3分で分かるトレンドワード【大型台風】9割の日本人が誤解している台風予報図の見方

3分で分かるトレンドワード【大型台風】9割の日本人が誤解している台風予報図の見方

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  • 更新日:2016/12/01

「今さら聞けない」そんなニュースのキーワードはないでしょうか。これだけ押さえておけば、ニュースがみるみる分かる。上司にも「あいつ知ってるな」と思わせる、「トレンドワード」をスピード解説。「分からないことはなんでも聞いちゃう」いまドキの社会人、トオルくんとシズカちゃんが生徒役となり、その分野の第一人者の先生たちに話を聞いていきます。(キャラクター紹介)
トオルくん…学生時代の付け焼き刃の勉強がたたり、ニュースが分からないことだらけ。素朴すぎる疑問を発してよく相手を困らせる。20代会社員。
シズカちゃん…しっかり者で、いつも「これって〇〇ということですよね」とまとめてくれる。でもじつは結構天然ボケ。20代会社員。トオルとは同僚。

●いまさら聞けない「台風」の定義って?

(前回のおさらい~年々台風が強大化している。要因は色々あるが、主に指摘されるのは地球温暖化によって、台風がエネルギーを持ちやすくなっている)

トオル…そうか……、台風もいろいろな影響でその形を変えていくんですね。もっと自然災害に目をむけなきゃいけないよなあ。でもしずかちゃん、そもそも「台風」ってどうやって決まるんだっけ? 先生に聞くの恥ずかしくて……。

シズカ…任せて!……言われてみれば、わたしもよく知らない(笑)。斉田先生、教えて!

斉田…そうですね、意外と知らない人も多いかもしれないので、まずは定義からいきましょう。「熱帯低気圧」のうち北西太平洋から南シナ海にあって、最大風速が17.2m/s以上のものを「台風」といいます。発生する海域によって名称は変わり、北東太平洋や大西洋上で発生するものを「ハリケーン」、インド洋や南太平洋で発生するものは「サイクロン」といった言い方をします。

ちなみに、アメリカなどで台風に名前がついているのを聞いたことがある方も多いかもしれません。例えば「カトリーナ」とかですね。実は日本に来る台風にも名前がついてます。14カ国が交代交代に名前をつけるのですが、日本の場合はなぜかマイナーな星座を当てはめています。例えば「コンパス座」とか「コップ座」とかかわいい名前がついているんですよ。

トオル…へえ! なんか変な名前ですね。

●台風には強さと大きさ、2つのモノサシがある!

斉田…伝える予報士としても困ってしまうときがあります(笑)。さて、台風にはタイプがあります。よく天気予報で「“非常に強い”“大型の”台風○○号が近づいています」と言ったりしていますよね。結構気づいていない人が多いと思うのですが、ここでの“非常に強い”と“大型の”。これは別々のモノサシです。“非常に強い”が強さの階級を表していて、“大型の”は大きさの階級を示しています。

シズカ…そうだったの! 予報では2つの視点から評価しているのね。

トオル…むむ、強さと大きさがあるのか。これは紛らわしいぞ。

斉田…強さの方は、中心付近の最大風速で決まります。33m/s以上になると「強い」、44m/s以上になると「非常に強い」、54m/s以上だと「猛烈な」になります。

大きさの方はよく「強風域」と「暴風域」という言い方をしますが、「強風域」の広さで大きさが決まります。この半径が500km以上で「大型」といい、800km以上で「超大型」といいます。昔はそのほかにも「小さい」というサイズがあったんですが、安全だと誤解されるおそれがあるため、いまはこの2種類です。一覧でまとめると以下のようになります。

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出典:気象庁HP

●予報円の中心=「台風の中心、台風が必ず通る」は大きな間違い!

トオル…あと気になるのは「強風域」と「暴風域」はどこに当たるんですか?

斉田…台風経路図のことですね。いい質問です。「強風域」は黄色い円で、「暴風域」はそれよりも小さい赤い円で書かれていて、暴風域は特に警戒が必要な範囲です。台風の進路予報の見方って理解していますか? あの、どんどん大きくなって進んでいく白い円を予報円と言いますが、あれは時間が経つと台風の強さが大きくなっていく、という意味ではないんです。

トオル…えっそうじゃないんですか? てっきり勢力が増していくものだと思ってました。

斉田…予報円が示すのは、「あの円の“どこか”に70%の確率で台風の中心が入りますよ」ということだけ。台風予報というのは“アンサンブル予報”という手法をとっていますが、これは一個の計算から一個の確実な答えを導く、というやり方ではなく、初期値を少しずつずらしながら25通り計算をするんです。その「ブレ」を見ながら大まかな円を作る、というやり方です。

当然その予想は、先の予想であればあるほどあいまいになりますよね? だから12時間後の予報円よりも24時間後の予報円、48時間後の予報円と、どんどん不確実性が増すので可能性を広くとっておく、ということで円も広くなっていくのです。

シズカ…私、てっきり円が大きくなる=勢力が強くなるということだと思ってたわ。

斉田…うーん、確かに紛らわしいかもしれません。台風の進路予報の見方というのは結構、誤解されているところが多いんです。例えば、円の中心に点が打ってあるのを見かけると思うのですが、いまのことを知ると、これは台風の中心でもなんでもないことがわかります。

トオル…ほんとだ……。

斉田…円の中心=台風の中心ということ自体が誤解ですからね。つまり、たとえば12時間後の予報円の中心に東京があるからといって、12時間後に台風の一番強い所が東京を通るとは限りません。ひょっとしたら東京に来ない可能性だってあるわけです。手前味噌ですが、NHKではこうした誤解を招かないためにも円の中心に点は打っていません(笑)。

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