカー”泉柊椰&木村勇大はなぜ大学3年でプロ入りを決めたのか? 練習参加が両者の心を動かす

  • サッカーダイジェストWeb
  • 更新日:2021/10/14
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木村(写真中央)がプロ入りを決めたのは、6月と夏休みに経験した京都への練習参加が大きかった。写真:森田将義

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泉(びわこ成蹊スポーツ大→神戸/写真左)、木村(関西学院大→京都/同右)は、ともに大学3年次にプロ入りを決めた。写真:森田将義

Jクラブによる大卒選手の獲得競争が激しさを増していくなかで、近年、内定を出す時期が早くなってきている。

今年3月には、大宮アルディージャが大学3年生になる直前だったDF鈴木俊也(早稲田大)の2023年からの加入内定を発表。以降もヴァンフォーレ甲府がDF三浦颯太(日本体育大)、FC東京がMF寺山翼(順天堂大)とMF西堂久俊(早稲田大)、横浜F・マリノスがFW村上悠緋(関東学院大)、FC町田ゼルビアがMF平河悠(山梨学院大)、アビスパ福岡がFW鶴野怜樹(福岡大)の獲得を決めている。彼らはいずれも、大学3年での内定者だ。

こうした大学プレーヤー獲得の早期化は、関西の大学サッカー界にも及んでおり、関西学院大のFW山見大登は、3年次の昨年12月にガンバ大阪への加入が決定。4年生となった今年は、特別指定選手としてJリーグのピッチに立ち、ゴールも決めている。

今年10月に入ってからは、山見に続きそうな2人の有望株が3年生でプロ入りを決めた。MF泉柊椰(びわこ成蹊スポーツ大→ヴィッセル神戸)とFW木村勇大(関西学院大→京都サンガF.C.)だ。

高校時代を下部組織で過ごした古巣への加入を決めた泉は、サイドからの突破が光るサイドアタッカー。これまでは足もとの技術を活かして相手をかわすプレーが多かったが、大学に入ってからは肉体改造に励んだことでスピードが増し、ドリブルのキレがアップした。プレーの判断も良くなり、相手にとってより怖い選手へと変貌を遂げた。
神戸へは9月に初めて練習参加。MFアンドレス・イニエスタら中盤に技巧派が多いのは、サイドで“使われるタイプ”の泉にとっては大きかった。

「大学でプレーするときと比べて、ゴール前での作業に専念できた。酒井高徳選手とのマッチアップが多かったのですが、まったくやれないわけではなかった。前を向いたときは勝負できたし、やっていける自信を掴めたので、ここで勝負したいという気持ちが強くなった」

6月には、3年生以下で編成された全日本大学選抜候補に選出。3月のデンソーカップ、8月の総理大臣杯でもキラリと光るプレーを見せていたため、4年生まで待てば争奪戦となっていた可能性は高い。だが、泉は古巣に練習参加しただけで、加入を決めた。その理由について、こう話す。

「有観客のときは試合を観に来てくれたり、サポーターの方が気にかけてくれている。ユース時代のスタッフも含めて、愛されていると感じた」

三浦淳寛監督からは、「うちにいないタイプだから来てほしい」と言われた通り、他にはない強みを持っているのは大きい。特別指定選手として、在学中のJリーグデビューもあり得そうだ。
京都への加入を決めた木村は、サイズと上手さ、速さの三拍子を揃えた本格派のストライカーだ。練習参加した際に曺貴裁監督は、湘南ベルマーレ時代の教え子であるFW山﨑凌吾(名古屋グランパス)との比較を口にしており、彼のプレースタイルをイメージしてもらえれば、特徴が分かりやすいかもしれない。

木村は泉と同じく、6月に全日本大学選抜候補に選ばれ、練習試合ではゴールもマークしている。今年1月には東京ヴェルディに練習参加。獲得に興味を示すクラブは多く、本人も「最初は冬まで待とうかなと思っていた。インカレ(全日本大学サッカー選手権大会)が終わるタイミングまで待てば、選択肢は増えるかなって」と振り返る。

そうした考えを改め、早期のプロ入りを決めたのには、6月と夏休みに経験した京都への練習参加が大きかった。

「ほかのJ1クラブから声がかかってもサンガに行きたいと思うくらい、魅力的だった。自分に今まで足りなかった攻守の切り替えや守備の強度が求められるので、これから直していかないとダメな短所も克服できると思った。また、縦に速い攻撃をしているので、どんどんボールを受けられて自分の長所が出せると感じた」

毎試合のように試合会場に足を運んでくれた中山博貴スカウトの存在も大きかったという。
いち早くプロのレベルに触れてからは、関西学院大でプレーする際も守備意識が大きく変わった。関西学生サッカーリーグでは、8試合で10得点をマークするなど本格ブレイクしつつある。

定位置を争うのは、J通算100得点をマークするピーター・ウタカ。乗り越える壁は大きいが、ウタカからは「早く京都に来てよ」とスパイクをプレゼントされるなど、競争を歓迎されている。プロでの出場機会さえ掴めれば、一気にブレイクする可能性は高い。

取材・文●森田将義

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