廃ホテルを“お化け屋敷”にしたら不法侵入ゼロに...『ホラービジネス』最前線 生まれるお金の循環と街のエネルギー

廃ホテルを“お化け屋敷”にしたら不法侵入ゼロに...『ホラービジネス』最前線 生まれるお金の循環と街のエネルギー

  • カンテレNEWS
  • 更新日:2022/08/06
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15歳から29歳の男女1200人を対象にした調査によると、およそ3人に1人が興味を持っているというのが『ホラー』(出典:ホラーエンタテイメント市場調査2022)。

中でも「興味がある」と答えた割合が特に高かったのが15〜19歳の女性で、4割という結果に。一方で、この層の7割が「怖がりである」とも答えています。

矛盾しているようですが、これは若い世代ほど「怖いもの見たさ」の傾向があることを示していて、いま巷ではホラーを味わえるスポットがじわじわと増えていました。

若い世代呼び込む…「お化け屋敷」で活性化

夏の風物詩「お化け屋敷」。ひらかたパークでは、閉園後の園内で、ホラーイベントを開催。

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また、エキスポシティにあるオオサカホイールでは、18分間の密室空間、『地獄の観覧車』を実施。土日は予約で一杯になるほど人気だそうです。

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ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、毎年大人気のホラーナイトを今年も開催するなど「ホラービジネス」が今、注目を浴びています。その人気の裏側には、どんなヒミツが隠されているのでしょうか。

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6月に期間限定でオープンした『リミナルスペース』。特殊捜査員として失踪している少女を探すという設定で、スマホを使いながらヒントを見つけていく、謎解きお化け屋敷です。

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暗号を入力しながら進む、新しいスタイル。早くも1000人以上が体験していますが、実は、なんばウォークでお化け屋敷を開催しているのには、あるヒミツが…。

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ゾウンテッドコーポレーション 広報 藤井志帆さん:

「元々ここは2月くらいまでアパレルのお店をやられてたんですけど、閉店されまして。そちらの店舗をそのまま使わせていただいています。元々なんばウォークさんから『空いている所を使ってお化け屋敷をしていただけませんか』と依頼がありまして。

一概にコロナ禍の影響とは言えないんですけど、シャッターがおりてしまっているお店を少しでもシャッターを開けて活性化させたい、人の流れを作りたいと。若者を呼び込んで周りの店舗への活性化にもつながればと思います」

運営している会社・ゾウンテッドは、「走るお化け屋敷」など、一風変わったホラーイベントのプロ集団。若い世代を呼び込むことで、地下街の活性化につなげようとしているのです。

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近隣店舗の人:

「人通りも増えた印象がありますし、お客様も普段来られないようなお若い方とか、10代の方とかもご来店いただけるようになったかなと思います」

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別の近隣店舗の人:

「今までちょっと来られなかったような大学生、サークルで来ているような方だったり、若めの方がご来店いただくようになっております。すごくありがたいです」

しかし、なぜ最近人はホラーを求めるのでしょうか。『ゾンビ学』を扱う近畿大学の岡本教授によると…。

近畿大学 総合社会学部 岡本健教授:

「(コロナ禍で)どうしても声をあまり大きく出してはいけないというような感じになっていて、ストレス発散の機会が確保しにくい。そういった中で遠慮なく叫んだり怖がったりしていいっていう所は、時代としても求められているっていうところがあるのかなと思います」

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不法侵入絶えない“廃墟”をお化け屋敷にしたら…

一方、「ホラーが町を守る」という取り組みをしている所も。

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神戸市の六甲にある『きもだメッセ神戸3』。廃墟となったホテルを利用していることから、怖さが倍増すると話題となり、去年は3ヵ月の開催で3500人もの来場者が。

QRコードを読み取り、ヒントを解き明かしながら進む演出も人気の秘密です。

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人がお化けを演じるため、一層のスリルが味わえる“最恐”のお化け屋敷。実は、廃墟の問題点を解消する大きな一手だと言うのです。

きもだメッセ神戸3 大福地元仁さん:

「ホテルが3年前に閉館した後に不法侵入がありまして、年に直すと数百組ほど入っていてもおかしくない状況でした」

廃墟となってから不法侵入が絶えず繰り返され、肝試しや、配線を盗む人が多く現れたそうです。

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大福地さん:

「トイレの洗面の中に真鍮でできた部品があるんですね、それだけを盗るために陶器を割って抜いていくんで、監視をするっていう方法をとる」

犯罪の温床になりかねない廃墟に、監視カメラを設置。お化け屋敷として再利用することで、不法侵入を防いでいるのです。3年前にオープンして以来、この廃墟の不法侵入はゼロになったそうです。

大福地さん:

「地域防犯っていうところでも役には立ててるんじゃないかなと思っています」

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この土地はオーナーが別にいて、固定資産税を年間約100万円払っているそうですが…。

大福地さん:

「基本的には固定資産税が払えるくらいのお金になっています。管理も我々がやらせていただきますので、(不法侵入の)リスクがなくなるということで喜んでいただいてるのかなと思います」

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廃墟を有効利用することで、地域の防犯へとつながり、オカネを生み出す仕組み。新しいビジネスモデルなのかもしれません。

“ゾンビ”で町おこし…生まれた好循環

ホラービジネスはお化け屋敷だけではありません。大阪府門真市で、一風変わった取り組みが…。

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門真フィルムコミッション 理事長 奈須崇さん:

「ゾンビ養成講座っていうのをやって町おこしをやっているというか、街を盛り上げようと思ってゾンビの力を借りているっていう感じです」

門真市では、シルバー人材センターが中心となり、市民1200人がゾンビとなって出演したゾンビ映画を去年公開。ドイツで賞を取るなど、大きな話題となりました。その流れから、ゾンビ養成講座というイベントを定期的に開催しています。

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奈須さん:

「自分で“自立したゾンビ”になってもらうために、メイクひと通りとゾンビの動きとかをレクチャーしています」

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毎回およそ100人参加するなど大盛り上がり。その収益を…。

奈須さん:

「子供向けの夏休みワークショップっていうのがあって、映画製作の職場体験ができる、それを無償で提供させていただいています。ゾンビのおかげで色んなことをさせていただいてます」

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ホラービジネスがお金の循環を生み、街のエネルギーに…。日本の未来を照らすのは“ゾンビ”かもしれません。

(関西テレビ8月2日放送『報道ランナー』内「ヒットにワケあり!オカネのヒミツ」より)

関西テレビ

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