「黒井戸殺し」三谷幸喜氏 大泉洋の魅力は振り回される「受けの芝居」“要”は斉藤由貴に託す

「黒井戸殺し」三谷幸喜氏 大泉洋の魅力は振り回される「受けの芝居」“要”は斉藤由貴に託す

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  • 更新日:2018/04/13

◇三谷幸喜氏インタビュー(中)

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三谷幸喜氏が脚本を担当した3時間ドラマ「黒井戸殺し」の1場面。(左から)大泉洋、斉藤由貴(C)フジテレビ

脚本家・演出家の三谷幸喜氏(56)がミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作を脚色するドラマ第2弾、フジテレビ「黒井戸殺し」が14日午後7時57分から3時間スペシャルで放送される。三谷作品初出演となる5人を含め、総勢16人の豪華キャストが顔を揃えた。とりわけ大泉洋(45)と斉藤由貴(51)がカギを握りそうだ。

2015年1月に高視聴率をマークし、好評を博した「オリエント急行殺人事件」(第一夜=16・1%、第二夜=15・9%、ビデオリサーチ調べ、関東地区)に続き、狂言師の野村萬斎(51)が主演し、名探偵・勝呂武尊(すぐろ・たける)を演じる。今回は推理小説史上に残るクリスティーの名作「アクロイド殺し」の日本初となる映像化に挑んだ。

「アクロイド殺し」は、クリスティーが1926年に発表した6作目の長編小説。名探偵エルキュール・ポアロのシリーズ3作目に当たる。英国の片田舎キングズ・アボット村で、村の名士アクロイド氏が短刀で刺殺されるという事件が発生。その直前には、アクロイド氏の婚約者フェラーズ夫人も睡眠薬による自殺を遂げていた。町医者・シェパードは2人の検死を担当し、異常事態を手記に書き留める。

シェパード医師の手記を読む形を採り、物語は展開。結末におけるトリックの斬新さは当時世界中に衝撃を与え、そのトリックをめぐり「フェア・アンフェア論争」が引き起こされ、長らく「映像化不可能」とされてきた。

「黒井戸殺し」は舞台を昭和27年(1952年)の日本に置き換え。名探偵ポワロ→勝呂(萬斎)と相棒を組み、事件の謎に立ち向かうシェパード医師→柴平祐は大泉洋(45)が演じる。萬斎のドラマ出演は「オリエント急行殺人事件」以来3年3カ月ぶり。三谷氏作・演出の舞台「ベッジ・パードン」(11年)で共演した萬斎と大泉だが、テレビドラマ共演は初となった。

そのほか、余貴美子(61)草刈民代(52)向井理(36)佐藤二朗(48)和田正人(38)が三谷作品に初参加。三谷作品の常連と言える松岡茉優(23)秋元才加(29)寺脇康文(56)藤井隆(46)今井朋彦(50)吉田羊(年齢非公表)浅野和之(64)遠藤憲一(56)と豪華キャストが勢揃い。演出は「世にも奇妙な物語」シリーズや「リーガルハイ」シリーズ、「マルモのおきて」などの城宝秀則氏が担当した。

三谷氏はキャスティングについて聞かれると「僕が決めたわけじゃありませんが」と断りながら、出演者の顔が並ぶドラマのポスターを指さし「キャストを見て犯人が分かるようなことには絶対しなくない、とプロデューサーにはお願いしました。もし、この中に国生さゆりさんがいたら、国生さんが絶対犯人。石野真子さんも犯人役をやることが多いんですけれども」と笑いを誘い「今回は、そういう感じの人が1人もいません。物語上もそうですが、視聴者の皆さんの推理という意味でも、きちんと全員に容疑がかかる、より楽しんでいただけるキャスティングになったかなと思っています」と手応えを示した。

萬斎のバディ役に、舞台「ベッジ・パードン」で息の合ったコンビぶりを披露した大泉の起用を希望したものの、プロデューサーに進言はしなかった。「心で念じていました」と笑い「彼はサービス精神も旺盛ですし、バラエティー番組に出演してもおもしろい。視聴者の皆さんは割と彼のことを、ボケとツッコミでいくとツッコミ型というか、何か場を引っかき回すタイプの俳優さんと思いがちですし、そういう役を振られがちなんですが、もちろん、それもいいんですけど、彼の本当のおもしろさはやっぱり受けの芝居だと思うんですよね」と魅力を分析した。

印象に残るのは、イッセー尾形(66)主演のNHK「たった二人の人生ドラマ」(06年)。イッセーとゲストの大泉、石田ゆり子(48)小松政夫(76)が福岡・中洲の屋台を舞台に、全編アドリブの2人即興芝居をそれぞれ繰り広げた。「イッセーさんがいろいろ仕掛けてくるのを、大泉さんは全部きちんと受けて、リアルに反応して返すんですよね。それが本当におもしろくて。まだ知り合う前だったんですが、『この人は本来は受けの人なんだ』と思ったんです」。これが16年のNHK大河ドラマ「真田丸」にもつながった。

大泉は、主人公・真田信繁(後に幸村)(堺雅人)の兄・信幸(後に信之)を熱演。父・昌幸(草刈正雄)と徳川家康(内野聖陽)の間、侍女として仕える元妻・こう(長野里美)と正室・稲(吉田羊)の間などで板挟みの連続。「1年間、お父さんをはじめ、いろいろな人にずっと振り回される役をお願いして、やっぱりすごくよかったですし、今回も萬斎さんに振り回される役で、素晴らしい芝居をしてくれたと思います」と絶賛した。

医師・柴(大泉)の姉・カナを演じる斉藤に関しては、三谷氏が希望。「原作だとキャロラインですが、この物語の一番のキーパーソン。ひょっとしたらクリスティーの全作品でも、最も印象深い登場人物かもしれません。クリスティーはこのキャロラインという人から後々、ミス・マープル(初登場は1930年の長編『牧師館の殺人』とされる老嬢の名探偵)を生み出したんじゃないかなと思うぐらいのキャラクターなんですよね。誰が演じるかで、作品のイメージがたいぶ変わってくると思います。詮索好きで、ちょっとおっちょこちょい。どこか悲しげな部分もあり、母性も兼ね備えている。彼女が年老いたらミス・マープルになるんじゃないかと想像させるぐらいのキャラクターという意味で、僕の中で斉藤由貴さんのイメージが強く、すごくピッタリだと思っていました」と振り返った。

95年、斉藤が28歳の時に主演した舞台「君となら~Nobody Else But You~」(演出・山田和也氏、14年に竹内結子主演により再演)は三谷氏の脚本。斉藤がコメディエンヌとして大きく羽ばたく作品の1つになった。「真田丸」でも徳川家康の側室・阿茶局を好演し、インパクトを残した。

大泉、斉藤をはじめ、三谷氏が信頼してやまないキャストとともにクリスティーの世界を作り上げた。

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