カンニング竹山「72時間テレビに出演してわかった、テレビがネットに食われない現実」

カンニング竹山「72時間テレビに出演してわかった、テレビがネットに食われない現実」

  • AERA dot.
  • 更新日:2017/11/17
No image

カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。お笑い芸人。本名は竹山隆範(たけやま・たかのり)。2004年にお笑いコンビ「カンニング」として初めて全国放送のお笑い番組に出演。「キレ芸」でブレイクし、その後は役者としても活躍。現在はお笑いやバラエティー番組のほか、全国放送のワイドショーでも週3本のレギュラーを持つ。連載バックナンバーはこちら(撮影/写真部・小原雄輝)

元SMAPの稲垣吾郎さん、草なぎ剛さん、香取慎吾さんの3人が揃って、初めてインターネットに露出したことで話題になったAbemaTVの「72時間ホンネテレビ」。11月2日から3日間の生放送で、視聴数は7400万(番組終了時点、AbemaTV発表)にのぼった。その舞台裏はどうなっていたのか? 番組にゲスト出演したカンニング竹山さんは「一石を投じた番組」と感じたという。

*  *  *

いやあ、「72時間ホンネテレビ」は面白かったですよ。番組の規模も大きかったし、インターネットの番組が変わっていくな、扉が開くなという感じがしましたね。

ネット番組って10年以上前からいろんな会社がやってきて、経営の問題で止めたり、潰れたり、形を変えたり、いろいろありました。その中で「72時間」は、もしかしたらネットテレビというジャンルが確立するんじゃないかっていう大きな打ち上げ花火だったと思うんです。

AbemaTVは僕もずっと番組をやらせてもらってましたけど、夜、青山のスタジオ行くとどこのテレビ局よりもタレントさんがいて、スタッフがいて勢いがあるなと感じていました。収録も生放送もいろんな番組やってますから。

地上波との違いをよく聞かれるんですけど、実はね、あれってテレビを作っている人たちが作っているから、電波をどう送信するかっていうシステムが違うだけなんですよね。テレビマンも制作会社も、技術さんもテレビの人たち。地上波の「27時間テレビ」のようなお祭りのときのテレビと同じで、尺も決まっているし、「CM何秒前でーす」っていう指示もある。だから実はネットだ、テレビだって言っても、何にも変わらないんです。出ている我々も。

これまでもフジテレビの「めちゃ×2イケてるッ!」のネット版で「めちゃ×2ユルんでるッ!」の24時間生放送とかもあって、僕も好きで出させてもらっていたし、それも面白かった。ただ、ネットはこれまでスポンサーがそこまで集まらなかったから、金が無かった。だからサブ的なものだと思われていたんですけど、今回は運営するサイバーエージェントの藤田(晋)社長がスポンサーもちゃんと集めていたみたいだから、テレビをそのまんま配信でやったってことですよね。

だから制作側には「ネットにテレビが食われちゃう」っていう危機感はそんなに無いでしょうね。それよりも、テレビ局じゃなくてもインターネット配信で番組が成立できるなってことを、みんな実感した。お金さえあれば、ですが。

僕もこれまでAbemaTVとかGYAO!でネットテレビをやってきましたけど、なんだかんだ言っても反響はまだ地上波のほうが大きい。ネットだと配信後にネットニュースになったり、誰かがSNSに書いたりした内容が広がったりして、数日後に反響を感じることはありました。長い間、ジャブが効いている感じ。でも、今回の「72時間」の場合は、直後に、ダイレクトに反響がありましたね。これまでのネットのテレビではなかなか無いことです。

だから我々タレントよりも、視聴者側のほうが今回の番組に過敏に反応していたんだと思います。みんながちょっと気にしていたってこと。その理由はネットなんかやらなかった元SMAPの3人がネットで生放送をやることが一つと、そのニュースがファンたちが情報交換の場だったネットで広がったことだと思うんです。

これをきっかけにアプリをダウンロードした人もいると思うし、元々持ってる人は気になってちょこちょこ見たと思うんですよね。普段、Abemaを見ていない人の目をAbemaに向けたっていうのは、すごいことですよね。視聴数7400万人っていう数字も、それだけの人がずっと見ていたわけじゃないけど、たくさんの人が触れたっていうのは本当ですからね。テレビの視聴率とは比較ができないけど、一企業が商売するために必要なデータなんだと思います。

一方で、「めちゃイケ」が終了するという発表もありました。僕らカンニングというコンビが初めてテレビに出させてもらったのはテレビ朝日の「虎ノ門」で、全国区にしてくれたのは「めちゃイケ」の「笑わず嫌い王決定戦」でした。オンエア翌日から人生が変わりました。あれが無かったら僕らは一般の視聴者の方たちに知られることは無かった。大好きな番組で、自分たちを育ててもらったので、非常に残念で仕方がないんです。

でもテレビって今を映すメディアだから変わっていくもの。しょうがないんでしょうね。時代なんです。

10年前は「クイズ!ヘキサゴン!!」と「はねるのトびら」が、それぞれ視聴率20%ぐらい取ってたわけですよ。たかだか10年前ですよ。それが10年たつと、番組が終わり、出演者の人生もいろいろあった。番組が悪いわけでも、視聴者が悪いわけでもない。視聴者の人生が動いていくから、しょうがないことなんですよね。

自分の人生に置き換えて考えても「年食ったな、ときは流れていくんだな」って感じますよね。お茶の間に座って見ていたテレビが外に持ち歩けるようになり、ネット番組は放送時間の枠も無くなった。録画もしなくて良くなった。そっちのほうが便利だから、そっちに流れていくでしょう。"風"は変えられないんですよね。

そういうふうに考えると、何十年も続く「笑点」みたいな番組って、同じことをずっとやっていて、時計代わりになるってことですよね。僕がずっと出させてもらっている「探偵!ナイトスクープ」も関西の人にとっては時計代わり。それは司会者が変わっても、出演者が変わっても続いていって、誰のものでもないんです。それでもいつかは終わりがあると思うし、ずっと続くって難しいと思うんです。

テレビだけじゃなく、モノも食べ物もお店も同じ。もっと言えば、選挙もそうですよね。東京都議会議員選挙のときは小池百合子さんと都民ファーストの会に風が吹いていたのに、国政選挙で希望の党になったら手のひら返されたじゃないですか。それも風ですよね。世の中ってそういうもの。

「72時間」で、国民の4割ぐらいの人はネットテレビを知ったんじゃないかな。そして、みんながこれからこのメディアとどう付き合っていくのか、それを考える一石を投じたと思うんですよ。視聴者というユーザーも、テレビマンたちも、我々タレント側も、どう付き合っていくのか。そして1番大事なスポンサーも、テレビと同じように関わるのか、それとも見守るのか。BPO(放送倫理・番組向上機構)の人たちも、規制するのか。ネット配信とは言っても放送は放送ですからね。新しいものが出て、たくさん人が入ってきて、だんだん難しくなってきて……。この繰り返しのような気がするんですよね。

まあ、僕なんかは何年も前からネットでやってたんですけどね。おい、元SMAPが来て一発で変わっちゃったよ!って感じですね。

この記事をお届けした
グノシーの最新ニュース情報を、

でも最新ニュース情報をお届けしています。

外部リンク

テレビカテゴリの人気記事

グノシーで話題の記事を読もう!
不老不死!? 「科捜研の女」沢口靖子の外見に衝撃走る
日テレ『脅迫します』が松下奈緒投入......“寝たきり”武井咲がますます「名ばかり主演」に!?
仮面ライダー俳優・瀬戸利樹、白衣姿からカメラマンに!「重要参考人探偵」ゲスト出演
瀬戸利樹「重要参考人探偵」で“エグゼイド”後初のドラマ出演!
セクシー女優・天使もえ「エッチなシーンも全力で」AbemaTV版『特命係長 只野仁』第2弾・第1話ゲスト発表
  • このエントリーをはてなブックマークに追加