高血圧を改善する6つの食習慣。「1日3gの減塩」は薬と同じ効果

高血圧を改善する6つの食習慣。「1日3gの減塩」は薬と同じ効果

  • 日刊SPA!
  • 更新日:2022/05/14

年に一度の会社での健康診断。「血圧が高いので気をつけましょう」。そう言われてドキッとした経験がある方も多いのではないでしょうか。日本人は 40 歳を超えると約半数が高血圧になると言われています。なぜ血圧が高いとマズいのでしょう?

4月28日に発売された『私の血圧ノート2022』の著者で、登録者数40万人のYouTubeチャンネル「予防医学ch」を運営する産業医の森勇磨さんは「高血圧の人は体に“時限爆弾”を抱えているようなもの」と話します。

◆記録することが高血圧防止のカギ

「血圧が高くても、それだけでは体は痛くも痒くもありません。しかし、それが高血圧の恐ろしさ。高血圧をそのままにしておくと、確実に血管は傷つき、動脈硬化が進行します。結果どうなるかというと、心臓では狭心症や心筋梗塞、脳に症状が出れば脳梗塞や脳出血、動脈では大動脈解離や大動脈瘤の引き金となります。腎臓機能が低下し、腎硬化症を引き起こすこともあります。高血圧が症状として表れるのは、生死にかかわる状態にまで悪化してからです」(森さん)

でも、血圧を下げるのに何から始めればいいかわからない。そんな方も多いのではないでしょうか。森さんによると、「まずは日々の血圧を記録することを習慣化させることが大切」とのこと。

「食生活や日々の生活を改めようと思っても、長年続けてきた習慣をガラリと変えることは正直、難しいものです。無理をして、ストレスがかかってしまうのはよくありません。記録を忘れてしまう日があっても大丈夫。また、思い出した時から再スタートすれば OK です。血圧の測定が日課になると、『今日は少し高かった」『昨日、少し飲みすぎたかな』と、自分の体に関心が向いてくるはずです。そうしたら、月に1つ、行動を変えてみましょう。『ラーメンの汁を残す』『減塩調味料を使う』など、なんでもかまいません』(森さん)

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日々の血圧の変化が分かるよう記録を習慣づけることが大切。(わたしの血圧ノート2022より)

見直したい「食生活」での改善方法を具体的に6つご紹介します(以下、森勇磨『私の血圧ノート2022』をもとに構成)。

◆塩分を控えよう「1日3gの減塩は薬と同じ効果」

「1日3gの減塩」は薬と同じ効果があるとも言われています。血圧改善のためには、やはり塩分量は減らしていきたいところ。しかし、ただ単に塩分を抜いただけだと、満足感が得られず、楽しいはずの食事がストレスになり、減塩生活も続きません。塩分を減らす代わりに、コショウやとうがらしといった香辛料、うまみ調味料を加えて味にメリハリを出す。レモンやゆずなど酸味のある果物で香りと刺激をプラスする――。こうした、小さな工夫を重ねて、段階的に減らしていきましょう。

◆野菜・果物を積極的に「毎朝バナナ」「福菜にほうれん草のおひたし」

ミネラルの一種であるカリウムは、腎臓の働きに作用して、ナトリウムを尿と一緒に出してくれます。また、カリウム自体にも少しですが、血圧を下げる効果があります。カリウムが豊富な野菜や果物を積極的にとっていきましょう。「毎朝、バナナを食べる」「3日に1回は副菜にほうれん草のおひたし」など習慣にしてしまうのがおすすめです。

ただし、腎臓の機能が落ちている人は、カリウムが体に溜まりやすく「高カリウム血症」になるリスクがあります。かかりつけの医師と相談のうえ、食事に取り入れてください。

◆主菜は魚を意識的に「悪玉コレステロールを下げる」

魚には不飽和脂肪酸が多く含まれています。不飽和脂肪酸には悪玉コレステロールを下げる働きがあるものもあり、また不飽和脂肪酸をよく摂取している人は血圧が低いというデータもあります。主菜には意識的に魚を取り入れていきましょう。

◆穀類を全粒穀物に「白米より玄米や雑穀米」

全粒穀物は、精製する段階で「ぬか」や「ふすま」を取り除いていない穀物のこと。食物繊維やビタミン、ミネラルなど栄養豊富な食材です。なかでも、食物繊維は血圧を上げる原因となるナトリウムだけでなく、余分な脂質や糖質を体の外に出す働きがあるという説があります。白米よりは玄米や雑穀米、パンやパスタも全粒粉小麦を使ったものを選んでいきましょう。アメリカではすでに国のガイドラインとして、全粒穀類の摂取が推奨されています。

◆乳製品を低脂肪のものに「カルシウムは血圧を下げる」

カルシウムにも血圧を少し下げる効果が期待できます。カルシウムを効率よくとるために、乳製品は最適な食材です。 ただし、コレステロールは血圧によくありませんので、低脂肪のものをチョイスしてください。

◆おやつにはハイカカオチョコレートやナッツを「カカオは血圧を下げる作用」

チョコレートに含まれるポリフェノール(フラボノール)やカカオの成分には、血圧を下げる作用があります。チョコレートは罪悪感を抱くことなく、口にできるスイーツです。ただし、おすすめできるのは、糖分が少なく、カカオの成分の高いチョコレート。カカオ豆を原料とするココアにも同じ効果があります。また、ナッツ類も積極的にとってほしい食材です。ナッツ類は血圧を改善するカリウムやマグネシウム、悪玉コレステロールを下げる不飽和脂肪酸を多く含むからです。おやつは、塩分の多いスナック菓子やせんべい、糖分たっぷりのケーキは控えめに。ハイカカオチョコレートやナッツ類で小腹を満たしてあげましょう。

血圧は一時的に下げても意味がありません。なにより大切なのは続けて習慣にすることです。まず記録を始めてみることが高血圧防止の第一歩になるはずです。

監修・森 勇磨

内科医 / 産業医 (Preventive Room 株式会社代表)

神戸大学医学部医学科卒業。研修後、年間約1万台の救急車を受け入 れる藤田医科大学病院の救急総合内科にて救命救急・病棟で勤務。

株式会社リコーの専属産業医として、社員・会社全体へのアプローチから予防医学の実践を経験後、独立。YouTube「予防医学 ch / 医師監修」や書籍『40 歳からの予防医学』(ダイヤモンド社) などを通じて、「全ての人が活力を持って働き、後悔のない人生を送る未来」を理想としている。2022 年、オンライン診療に完全対応した「ウチカラクリニック」を開設。

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