USJが2時間宙吊り客に渡した「お詫びの品」

USJが2時間宙吊り客に渡した「お詫びの品」

  • 週刊女性PRIME
  • 更新日:2018/05/11
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大阪にあるユニバーサル・スタジオ・ジャパン

《暴走する恐竜プテラノドンに背中を掴まれ、全身むき出しで空を飛ぶ!》

大阪市此花区のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」で1日、走行中のジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」が緊急停止し、乗客64人が宙づり状態で5分以上~最長1時間57分取り残された。けが人はなかった。

同コースターは、映画『ジュラシック・パーク』をテーマに、乗客は翼竜に背中を掴まれたような腹ばいスタイルのまま滑空する。USJはホームページでその魅力を冒頭のように謳っており、

《日常が吹っ飛ぶ“ありえない”スリル体験がここに》

などと続ける。

しかし、コース上で長時間身動きのとれなかった乗客にとっては、非日常さえも吹っ飛ぶありえない体験になってしまった。

緊急停止したのは1列4人乗り×8列編成のビークル全2両。コース全長1124メートルのうち、1両は高さ37・8メートルのファーストドロップ(最初の落下)に向けて登坂中の高さ約20~30メート付近で止まった。もう1両はゴール直前の高さ6~7メートル地点だった。

救出に2時間もかかった理由

USJによると、ゴール手前のビークル運行にかかわるモーターに不具合があり、安全装置が作動した。

「ビークル自体はモーターなどの動力を持っておらず、頂上から落下したあとは惰性で走り抜けます。ブレーキも備えていません。どこかで止めてあげないとゴールのステーション(乗降場)を通りすぎてしまうため、ゴール直前のレール上でいったんブレーキをかけてビークルを止め、あとはレールのモーターが押し出すようにしてステーションまで運ぶ仕組みになっています。この押し出すモーター部品の一部に不具合がありました」(USJの広報担当者)

つまり、問題が発生したのはゴール直前のビークルだった。しかし、登坂中のビークルも同時に止めないと、やがてファーストドロップから落ちてきて停車中のビークルに激突してしまうため、全システムを一気にシャットダウンする必要があるという。

それにしても、乗客を全員救助するのに約2時間もかかった理由は何なのか。

緊急停止したのは1日午後4時46分。スタッフがコースター脇の非常用階段から避難誘導し、乗客を1人ずつ降ろしていった。2両とも同5時5分から救助を始め、ゴール直前のビークルについては同5時14分にすべての乗客の救助が完了した。しかし、登坂中のビークルについては同6時43分に救助完了と時間がかかった。

「ゲスト(乗客)の足元に地面がないので、真下に『リフト』と呼ぶ足場を持ってきて、1列1人ずつ救助します。腹ばい姿勢から90度で座っている姿勢に戻し、ゲストの腰に『ハーネス』という安全ベルトをつけ、安全ヘルメットをかぶってもらい、ハーネスを横の階段に引っかけて安全を確保したうえで階段まで身体をスライドさせるように移動していただきます。ほぼ頂上付近でそれをゆっくりと行ったため、2時間近くかかってしまいました」

と前出の広報担当者。

救助後に気分の悪さを訴える乗客はおらず、休憩室の利用もなかったという。

USJからの埋め合わせ

同コースターは部品を交換後、安全確認がとれたとして同日午後7時5分に運行を再開した。

USJによると、同コースターの利用条件は、身長132センチ以上~198センチ未満で年齢制限はない。身長制限さえ満たしていれば小学生でも高齢者でも乗車できる。しかし、当日救助された乗客の年齢層は「1人ひとり聞いていないので把握していない」(同担当者)と話した。

救助された乗客らはツイッターなどのSNSで「今も足の震え止まらん」などと恐怖体験を書き込んでいる。またアトラクションの本来の所要時間は約3分。最長で約2時間も宙づりのまま遊ぶ時間を奪われた乗客に対し、USJはどう埋め合わせをしたのか。

「お詫びを申し上げながら、優先的にアトラクションを利用できるチケットをお渡しさせていただきました」(前出の広報担当者)

同コースターは2016年3月に運行をスタート。同年11月には乗客がポケットから携帯電話を取り出したため緊急停止したほか、昨年8月には乗降口付近の立ち入り禁止エリアに子どもが入って緊急停止。翌9月にもシステムの不具合で緊急停止し、約30分かけて乗客を避難誘導している。緊急停止が多発している印象がある。

前出の広報担当者は、

「それが緊急停止事例のすべてではありません。1~2分止まることはよくあります。理由はさまざまで、モーターの不具合もありますし、ゲストが持ち込み禁止の手荷物を持ち込んだケースもあります。例えば携帯電話を持ち込んで運行中に落下させたら、地上のゲストに当たる危険性もある。目視や複数の監視カメラで危険な行為が確認されたらすぐ安全のため停止させています」と説明する。

どうやら、SNSの広がりによって個人がネット上で緊急停止したと報告するケースが増え、それを見つけたマスコミの取材によって表面化する流れができているようだ。

それにしても2時間宙づりは長い。トイレに行きたくはならなかっただろうか。

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