ユーチューブが北朝鮮チャンネル削除、専門家は批判

ユーチューブが北朝鮮チャンネル削除、専門家は批判

  • WSJ日本版
  • 更新日:2017/09/15
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米アルファベット傘下グーグルの動画共有サイト「ユーチューブ」が、北朝鮮国営テレビの放送を配信している主要チャンネル2つを削除した。数少ない情報源としてユーチューブの画像を分析してきた北朝鮮問題の専門家からは、批判の声が上がっている。

ユーチューブは、削除したチャンネルは北朝鮮政府の管理下にある可能性があり、米国の対北朝鮮制裁法に違反する恐れがあると説明している。

ただ、専門家らは、削除された映像が制裁法の適用対象にあたるのか疑問視している。動画には広告がなく、収益は得られないためだ。ミドルベリー国際大学院モントレー校の研究者、シア・コットン氏は、ユーチューブが念頭に置いているのは、オバマ前政権で導入された北朝鮮政府への「資金や財、サービスの提供を禁じる」法律であり、この「サービス」の部分を懸念しているのではないかと指摘する。

削除されたチャンネルは過去数年にわたり、数千時間に及ぶ国営放送の動画を配信しており、北朝鮮の学校や工場、政府機関、軍施設のデータベース蓄積に貢献するなど、専門家の間では貴重な資料となっていた。専門家はこれらの情報に基づき、ミサイル発射装置の製造工場の位置やミサイル発射の失敗を断定していたほか、北朝鮮が米国内のどの場所を核兵器の標的にしているか特定していたという。

ミドルベリー国際大学院モントレー校のジョシュア・ポラック氏は、同僚らとともに「グーグル・アース」の衛星写真とユーチューブに投稿された国営放送の動画の両方を使って北朝鮮の動向を分析していたとし、「これはナイフとフォークのようなもので、ナイフだけでステーキを食べることが困難なのと一緒だ」と話す。

ユーチューブを巡っては、シリア内戦のもようを伝える動画を削除したなどとして、中東関連でも同様の批判を浴びている。

こうした例はここ数カ月に増えており、背景には、ユーチューブが過激派による投稿動画への対策を強化したことがある。具体的には、過激な暴力シーンや裸の映像など、指針に抵触するとみられる映像をソフトウエアが察知して注意喚起し、それを人間の目で再度チェックする仕組みとなっている。

ユーチューブは、ジャーナリストの映像が削除されたケースの多くは、チェックした担当者のミスか、報道目的だとの注釈が適切になされていなかったためだとし、大半が再び視聴可能な状況に戻っていると説明している。

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