管理職必携の分身ロボットDouble : 情熱のミーム 清水亮

管理職必携の分身ロボットDouble : 情熱のミーム 清水亮

  • Engadget
  • 更新日:2017/12/05
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二年前から愛用している分身ロボットDoubleだが、この度、新潟県長岡市に株式会社AIUEO(えーあいゆーいーおー)を設立するにあたり、長岡用にパワーアップした。

GHELIA本社のある御徒町から長岡までは上越新幹線によって最短90分で移動できるのだが、瞬間移動が可能なわけではない。

東京での仕事も多いので、そうそう長岡に行くわけにもいかん。

しかし、できれば社長として立ち上げたばかりの会社は毎日見回りたい。

それを可能にするのが、テレ=イグジスタンス、すなわち遠隔存在技術である。

Doubleはそんな夢のようなテレ=イグジスタンス生活を可能にする。

一説によれば、某KO大学の教授会の出席者の半分はDoubleで参加するという。

もとのDoubleも相当便利だったが、今回、長岡に設置するにあたり、あらたに充電ステーションとカメラキットを追加した。

カメラキットはDouble2と同時に発売されたが、なんと初代Doubleでも使用できる。

このカメラキットが絶大である。

デフォルトのiPadのカメラでDoubleを使うとこうなる。

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見てわかるようにかなり画角が狭い。隣になにか障害物があったらわからないレベルだ。

一応、Doubleにはデフォルトで広角にするためのコンバージョンレンズが付属しているのだが、コンバージョンレンズなので当然、画質は落ちる。

しかし、カメラキットのカメラを使用すると・・・

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このように、一気に視界が広がるのだ。これは便利!

しかも、左下に小さく表示された部分に注目して欲しい。

そう、これはDoubleの足元を映すカメラである。

それまでは、Doubleの足元を映すカメラと前方を映すカメラを切り替える必要があったが、カメラキットを使うと同時に見ることが出来る。これは便利。

さらに、写真を撮影するとWQHD(2560 × 1440)形式で撮影できる。

ホワイトボードなどをじっくり見るには十分な解像度であると言える。

足元カメラを使用すると、充電ステーションにドッキングすることができる。

このドッキングステーションも良くできていて、ドッキングするプロセスは、まるでスペースシャトルかアポロ司令船かという感じで楽しめる。本当は自動的にドッキングステーションにドッキングして欲しいところだが、それは将来のバージョンアップに期待しよう。

Doubleは残念ながら日本では知名度がイマイチだが、FaceTimeやテレビ会議システムとは根本的に異なる魅力がある。

テレビ会議はお膳立てにものすごく時間がかかるし、向こうの状況がわからないので、テレビ会議の設定をするために電話をかけて、結局うまく繋がらなくて電話のスピーカーフォンで話をするという間抜けすぎる状況がよく生まれる。

FaceTimeは、マンツーマンで使う場合にはそんなに問題にならないが、iPhoneやiPadのFaceTimeで会議に参加するケースの方が多いと思う。しかしiPhoneやiPadの位置をいい感じにするのが意外と難しく、結局はやはり音声だけの参加になりがちだ。

こうしたシステムの問題点は、あくまでも「電話」の延長上に映像を持ってきていることにあるのは明らかだ。

この手のシステムは同期的である。つまり、相手と自分の両方が「話をしたい」という状況を同期しなければならない。

しかし現在は、メールを始め、LINEやFacebook Messengerなど、非同期的なきっかけでスタートするコミュニケーションが普通である。

LINEで相手に話しかける場合、「会話を開始したい」という信号を相手に送るだけで、相手は状況に応じて「あとで」とか「今」とかを判断して、さらには会話のペースまで合わせることが出来る。この快適さに慣れると、同期的なコミュニケーションであるテレビ会議やFaceTimeはどうしても形式ばった形になってしまう。

仕事柄、海外とテレビ会議する機会も多いが、テレビ会議だと、カメラの位置や画角によって、死角になる人が多くなり、いまいち臨場感に欠ける。

しかしそれでも音声だけの会議よりはだいぶマシだ。

なぜならば、音声だけの会議の場合、相手が聞いているかどうか、自分が発言していいかどうかが不明だからだ。

Doubleはテレビ会議やFaceTimeとは根本的に異なる体験を提供する。

これはテレ=イグ、またはテレ=プレゼンス体験であり、つまり、遠隔地に実際に自分がいるような感覚になる。

フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの重要性は言うまでもないが、人間は単に言葉を発するのではなく、間合いやジェスチャー、表情といったものでいろいろな情報を発している。明らかに、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションはそれ以外のものと異質だ。

Doubleは完全にフェイス・トゥ・フェイスを実現するわけではないが、しかしかなりいい線まで来ている、と僕は思う。

まず、Doubleを起動すると、自分の顔がDoubleの画面に映る。

これが微妙に重要な機能である。

Doubleのかすかな動作音で、存在感をアピールできるのだ。

そして周囲を見回し、話しかけていい状況かどうか判断できる。

近づいていって、どんな仕事をしているのか見ることもできる。

もちろん、見ないことも出来る。

Doubleは、そこに「ある」だけでぼんやりとした存在感がある。

なぜならば、社員は「いつ社長が現れるかわからない」という軽度の緊張感の中で仕事をしたほうが、ちゃんとできるのだ。

人間が元来、真面目に働かない存在であるという話をしているのではない。むしろどちらかと言うと、真面目に働いているところを見てもらえないことに不満を感じるのである。

上司が予告もなく現れたとき、「あ、真面目にやっててよかった」と思うのだ。たとえば朝から出勤して、掃除をして、いろいろな用事をテキパキとこなしたとする。

「今日一日、来客がない」という場合、真面目に仕事をしている自分を評価してくれる人がどこにもいなくなってしまう。

しかし、Doubleが不意に起動した瞬間に、自分が真面目に仕事をしていれば、それまで上司が現れなかった時間もずっと真面目に仕事をしていたということが全て報われる。

その逆もあり得るが、確率的に散らしていけば、トータルでは真面目に仕事をしている姿を上司に目撃させることができるという点で非常に意味がある。

Doubleは自分が立ち寄る可能性のあるあらゆる場所に設置すると、同様の効果が得られるだろう。特に管理職は、あちこち移動するケースが多いので、なおのことだ。一人が複数台のDoubleを持つことが出来るし、会社で複数台のDoubleを管理することもできる。

カメラキットを搭載したDoubleの視界の広さは圧倒的だ。オフィスに設置した巨大なホワイトボードを軽々と見渡せる。僕のオフィスは基本的にホワイトボードをあちこちに配置してあるから、ホワイトボードが見えることはとても重要なのである。

コミュニケーションとして、会議中にホワイトボードに書き出すことも多い。

自分がホワイトボードに書いたものをDoubleで見せるのはかなり難しいので、ほかの通信手段を使う必要があるが、それ以外のコミュニケーションは基本的に自由だ。

さらにDoubleはスマートフォンから使うこともできる。

スマートフォンから使えるということは、移動中のクルマの中からでも使えるということだ。

移動中のクルマや、場合によっては新幹線のデッキからオフィスの様子を見たり、部下と話をしたりできる。

管理職にとってこれほど魅力的な機械もあるまい。

その上、Doubleはわずか3000ドルで入手できる(iPadは別売り)。

高画質のテレビ会議システムが100万円以上することや、移動時間や移動コストのことを考えると、Doubleを導入すべき企業は山ほどあるだろう。

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