あの時、娘のやりたいことが、私の「やらせたいこと」にすり替わっていた

あの時、娘のやりたいことが、私の「やらせたいこと」にすり替わっていた

  • Conobie
  • 更新日:2017/09/19

————お久しぶりです。今日はよろしくお願いします。

久しぶりですね。よろしくお願いいたします。

ちゃんと話せるかなわたし、どっちかというと偉そうなこと言えなくて、今も相変わらず悩んだりブレたりしているから。

12歳の娘が思春期の入り口で、本当に悩みながら過ごしてます。

————その悩みとか、どう上手くいかないのかということも含めて、できるかぎりそのままお話伺えたらと。

はい。頑張ってみます。

「親子二人とも楽しむ」って、案外むずかしい

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

————ママぞうさんが以前、コノビーに書いてくださったコラムの中で、「自分と娘は違う人格、という当たり前のことに気づいた」とおっしゃっていて、とても心に残っているんです。

はい。書きましたね。今でもそこはむずかしいと思っています。

————それって、娘さんの好きなものはちゃんと尊重しよう、という話であると同時に、ご自身が好きなことや、自分の時間も同じように大切にしたいという意味も込められていたと思うんです。

そうですね、両方大切にしたいからこそ、すごく葛藤してしまいます。

うちは娘と二人暮らしなので、仕事以外で「自分がやりたいこと」をやるためには、どうしても「二人で一緒に楽しむ」方法を見つける必要があって。そこには結構、必死です(笑)。

————そうですよね。

わたし、とにかく自然が大好きなんです。海で泳ぎたいなとか、そういう派。でも娘は完全に都会っ子で、全然タイプが違う。

これが子どもができる前のカップルだったり、パートナーがいたりしたらまだ「わたしちょっと泳いでくるね!」って出かけられる可能性もあるんだけど、年齢的にも、まだ一緒にいないといけないから。

————あれ、でも先日たしかウミガメと泳いでませんでした?Facebookで観た気が(笑)。

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

あ、そうなんです(笑)。春休みくらいに宮古島に行ってきました。

————その時はどうだったんですか?二人とも楽しめた?

楽しいこともあったけど、やっぱり難しかったですね(笑)。

泳ぐことはできたんだけど、わたしたちが意外と泳げたものだからインストラクターさんが珊瑚のところまで連れて行ってくれて。

ウミガメと泳ぐまでは楽しそうにしてたんだけど、その後も結構泳いだからへとへとになっちゃって、「疲れた。死ぬかと思った。もう二度とやらない」って。

次回行けるかどうか、かなり厳しい状況です。

————あらら。

なんか、結局そんなことばっかりですね(笑)。

娘の「やりたい」がいつのまにか、わたしの「やらせたい」になっていた

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

————逆に、娘さんが「やりたい」と言ったことに付き合うことの難しさはどんなところにありますか?

娘が小学校低学年くらいの時、「英語を習いたい」って言ってきたことがありました。

わたし、自分の経験からも英語は大事だなと思っていたんですが、一方で習い事ってあまり無理強いしたくなかったので、そう言ってくれた時は「よし来た!」って思っちゃったんです。

————それまでは、我慢していた?

そうですね。英語に限らず、勉強のメリットとか、そういうことは自分なりに伝えていました。

でも、いろんな可能性を示した上で、そこから選ぶのは本人だと思っていたので。

————で、ついに本人から「やりたい」と。

そう、それですっごい張り切っちゃったんですね、わたしが。この子に合う教室を見つけようって、5箇所くらい体験授業まわっちゃった。

そしたら、結果的に英語嫌いになっちゃったんですよ(笑)。

そりゃそうですよね、もともと人見知りなのに、知らない外国人と5回も話させられて。結局どこにも入らずに終わっちゃったんです。

————なるほど。

結局、娘の「やりたい」が、いつの間にかわたしの「やらせたい」にすり替わってしまっていたんですよね。

それに途中で気づけなかった。あれは今でも、やっちゃったなーって思います。

それは「“誰の”やりたい」なのか、はっきりさせる。

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

————ご自身や娘さんの「やりたい」ということに、ママぞうさんはとても意識的な方だなと思うのですが、それはいつ頃からですか。

多分ですけど……。

————はい。

娘が生まれて7、8ヶ月の頃に、産後初めて髪を切りに行った美容室があって。髪切ってる最中に、そこの美容師さんの娘さんが「ただいま」って帰ってきたんです。

そしたらその美容師さんが、「お帰りなさいって言える仕事がしたくって、今開業してるのよ」って。

————素敵。

そう、わたしもその時素敵だなと思って。その時に「おかえりなさいって言える母親」が、わたしの中で理想の「いい母親像」になったんです。

だからわたしも自営業でベビーマッサージをはじめようって思ったし。

————なるほど。そういうことだったんだ。

ね。これ、自分で言うのもなんだけど、ちょっといい話じゃないですか。

子どものためを想っている、いい母親の選択って感じがしますよね。

————しますね。

そういうつもりである日、友人に同じ話をしたんです。そしたらなんか、意外な反応が返ってきて。

————どんな反応ですか?

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

「うーん、でもそれ、子どもがそうして欲しいって言ったの?」って。

————わああ。

それでわたしすごくハッとしたんです。

「あ、言ってない。“わたしが”おかえりって言いたかったんだ」って気づいて。

————それはなんか、衝撃的ですね。

雷落ちるレベルの衝撃でした。そこから割と、意識的に自分に問いかけるようになった。

「これ、今どっち?」って。

わたしがやりたいのか、相手がやりたいと思っているのか。

————そこはやっぱり、はっきりさせた方がいい?

誰がやりたいと思っているのか。その根っこがはっきりしないまま頑張っちゃうと、途中でこんがらがってきたり、結果が出なかった時に「あなたのためにやったのに!」みたいなことになってしまいがちだとは思います。

だからはっきりさせて、「わかったうえで、やる」ということができるといいなと。

それは自分と相手の本当の気持ちを、大切にすることでもあるから。

————なるほど。単に子どもの「やりたい」を優先しましょう、という話ではないんですね。あくまで、自分の気持ちも対等に扱う。そこが素敵ですよね。

深刻になりすぎないためのコツ。キーワードは「信じること」。

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————最後に一つだけ。自分や相手の気持ちに耳を澄ませて、それを自覚しながらいろんなことを選択していくっていうのは、結構大変なことじゃないかなと思うんです。

うーん。

————そんなこと考えない方が気楽じゃないかなって。でもあえて、ママぞうさんが「自覚的に選ぶ」ということを大切にしてこれているのは、なぜなんでしょうか。

むずかしい質問ですね(笑)。

————すみません(笑)。

わたし、今日死んでもいいような生き方をしているつもりなんです。

それは別に、ガツガツ生きなきゃっていう感じではなくて、悔いなく、好きなように生きていたいというか。

————はい。

最近はあまり思わなくなりましたけど、それこそ離婚した時に娘がパパとわたしとどっちにつくかわからなかったりして、毎日会っている娘とですら、一期一会だなと思うようになったり。

あとは、これは結婚する前ですけど、旅行先のペルーで野良犬に噛まれて、本当に死ぬかもしれないなと思って遺書書いたりとか(笑)。

————そういうバックグラウンドも影響していると。

なんとなく。いつ死ぬかもわからないから、という意識がありますね。

皆さんどれくらい思ってるものなんだろう。だからわたしはとにかく、自分や誰かのためにうまく時間を使えていないと、もったいないと思っちゃう。

————なるほど。それくらい、ママぞうさんにとっては切実なことなんですね。

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

そうですね、切実ですね。

「娘がかわいそうだ」って義母に言われて、本当はもっとおっぱいあげたかったのに無理やり断乳したことも、すごく後悔したし。

やっぱり、自分でちゃんと選んだことじゃないと、後悔するんですよね。それは嫌だなって思うから。

————選択することに、毎回「勇気」はいりませんか?

正直、その選択一つで全てがおしまいになるようなことって、ほとんどないですよ。

卒乳や断乳の話だって、いろんな方法で育った人が立派に社会で活躍しているじゃないですか。

だから、こうしたらこの子一生駄目になっちゃうんじゃないかとか、自分の選択の影響力を過大評価しすぎないことが大事じゃないかな。

————そうか、過大評価しちゃってるのか。

子どもだって、自分で育つ力も持っているんだし。自分の人生を振り返っても、親の影響で100%人生決まっちゃうわけじゃないでしょう。

オムツを上手に替えてくれなかったとか、上手に泣き止ませてくれなかったとか、恨んでないですよね。

————たしかに。

そして同時に、自分のことももっと信じてあげてほしい。

「うちの子、毎回、ギャン泣きして叫ぶんです。わたし、愛情が足りないんでしょうか?」って相談にくるお母さんにも、「いや、そもそも、こんなに心配してるお母さんなんだから、普段からどれだけ愛情かけてると思う?絶対大丈夫」って伝えてます。

子育てに悩んでいるお母さんほど、自分の愛情には自信を持っていいと思う。そう、これは特に、伝えたいかな。

————その言葉に救われるお母さんお父さん、たくさんいると思います。ありがとうございました。

(インタビューおわり)

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出典 : Upload By 渡辺 龍彦 / コノビー編集部

ママぞう

1973年東京都世田谷区にうまれる。
大学卒業後、乳幼児向けおもちゃメーカーに勤務。
退社後、沖縄県西表島に移住。
帰京後、結婚、出産、離婚を経て、 2008年 ベビーマッサージ ママぞう 開業
2014年9月 (株)徳間書店より初の書籍 「ママぞう先生の簡単!すぐでき!ベビーマッサージ」を出版。
現在は、カウンセラー・キャリアコンサルタントとしても勤務している。

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(取材・文:コノビー編集部 渡辺龍彦 / 写真:入江英樹)

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