鎌倉武士にも深く好まれた、海藻のくすんだ色あいが美しい【海松色(みるいろ)ってどんな色?】

鎌倉武士にも深く好まれた、海藻のくすんだ色あいが美しい【海松色(みるいろ)ってどんな色?】

  • マイナビ子育て
  • 更新日:2022/11/25

【海松色(みるいろ)】とは、くすんだ黄緑色のことです。日本の伝統色である【海松色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【海松色】とは?

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海松色とは、海藻の海松(ミル)から取られた、くすんだ黄緑色のことです。

色の名前
海 松 色

読み方
みるいろ miru-iro

英語
dark yellowish green

WEBカラーコード
#6d7047

CMYK
C=66/M=55/Y=83/K=0

RGB
R=109/G=112/B=71

※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【海松色】の意味と由来は?

【海松色】は、海藻の一種である海松(ミル)の色を言い、くすんだ黄緑色の色名です。海松は、浅い海の岩石などに着生している海藻で、現在ではあまり食べられませんが、古代の人にとっては食用として身近な存在だったようです。色は深緑色で高さ40センチほどに成長します。

「海松」という名称は『万葉集(まんようしゅう)』にも「見る」の掛詞として登場するなど、多くの詩などにも使われました。しかし、色名として定着したのは、平安時代以降です。ほかに同じようなオリーブ色系の色が少なかった日本では、とくに鎌倉武士や室町時代の文化人に深く好まれた色でした。

また、江戸時代には、茶色を強くした【海松茶(みるちゃ)】や青の強い【海松藍(みるあい)】などのバリエーションが誕生し、流行しました。

【海松色】に合う色は?

海松色 み る いろ
若草色 わかくさいろ

【海松色】に合う色のひとつに【若草色(わかくさいろ)】があります。【若草色】は、早春を思わせる鮮やかな黄緑色です。くすんだ黄緑色の【海松色】とは同系色ですが、【海松色】が沈んだ色であるのに対し、【若草色】は明るくさわやかな色合いです。この二つを組み合わせることで、清々しい若さを感じさせる配色になります。

なお、着物の組み合わせを現す「襲(かさね)」の色目にある「海松色」は「表が萌黄色(もえぎいろ)、裏が縹色(はなだいろ)」の組み合わせで、海中に生える海藻を現しています。【萌黄色】は、若葉のような明るい黄緑色、【縹色】は藍染めの色名で【藍色】より薄く【浅葱色】より濃い青色です。着物の襲としては、通年着ることができる配色でした。

A traditional Japanese color "海松色 Miru" is...

A traditional Japanese color "海松 Miru" is a dull yellow-green. The name of the color comes form sea pine, which is kind of seaweed that grows on rocks in the shallow sea. Although it is not commonly eaten today, it seems to have been a familiar food for ancient people. It is dark green in color and grows to a height of about 40 centimeters.

The name "海松 Miru" is was used in many poems, such as in the "万葉集 Man'yoshu",a collection of poems established in the Nara period (710-794 CE), because it has the same sound as the Japanese word for "see". However, it was not until the Heian period (794-1185) that it became a common color name. In Japan, where there were few other similar olive colors, it was especially favored by Samurai of Kamakura period (1185-1333 CE) and the cultural figures of the Muromachi period (1333-1573 CE).

In the Edo period (1603-1868), variations such as "海松茶 Miru-cha" with a stronger brown color and"海松藍 Miru-ai" with a stronger blue color were created and became popular.

まとめ

【海松色】は、女性より男性に人気のあった色でした。とくに渋い緑色を好んだのは武士たちで、彼らにとって「海松色はおしゃれな色」という認識がありました。現在でもオリーブ・グリーンはおしゃれな男性に好まれる色です。時代が変わっても人の好みに共通するところがあるのは、おもしろいですね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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