【山小屋の色は「働く人」で決まる】「新生光岳小屋」を一緒に作ってくれた精鋭メンバー紹介

【山小屋の色は「働く人」で決まる】「新生光岳小屋」を一緒に作ってくれた精鋭メンバー紹介

  • BRAVO MOUNTAIN
  • 更新日:2023/03/19
No image

ともちゃんの友人が撮ってくれた貴重な3人集合写真。お気に入り(撮影:小宮山花)

光岳小屋営業情報。

関連:■【画像】「若い!」剣山荘で一緒に働いていた頃の私たち

今年の光岳周辺の山々は雪が少ないな〜! と思っていましたが、2月半ばの南岸低気圧の到来でやっと例年通りになったのでは。と思っていたら、3月はすっかり春の陽気ですね。

2023年シーズンの準備も始まっています。予約開始や営業日など、情報解禁はしばしお待ちを。

■光岳小屋を一緒に作ってくれたメンバーを紹介します

40年間管理人をされた原田さんご夫妻から、光岳小屋を引継ぎ1年目。

どんな小屋にしていこうか、どうお客さんを迎えようか、試行錯誤の毎日だった。そんな「テカリシーズン1」を共に切磋琢磨してくれたのは、関西女子ともちゃんと、決して焦らない男こと高橋くんだ。

■同世代ともちゃんをご紹介!

関西女子のともちゃんとは、付き合いが長い。ご縁は、岩と雪の殿堂と謳われている剣岳にある山小屋、「剣山荘」で共にひと夏を過ごしたことから始まる。当時のわたしは、南アルプスにある昔ながらの山小屋で働いていたから、剣山荘のヨーロッパの山小屋のような雰囲気(行ったことないけれど)は、立地も、設備も、働いているスタッフの人数も、それからそこでの生活まで、何から何まで驚きの連続だった。大勢の人と生活を共にしながら働くのは、初めてのことだったので、あたふたしたが。

ともちゃんの適応力はすごい。どんな場所でも自分のペースを守りながら楽しめる。人の懐にすっと入るような、壁を作らない性格。関西のノリと歯切れのいいテンポで話すのがうまい女の子だなぁ、という第一印象だった。

「光岳、手伝うよぉ」と、一昨年の休業中に行った外壁塗装から手伝ってくれたので、新生光岳小屋の一番の古株といえよう。管理人になって初年度だった昨年、ああだ、こうだと指示を出さなくても気がついて動いてくれる存在に、何度も助けられた。かゆいところ、かいてくれるんだよなぁ。

■山の仕事にはどうしたって男手は必要だ

No image

生ゴミの処理方法は「キエーロ」で。これもスタッフの知識から

山小屋の仕事は力仕事も多いし、歩荷の仕事もある。いくらパワーのあるわたしでも、遭難事故があった時に登山者を数時間担ぎ続けるような力はない。また、発電機やバイオトイレなど機械に不都合があると、お客さんに迷惑がかかるどころか私たちの生活すらも危くなるし、やはり女性だけでは安全管理上の心配もある。力持ちで、欲を言えばメカに強い男性にいて欲しいと思う。

なんとしても、営業開始までに男性スタッフを見つけなくては。この問題はなかなか解決しなかったのだが、縁あって昨シーズンのメンバーに入ってくれたのが、高橋くんだ。

彼は本当は山より海派で、太陽を愛しているタイプ。世界一周の旅に出ている途中でコロナ禍に遭い、タスマニアに滞在して世の中が元通りになるまで粘っていた。しかし、「このまま世界を旅しても楽しめない」と感じて、とうとう旅に見切りをつけて帰国となった。そのタイミングで、ちょうどよく急遽小屋に入ってくれることになったのだ。

No image

いやぁー! 111日、高橋くんのあっぱれなみじん切り

じつはこの方、金物屋さんの倅である。タイに「workaway(旅人が一定の労働を提供する代わりに、ホストファミリーが宿泊と食事を提供するサービス。金銭のやり取りはなし)」で滞在中は、ヤシの木を使って屋根付きスペースを作る作業を手伝っていたらしい。支柱を建てるために、鉄の棒でひたすら穴を掘っていたというのだから、なにから突っ込んだらいいものか。ネタには困らない人だ。

その労働の対価として、家庭の味「マッサマンカレー」のレシピを教えてもらえたというから、粘り強く辛抱強い。DIYも好きというから、「この人は光岳小屋に来るために、これまで修行してきたのか?」と思うほどぴったりな人材だった。

本場のタイで修行してきたというから、光岳小屋の料理長は高橋くんに決まった。高橋くんはすごかった。まず、とっても丁寧なのだ。夕食のカレーにはニンニクや生姜、玉ねぎ、スパイスなどがベースになっているが、毎回まな板の上できれいに細かくカットしている。毎日同じ料理を作り続けて飽きやしないか、と心配したが、「その日のお客さんの年代や性別によって味を少し変えたり、味噌を足してみたり、と楽しくやっているから大丈夫」とのこと。いやはや。

■どんな人と組むか次第で、これからの光岳小屋は変わる

No image

光岳小屋の冬。小屋の準備をしながら、今年の冬に向けて薪ストーブとお風呂の薪を作る。体力落ちたなぁ

光岳小屋の運営方法には、特別な決まりはない。前任者原田さんの時は、原田さんらしい色が出ていた。昨年は、わたしの色が出ていたと思う。良くも悪くも、わたしは我が強いタイプだからこそ、違うタイプのスタッフが必要だ。一緒に山小屋をやってくれるスタッフの色が足し算で重なって、山小屋はよりよくなると思っている。

同じ方向を見てくれる人と一緒にやりたいけれど、わたしの「こうしたい!」が必ずしも正解ってわけでもないだろう。明らかに間違っていることもあるはず。だから、スタッフの正直な声って結構重要だと思っている。それはお客さんの声も同じ。

自分ってもっとできる人間だと思い込んでいたけど、1年やってみて、驚くほどできないことばかりだった。できないことばかりが気になってしまって、ここだけの話だけど「管理人なんて無理だった〜」とシーズン途中に泣いたこともあったし、ハイマツの丘で「ウッキ〜!」と発狂して大声を出したこともあった。

たかが4ヵ月、されど4ヵ月。なんとか無事に終われたのは、この時間を一緒に戦ってくれた2人のスタッフのおかげ。2人には、落ち込むたびに「初めてなんだから上出来だよ」と励まされた。今年はどんな人たちと過ごせるだろうか。いまからシーズンインが楽しみだ。

■【地図】片道8時間! 南アルプス最南端「光岳」はこんなに遠い…

小宮山 花

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

  • このエントリーをはてなブックマークに追加